北川景子、合理的で完璧主義だった20代 母親になって変化した価値観「生きやすくなった」

俳優の北川景子がフジテレビ系月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』で存在感を放っている。今作で5作目となる月9出演となったが、意外にも今回が初主演。座長として初めて臨んだ撮影現場への思いやプライベートな一面に迫った。

ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』で主演を務める北川景子【写真:(C)フジテレビ】
ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』で主演を務める北川景子【写真:(C)フジテレビ】

『女神の教室』で月9初主演、柊木雫役は「自然体でいられる」

 俳優の北川景子がフジテレビ系月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』で存在感を放っている。今作で5作目となる月9出演となったが、意外にも今回が初主演。座長として初めて臨んだ撮影現場への思いやプライベートな一面に迫った。(取材・文=中村彰洋)

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 北川が20代前半から出演し続けているフジテレビ伝統のドラマ枠。初主演のオファーは、かつて『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』(2009年)の現場で一緒だった野田悠介プロデューサーからだった。「声をかけてくれたということが、とにかくうれしかったです」と再会を喜んだ。

 今回で5作目となる月9出演。「何度もお世話になっていて、私にとってはなじみある枠なので、『ここに帰ってこられたんだな』という、うれしさがありました」としみじみ。「毎日プレッシャーと楽しくやっています」と座長としての意識を持ちながら撮影に臨んでいる。

 北川演じる裁判官で実務家担当教員の柊木雫は、効率度外視の“熱血漢”な主人公。かつての主演ドラマでは、無感情な役なども演じてきたが、柊木については「ずっときれいでいなければいけないわけでもなく、感情も表現できます。自然体でいられるので、楽しいです」と充実した表情をのぞかせた。

 南沙良、高橋文哉らブレーク真っただ中の若手俳優メンバーは、口をそろえて「現場の雰囲気が良い」と絶賛している。一方で、当の北川は「何も意識はしていないです」と笑顔を見せた。

「本当にすごいしっかりしている子たちなんですよ。私が彼らぐらいの年齢のときは、こんなにしっかりしていなかったと思います。自分たちで演技プランを考えることができるので、『あぁしろ、こうしろ』と言うこともなく、みんながやりたいように楽しくやってほしいです。意見が言えないような緊張感は作りたくないですし、やりたいことを自由にできる現場であってほしいと思っています。休憩中も演技の話はあまりせず、『昨日何してた?』とか、そういったコミュニケーションを取っています。だから、楽しい雰囲気が生まれているのかもしれないです。本当に特別なことは何もしてないですね。『何かしろよ!』って感じなんですけど(笑)」

変化した考え方「今はいろんなことがムダではないと思うようになりました」

 現在、第7話まで放送されている。過去の共演者から「見たよ!」と連絡をもらうなど、周囲からの反響も上々だ。

「夫も見てくれています。これまでの法律ドラマとは全然ジャンルが違って、ロースクールなどこれまで知らなかったことを知ることができて、すごい勉強になると言ってくれました。全話見てくれていて、『面白かった』と言ってくれます」

 柊木のリラックス方法は、ご飯を食べたり、芝生で寝転んだりとのびのびすること。北川自身も「食べることが好きです。やっぱり幸せな気持ちになります。甘いものがすごい好きなので、寝る前にお菓子を食べます。台本を覚えるときも、絶対にお菓子を置いています」と共感しているようだ。また、意外にもYouTubeが息抜きの時間となっているようだ。

「YouTubeがすごい好きで毎日見ています。お笑い系をよく見ますね。ミラクルひかるさんは殿堂入りです(笑)。河村隆一さんのものまねをされている、たむたむさんという方も好きでよく見ています」

 そのほかにも、主婦系や子育て系のYouTuber動画を見ることも多く、私生活で実践している。

「すごい料理がうまいYouTuberの方がいて、見ていて気持ちいいぐらい手際がいいんですよ。これを作りながら、あれをやって、片付けて……みたいな。『明日はこれ作ろう!』って献立の参考にしています。便利グッズとかの紹介もすごいんです! 子どもの汚した服をこうやって洗うと落ちるとか。とても参考にしています」

 ドラマでは“効率”もテーマの一つ。北川自身も、年齢を重ねるにつれて考え方が変化していった。

「若い頃は、合理的で効率だけを考えていました。ムダなことがあまり好きじゃなかったんです。『午後9時までに台本を覚えて、11時までに家事も終わらせ、絶対に12時までには深い睡眠に入る。だから、明日は6時起きでも大丈夫』とか自分の中でルールがありました。その通りにいかないと『自分ってダメだな』って……(笑)。『どうしよう、間に合うのかな』とか、心配性だったんだと思いますね。先輩の方とのシーンでは、『絶対に間違えないように覚えたい』とか、昔は心配性で完璧主義がすごかったです」

 そんな考え方も長女を出産し、母親になったことで次第に変化していった。

「今はいろんなことがムダではないと思うようになりました。答えが出るまでに時間がかかってもいいかなって。今は子ども中心の生活なので、寝付きが悪くて、遅くまで騒いだり、夜中に起きちゃうこともありますね。自分の思っている24時間のスケジュールで動けなくても、自分を責めなくなりました。年々、気持ちが楽に、生きやすくなってきました。仕事も出たとこ勝負でやらなければいけないときもあるし、現場に行って状況が変わることもある。なので、意識的に考えすぎないようにしています。年齢を重ねて、いろんな現場を経験して『なんとかなる』って思えるようになったのも大きいですね」

 ドラマもいよいよ終盤戦。「5人の学生たちが司法試験に受かるのかは1番大事なところですね。私が尾上松也さん演じる風見颯と追いかけてきた事件の真相にも注目してほしいです。風見さんの正体は皆さん衝撃を受けると思います。あとは、私が裁判官に戻るのかどうか見どころです!」と見どころを熱弁した。

「後半はすごいスピードでいろんなことが一気に進んでいくので、見逃せない展開になります」

□北川景子(きたがわ・けいこ)1986年8月22日、兵庫県出身。2003年、「ミスセブンティーン」に輝き、モデル活動をスタート。同年『美少女戦士セーラームーン』(CBC)で役者デビュー。08年『太陽と海の教室』(フジテレビ系)で月9初出演。その後も、『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』(09年)、『月の恋人~Moon Lovers~』(10年)、『HERO 第2シリーズ』(14年)と出演し、『女神の教室~リーガル青春白書~』(放送中)で同枠初主演を務めている。

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