スカイラインGT-R“伝説の1台” 日産ファン羨望「このGT-Rは本当に大好きというか憧れ」

国内最大規模のモータースポーツイベント「JAFモータースポーツジャパン2022」(東京・お台場特設会場)が20日最終日を迎え、多くの来場者でにぎわいを見せた。

高橋国光さんの“愛車”スカイラインGT-R(KPGC10)、右上は優勝カップ【写真:ENCOUNT編集部】
高橋国光さんの“愛車”スカイラインGT-R(KPGC10)、右上は優勝カップ【写真:ENCOUNT編集部】

“GT-R50勝目”日本のモータースポーツ史に残る1台

 国内最大規模のモータースポーツイベント「JAFモータースポーツジャパン2022」(東京・お台場特設会場)が20日最終日を迎え、多くの来場者でにぎわいを見せた。

 中でも人気を集めたのは、3月16日に82歳で亡くなった高橋国光さんの追悼ブースだ。2輪レースで日本人初の世界グランプリ優勝。4輪レースに転じ、数々の栄冠に輝いた日本を代表するドライバーだった。

 展示されたのは、スカイラインGT-R(KPGC10)とポルシェ962Cの2台だ。

 ハコスカGT-Rは1972年3月の富士300キロスピードレースで高橋さんが乗った伝説の1台。豪雨の中のレースで、高橋さんはライバル車すべてをラップ遅れにするなど、他を寄せつけない走りを披露。日産ワークスに、“GT-R50勝目”をもたらした。展示では記念すべき優勝カップも添えられた。

 関係者によると、当時日産が所有していた同じデザインのGT-Rは数台あったが、カラーリングがそれぞれ異なった。高橋さんのモデルは白青カラーで、今では栄光のキャリアを象徴するモデルとなっている。

「これは個人所有の車をお借りしてきたものです。ものすごく大事にしている。その方は、高橋国光さんから50勝目のカップもいただいて、宝物にしている。カップはレプリカでも何でもなくて、そのときのカップ」という貴重なものだ。車は自走可能で、動態保存しているという。

 気になる価値はどのくらいなのだろうか。「伝説のドライバーだし、伝説の1台。スカイラインとか日産ファンの方は、このハコスカのGT-Rは本当に大好きというか憧れ」というから、日本のモータースポーツ史に残る1台だ。

JAFのブースも注目を集めた【写真:ENCOUNT編集部】
JAFのブースも注目を集めた【写真:ENCOUNT編集部】

高騰するスカイラインGT-R オークションで“億”の値も

 ただでさえ、GT-Rは日本が誇る旧車として国内外から熱い視線を注がれている。

「今、ものすごい価値が上がっている。オークションでは、後から派生した33型のスカイラインGT-Rが億ぐらいいっている。このような貴重な車たちの価値はすごい。値段はつけられないですよ。だって、これ新しく作れないですから」

 高橋さんはその人柄から「国さん」と呼ばれ、多くの人に親しまれた。追悼ブースには往年のファンや若いファンなどが足を止め、思い思いにカメラを向けていた。

次のページへ (2/2) 【写真】高橋国光さんを象徴する栄光のスカイラインGT-R(KPGC10)とポルシェ962C
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