“国宝級イケメン”吉沢亮、“ホンモノ”国宝を前に感激「家に飾らせてほしい」

俳優の吉沢亮(28)が、創立150年を迎えた東京国立博物館(東京都台東区)が12月11日まで開催している特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」で音声ガイドを務めている。展示初日の10月18日に同地を訪問し、「国宝」に触れた吉沢は、刀と屏風のエリアが心に残ったそう。中でも、日本刀成立期に刀工の三条宗近が手がけた、天下五剣の一つ「太刀 銘 三条(名物 三日月宗近)」など同館が所蔵する19本の刀を一室に集めた「国宝刀剣の間」では「鳥肌が立った」と感激。主演する月9ドラマの撮影などで多忙な日々を送っているが、「ぜひ再訪して、それぞれの作品が生まれた経緯も学びたい」と話した。

東京国立博物館を訪れ、インタビューに応じた吉沢亮【写真:ENCOUNT編集部】
東京国立博物館を訪れ、インタビューに応じた吉沢亮【写真:ENCOUNT編集部】

俳優として、150年先の未来に残せる作品を作りたい

 俳優の吉沢亮(28)が、創立150年を迎えた東京国立博物館(東京都台東区)が12月11日まで開催している特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」で音声ガイドを務めている。展示初日の10月18日に同地を訪問し、「国宝」に触れた吉沢は、刀と屏風のエリアが心に残ったそう。中でも、日本刀成立期に刀工の三条宗近が手がけた、天下五剣の一つ「太刀 銘 三条(名物 三日月宗近)」など同館が所蔵する19本の刀を一室に集めた「国宝刀剣の間」では「鳥肌が立った」と感激。主演する月9ドラマの撮影などで多忙な日々を送っているが、「ぜひ再訪して、それぞれの作品が生まれた経緯も学びたい」と話した。(取材・文=西村綾乃)

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 展示は、3月に創立150年周年を迎えた同館が、約12万件の所蔵品の中から、89件の国宝全てを含む名品と関連資料を通して、その全貌を紹介するもの。吉沢は展示されている作品を声で紹介する「音声ガイド」を務めた。

「最初は僕なんかで良いのかなと心配で。ここに来て、より大丈夫かなという思いが強くなりました。僕は大河(ドラマ『青天を衝け』)で渋沢栄一を演じたのですが、この上野は渋沢が深く関わった場所。そういうご縁なのかなと思いました」

 吉沢が説明した通り、渋沢にとって上野は縁がある場所。同館の敷地内にある重要文化財「表慶館」は東宮皇太子嘉仁親王(後の大正天皇)の成婚を祝う目的で、渋沢らが市民に寄付を募り、集まった資金で建設された。

「僕の声が(見学の)邪魔をしていないと良いです」と謙遜した吉沢だが、初日はガイドの利用者が多かったとスタッフが伝えると、「良かったです」と安堵。「テンションが低すぎても、あれかなと思いつつ、とにかく落ち着いたテンションで収録をしました」と思いを語った。

 学芸員から、作品が生まれた歴史的な背景を説明されながら館内を見学。教科書で見たことがある国宝を間近で見た感想は。

「屏風と刀のエリアが心に残りました。刀のエリアは、足を踏み入れた瞬間に鳥肌が立ちました。ライティングの妖しさと、美しさに魅了されました。『松林図屏風』(長谷川等伯)は墨の強弱や余白が素晴らしくて。遠くから見ると柔らかくて、奥行きがあるように見えますが、近づくと荒々しくて。普通に『ほしい』と思いました」

 インタビューは、風袋を手にした風神と、太鼓を打ち鳴らす雷神が躍動する「風神雷神図屏風」(尾形光琳)の前で実施。同作はどのように見えたのだろうか。

「黒の使い方がカッコいいなと思いました。濃く塗ったり、薄くしていたり。オシャレでカッコいいです。そして(風神、雷神の)おふたりの存在感。家に飾らせてほしい」

“国宝”と言えば、2018年には、女性誌「ViVi」(講談社)が募った「国宝級イケメンランキング」で1位に輝いた経験を持つ。

「並ぶのは、おこがましいです。国宝の魅力を伝える音声ガイドを務めることができたのはうれしいこと。僕は全然歴史に詳しくないので、きょうたくさんの国宝に触れてもっと学びたいという欲が生まれました。どんな時代背景があって生まれたものなのか。プライベートで時間がある時に訪れて、知識を深めたいです」

 09年に所属する事務所のオーディションを受け、10年に俳優デビュー。以降、話題作に出演し、演技はもちろん、殺陣などのアクションにも挑戦。唯一無二の存在感を放っている。吉沢自身が後の世に残したいものは――。

「作品です。俳優として150年後にも残るものを作りたい。150年後を生きている人たちが、いま僕が携わっている作品を見てくれたら、そんなにうれしいことはないですよね。ふとしたときに思い出してもらえるような作品を作って行きたいです」

□吉沢亮(よしざわ・りょう)1994年2月1日、東京都生まれ。主な映画の出演作に「銀魂」シリーズ(2017、18年)、「リバーズ・エッジ」(18年)など。「キングダム」(19年)では、エランドール賞新人賞、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞などを受賞した。大河ドラマ「青天を衝け」(21年)では主役の渋沢栄一役を務めた。同作での演技が評価され「第30回橋田賞」(22年)で新人賞を受賞。10月からは月9ドラマで初の主演作「PICU 小児集中治療室」が放送中。2023年には映画「東京リベンジャーズ2」の公開が控えている。

次のページへ (2/2) 【写真】「風神雷神図屏風」と写真に納まる吉沢亮
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