生田斗真、主演映画『渇水』6月2日に全国公開 門脇麦、磯村勇斗ら共演者7人も発表

俳優・生田斗真が主演する映画『渇水』(高橋正弥監督)が6月2日に全国公開されることが27日に分かった。また、門脇麦、磯村勇斗、宮藤官九郎が出演することも明らかとなった。

映画『渇水』の出演者7人が発表された【写真:(C)「渇水」製作委員会】
映画『渇水』の出演者7人が発表された【写真:(C)「渇水」製作委員会】

河林満氏による『渇水』が30年の時を経て映画化

 俳優・生田斗真が主演する映画『渇水』(高橋正弥監督)が6月2日に全国公開されることが27日に分かった。また、門脇麦、磯村勇斗、宮藤官九郎が出演することも明らかとなった。

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 1990年、第70回文學界新人賞受賞、第103回芥川賞候補となり注目を浴びた河林満氏による『渇水』。“生の哀しみ”を鮮烈に描いた名篇が、映画監督・白石和彌の初プロデュースにより、刊行から30年の時を経て映画化される。監督は、相米慎二、市川準、阪本順治、森田芳光、宮藤官九郎らそうそうたる監督作品で助監督としてキャリアを重ねた高橋が務める。

 主演の生田は、水道料金を滞納する家庭の水を日々停めて回る業務に就く水道局員の主人公・岩切俊作を演じる。心の渇きにもがきながらも“生の希望”を取り戻していくという難しい役どころを体現する。

 今回、初公開となった特報映像では、水不足の深刻化を伝えるニュースの音声と共に照りつける太陽を見上げる主人公・岩切と同僚の木田拓次(磯村)が水道料金を滞納する家庭を訪れ、水道を停めて回る“停水執行”の様子が映し出される。そんな日々の中、岩切が出会ったのはたった2人で家に残された幼い姉妹だった。県内全域で給水制限が発令される中、最後のライフラインである水道を停めてしまってもいいのか。「停めるんですか、水道」と問う姉妹の真っすぐな瞳に葛藤を覚えながらも、岩切は規則に従い停水を執行する様子が描かれている。

 そんな珠玉のヒューマンドラマ映画『渇水』の公開日が6月2日に決定。さらに豪華共演者7人が明らかとなった。

 そして今回、新たに7人のキャスト情報も解禁された。姉妹の母親・小出有希を演じるのは門脇。主人公・岩切の同僚で岩切とともに停水に回る木田拓次役に磯村。岩切の妻で、息子を連れ実家に帰ったきり戻ってこない岩切和美を尾野真千子が演じる。

 そして、2人きりで家に残された姉妹を演じるのは、しっかり者の姉・小出恵子役の山崎七海、天真爛漫な妹・小出久美子役の柚穂。オーディションで選ばれた2人がたった2人で懸命に生きる姉妹を体現した。その他、水道料金滞納者の1人、伏見役に宮藤、水道局料金課の佐々木課長役を池田成志が演じる。

 また、劇中の音楽を、NUMBER GIRLやZAZEN BOYSなどカリスマ的人気を誇る向井秀徳が手掛けていることが明らかになった。

 出演者のコメントは下記の通り。

○門脇麦
「母親の役というだけでまだ想像がつかない部分も多く、その役を遠く感じるものですが、さらにさらに遠い、私には理解が困難な役を皆様に支えていただきながら自分なりに手繰り寄せて演じました。きっと今もどこかに存在する姉妹のお話です。聞き飽きた綺麗事かもしれませんが、優しい世の中になってほしいと、演じながら改めて強く願う作品でした」

○磯村勇斗
「脚本をいただいて読んだときに、この作品に参加したいと強く思いました。水道局員を軸に、僕たちのライフラインである『水道水』を通して社会問題に切り込み、そこで出会う人々の葛藤に、僕は惹かれました。人の心も渇いていく世の中で、何か生きる希望を届けられたらと思います」

○尾野真千子
「とても気持ちが歯痒くなる映画です。台本を読んだ時それぞれの気持ちがチクリチクリと刺さってポロポロと泣きました。観てくださった人の心にも刺さりますように」

○山崎七海
「オーディションが決まった時は本当にびっくりしました。何度もオーディションを重ねて小出恵子を知っていくうちに、どんどんこの役が好きになっていって。なので参加出来た事が嬉しさでいっぱいでした。岩切との出会いで姉妹が変わっていく、普通の姉妹とは違うけどどんな時でも助け合って生きていく姉妹を見てもらいたいです!」

○柚穂
「この作品は初めての長期間の撮影でしたが、現場の人や出演者の人がとても優しく仲良くしてくれたので、自然に『久美子』になることが出来ました。私にはお姉ちゃんがいないので、本当にお姉ちゃんが出来たみたいで嬉しかったです。ぜひ『渇水』をたくさんの人に観てもらいたいです」

○宮藤官九郎
「『最初に水道を止められる役は宮藤さんしかいないと思ってた』と力説された時には戸惑いましたが、高橋監督には数々の現場でずいぶん助けられましたので、俺でよければ水道止めて下さいと快諾しました。とても切なく過酷な物語ですが、社会の理不尽を描くだけでは終わらない希望の光が見えた気がしました。公開おめでとうございます」

○池田成志
「天候不順な時に天候不順な題材を撮るって、ホント世の中ままならないよなぁとか思いながら撮影に臨みました。短い期間の撮影でしたが、何か明確なようで、明確ではないものを演じる、難しさみたいなものを感じました。映画経験をもっと積みたいです。かなり結構前から知ってる斗真君と、初めて仕事したのも嬉しかったです」

次のページへ (2/2) 【動画】生田斗真の主演映画『渇水』特報映像
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