世界目指す韓国発・多国籍ガールズグループLapillus リーダーは福岡出身の20歳「東京Dを満席に」

韓国発の多国籍ガールズグループ・Lapillus(ラピルス)が2日、『Who’s Next』(日本語バージョン)で日本デビューを果たした。韓国人のベシ、ソウォン、ハウン、中国系アメリカ人のユエ、アルゼンチンとフィリピンの国籍を持つシャンティ、日本人のシャナからなる6人組。数万人規模のオーディションで選ばれた精鋭たちだ。デビュー以降、韓国やフィリピン、南米などでも積極的に活動を展開し、昨年12月の『2022 Asia Artist Awards』では歌手部門のフォーカス賞を受賞した。『Lapillus』とはラテン語で「光の方向によって色が変わる」で、6人6色の個性、エネルギーが持ち味で、「自分だけの色を探そう」と発信している。今後は世界展開を視野に、日本での目標を「東京ドーム公演です!」と設定した。

日本デビューを果たしたLapillus【写真:舛元清香】
日本デビューを果たしたLapillus【写真:舛元清香】

今月2日、『Who’s Next』で日本デビューの6人組Lapillus

 韓国発の多国籍ガールズグループ・Lapillus(ラピルス)が2日、『Who’s Next』(日本語バージョン)で日本デビューを果たした。韓国人のベシ、ソウォン、ハウン、中国系アメリカ人のユエ、アルゼンチンとフィリピンの国籍を持つシャンティ、日本人のシャナからなる6人組。数万人規模のオーディションで選ばれた精鋭たちだ。デビュー以降、韓国やフィリピン、南米などでも積極的に活動を展開し、昨年12月の『2022 Asia Artist Awards』では歌手部門のフォーカス賞を受賞した。『Lapillus』とはラテン語で「光の方向によって色が変わる」で、6人6色の個性、エネルギーが持ち味で、「自分だけの色を探そう」と発信している。今後は世界展開を視野に、日本での目標を「東京ドーム公演です!」と設定した。(取材・文=鄭孝俊)

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 Lapillusは昨年6月、1stシングル『HIT YA!』で韓国デビュー。繰り返される強烈なメロディーとインパクトの強いパフォーマンスで旋風を巻き起こした。今回発売された日本デビューシングル『Who’s Next(Japanese ver.)』は攻撃的なサウンドと躍動感あふれるダンス、エキゾチックなリズムが印象に残る世界レベルの作品。同曲の特徴について、リーダーで20歳のシャナ(野仲紗奈)は「ビートがすごく刺激的でパワフル。歌詞も私たちの挑戦的なエネルギーが込められていて聴く人の自信や自尊心を高めてくれるような曲です。1サビが終わった後のソウォンとハウンのラップの実力がすごいので、ぜひ注目してください」と自信を見せた。このパートについてソウォンとハウンは「オリジナル曲とは違い、日本語バージョンは英語が少なくほぼ日本語です。しかも、早口でラップしないといけないので収録のときは大変でしたが、頑張ってやり遂げました」と胸を張った。

 ポイントはクラップダンス。シャナはユーモラスな表現で、このダンスの意味と魅力を説明した。

「シンプルですが、メンバー全員が一緒にそろえて踊ると迫力があります。実はこのダンス、韓国では『サブウェイダンス』といいます。サブウェイのサンドイッチはレギュラーの長さが約15センチ、フットロングが約30センチ。腕を重ねるように上下にバシバシたたく様子が、フットロングをバシバシたたいているように見えるからこう呼ばれています(笑)」

 韓国デビューから1年2か月。待望の日本デビューの感想を聞くとシャナは「とても充実した1年でしたし、自分自身も成長したと感じます。まず、自分を大切にすることの大切さを知りました。以前はすごく焦ってしまったり、人と比べたりをよくしていましたが、ゆっくり、着実に少しでも成長した自分をもっと褒めてあげようと思うようになったら、逆にぐんぐん伸びてきました。そして、自分に優しくする分、他のメンバーにも優しくできるようになりました」と振り返った。アーティストとしてのスキルアップについても、笑顔で話した。

「Lapillusの楽曲は高音が多く、最初はうまく発声できませんでした。でも、練習を重ねるうちに歌って踊りながら高音を出せるようになり、その音に伸びも出せるようになりました。今は高音とは感じないほどです。メンバーではベシが高音を出すのが上手なので、『どういうふうに歌っている』と聞きながら、一緒に練習しています」

 福岡県出身のシャナは2020年の初めに高2で渡韓し、事務所の練習生になった。21年にMnetで放送された日中韓合同オーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』に出演したことで日本でも人気。その後、世界が熱い視線を送る新進ガールズグループをけん引するほどになった。リーダーとして心がけていることを聞くと、即答した。

「『メンバーにやってほしい』と思うことがあると、『自分はできるのか』と確認するようにしています。本当にいいメンバーなので、私が率先してやればまねしてついてきてくれます。例えば、今こうしてインタビューを受けている時に、私がハキハキしゃべってたくさんアピールすれば、みんなもそうしてくれます。私が焦るとメンバーも焦ってしまうので、いつもリーダーとして余裕を持つようにしています」

 6人で共同生活する空間でも、シャナはメンバーを気遣っている。ベシが「昼食のときにサラダを食べていたら『タンパク質がないね』と言って、タンパク質の入っている食材を用意してくれます。学校に行く前も朝ごはんを作ってくれます」と明かすと、シャナは「おせっかいだとは思いますが、私が健康志向なので気になってしまいます」と照れ笑い。他のメンバーからも「励ますのがすごくうまいです」「かわいいリーダーです」と絶賛されている。

 メンバーの末っ子(マンネ)ハウンは14歳。20歳のシャナに接し方を聞くと、「たまに少し叱りますが」と言いつつ、「過去の自分と似ている」と苦笑いした。

「若いから携帯の使い方や写真を撮るのが上手でTikTokの流行もよく知っています。私もハウンと同じ年だった頃は、今のハウンととても似ていたのでその行動が分かります。気持ちは分かるみたいな」

 今夏の来日期間中、全国各地でデビューリリースイベントを開催した。日本の文化にも触れ、「日本で行きたいところ」を聞くと、シャナを除く5人は「福岡!」。リーダーの故郷に興味津々なようだ。好きな日本の食べ物は「チョコ入りの餅菓子」(ベシ)、「タイ焼きと焼きそば」(ユエ)。と回答。喜んだシャナは「福岡に来たら、実家に泊めてあげます!」と約束した。

 Lapillusは、米ロサンゼルスで開催(8月19~21日)のKCON LA 2023に出演。今後もビッグステージ出演が見込まれ、それぞれが目標を持っている。

ユエ「デビューから1年ほどでKCONという大きな舞台に立つことができました。誰もが行けるところではないのでとても光栄でしたし、私自身がカリフォルニアで生まれ育ったので感激でした。これからもステージを楽しみたいです」

ハウン「今後も努力して街のいろいろな店からLapillusの曲が流れてきたり、音楽チャートで1位をとったりしたいです」

ソウォン「誰もが知っているグループになりたいです。道を歩いていて人から『Lapillusのメンバーだ!』と声をかけてもらいたいです。これからも頑張ってグループの認知度をもっともっと上げていきたいです」

ベシ「今後はさらに大きなステージに立てるようにもっともっと努力して、すごくかっこいいパフォーマンスをお見せできるようなグループになりたいです」

シャンティ「KCONのステージに立てて夢みたいです! 私たちにとって、一番大きいステージです。これはLapis(ファンの名前)の皆さんが作ってくれたステージなので、とても感謝していますし、『さらに頑張らないといけない』と思いました。今後、もっと大きいステージでライブをしたいです。」

シャナ「光の方向によって色が変わるという意味を持つ『Lapillus』というグループの名前のように、私たちそれぞれの上手なことや魅力がもっともっとそれぞれ違った見え方で伝わるとうれしいです。そして、私たちの歌のメッセージが大勢の人に伝わって、たくさんの人に愛されるようなグループになりたいです。そうすれば、もっと大きなステージにも立てると思います。日本で例えるなら、大きな東京ドームを満席にできるぐらいのかっこいいアーティストになりたいです」

□Lapillusメンバー(国籍、生年月日、使用言語)
・シャナ(日本)2003年3月13日。日本語、韓国語。
・シャンティ(アルゼンチン、フィリピン)2002年12月15日。英語、スペイン語、タガログ語、韓国語
・ユエ(米国)2004年7月3日。英語、中国語、韓国語。
・ソウォン(韓国)2006年12月5日。韓国語、日本語。
・ベシ(韓国)2004年7月15日。韓国語、日本語。
・ハウン(韓国)2008年11月2日。韓国語、日本語。

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