鈴木おさむ氏、引退前最後の脚本ドラマは“離婚”テーマ「問題作となる」 主演に伊藤淳史

俳優の伊藤淳史が、来年1月スタートのテレビ朝日系連続ドラマ『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』(土曜午後11時30分)で主演を務めることが、4日に分かった。脚本を放送作家業と脚本業から引退することを発表した鈴木おさむ氏が手掛ける。

『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』で主演を務める伊藤淳史【写真:(C)テレビ朝日】
『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』で主演を務める伊藤淳史【写真:(C)テレビ朝日】

人気漫画『離婚しない男』をドラマ化

 俳優の伊藤淳史が、来年1月スタートのテレビ朝日系連続ドラマ『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』(土曜午後11時30分)で主演を務めることが、4日に分かった。脚本を放送作家業と脚本業から引退することを発表した鈴木おさむ氏が手掛ける。

 本作は、漫画家・大竹玲二による人気漫画『離婚しない男』(講談社ヤングマガジンKC)をドラマ化したもの。妻の不倫に気づかぬフリをしながら不倫の証拠を日々収集し、父親が親権を獲得するという困難な壁に立ち向かう男の姿を描くリコン・ブラックコメディーだ。2024年1月20日午後11時30分から放送開始となる。

 大手新聞社の社会部エース記者・岡谷渉(=伊藤)は、妻の不倫を目撃し離婚を決意。部署を異動し在宅ワークに切り替えるなど、娘の親権を獲得するべく着々と準備を進めるが、相談した敏腕弁護士から「父親の親権の獲得率はわずか1割」と突き放されてしまう。渉は相棒となった探偵の男とともに、妻の不倫の証拠集めに勤しみ、勝率1割の困難な戦いに挑む。

 伊藤は鈴木氏の脚本について「最後の作品となる熱い思いが込もった、いい意味でやりたい放題の世界観が広がっていると思います。その中で、登場人物すべてを深く、たくましく描いてくださって、それを現場で、皆さんで楽しく表現させてもらっています」とコメント。さらに「僕が演じる渉は、妻が不倫している状況。これに関して、渉の悔しさや悲しさは痛いほどわかりますし、同情しかありません。きっと視聴者の皆さんもそうだと思います。渉の気持ちを追って見てくださればいいのかなと思いますし、特に子どもですよね。僕自身も子どもがいますが、何かトラブルがあったときに一番守りたい存在じゃないですか。そのためにたたかうという彼の気持ちは共感できますね」と、渉の心情に寄り添い、演じていることを明かした。

 また、渉の妻・綾香と不倫を繰り返す芸能事務所のチーフマネジャー・司馬マサトを演じるのは小池徹平。「マサトは本当に嫌なヤツです(笑)。僕もそういった印象を持ちましたが、彼の過去が徐々に明るみになると……。はたしてそれが納得できる壮絶な過去なのか、そうではないのか、僕もまだ探りつつ、マサトを演じている状態です。いずれにせよ、どんでん返しに期待がふくらむキャラクターですよね」と、演じるマサトの魅力を分析した。

 そして、渉とバディを組み、綾香の不倫の証拠集めに邁進(まいしん)する探偵・三砂裕を演じるのは、EXILE・FANTASTICSの佐藤大樹。「出演のオファーがあったときはめちゃくちゃうれしかったです。というのも、よく取材で『次にやりたい役は?』と聞かれた際に『探偵です!』とずっと答えていたんです。その夢がこんなにも早く叶うとは思っていませんでした」と前のめりなコメント。「事前に原作コミックも読ませていただきましたが、すごく面白かったです。『この中で演じるなら絶対に裕がいい!』と思えるほど、今回演じさせていただく三砂裕は好きな役柄」と明かした。

 さらに、親権事案において日本有数の解決実績をほこる敏腕弁護士・財田トキ子を演じる水野美紀は「原作ファンの方々には、最初に謝っておきます(笑)」といきなりの注意喚起コメント。「酸いも甘いも経験済のベテラン弁護士で、人にもまったく媚びず、たんたんと職人として仕事をこなしている……トキ子の領域まで来ると、こういう感じになるんじゃないかと想像し演じさせていただいています。私自身は、人に対してそこまでクールになれないし割り切ることができないので。まさに“鉄のハート”を持った女性」と役への印象を語った。

 そして、今作は24年3月31日をもって、32年間活動してきた放送作家業と脚本業から引退することを発表した鈴木氏が手掛ける“地上波連ドラ最後の脚本”となる。これまでテレビ朝日系『M 愛すべき人がいて』(20年)、テレビ朝日系『奪い愛』シリーズ(17年ほか)など、多くの話題作の脚本を手掛けてきた俊英が、今作を地上波連ドラ最後の脚本作に選んだ。そんな鈴木は、今回の脚本に「最後なので、肩が壊れるかもってくらいフルスイングで投げております」と相当な思いを込めたことを吐露。「正直、いろんな意味で話題作になり、問題作となると思います。放送初回から、かなりおどろきのことが連発すると思います。スマホ片手に、さわぎながら見てください」とアピールし、自身の地上波連ドラ最後の脚本作として有終の美を飾ることに自信をのぞかせた。

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