“マッスルモンスター”関本大介が火祭り刀を手に乗り込むBURSTの若き代表・岩崎永遠の熱い思い

外敵同士の決勝戦となった今年のZERO1火祭り2022。大日本プロレスの関本大介がノアの稲村愛輝を退け、11年ぶり2度目の優勝を飾った。関本は「大谷さんに見出してもらったので、今こそ恩返し」と神妙な面持ちで、頚髄(けいずい)損傷の大ケガと闘うZERO1の象徴・大谷晋二郎に感謝した。

 KANZAKI BASEから全国各地に思いを馳せる岩崎永遠【写真:BURST提供】
 KANZAKI BASEから全国各地に思いを馳せる岩崎永遠【写真:BURST提供】

ZERO1の象徴・大谷晋二郎に感謝

 外敵同士の決勝戦となった今年のZERO1火祭り2022。大日本プロレスの関本大介がノアの稲村愛輝を退け、11年ぶり2度目の優勝を飾った。関本は「大谷さんに見出してもらったので、今こそ恩返し」と神妙な面持ちで、頚髄(けいずい)損傷の大ケガと闘うZERO1の象徴・大谷晋二郎に感謝した。

 そして「この火祭り刀を持って全国を行脚する」と宣言した関本が臨む全国ツアーのひとつが佐賀県神埼市を拠点とするプロレスリング「BURST」だ。BURSTは若き代表・岩崎永遠が「佐賀だからこそ。佐賀だから見られる最高の闘士達の真っ向勝負を、葉隠れのこの地から世界へ発信する」とプロレスの火柱を上げている。

「葉隠」といえば、江戸時代に佐賀藩の歴史や習慣に関する知識を集め、藩主に仕える者の心構えを説いたものだが、プロレスを通して「夢を見て夢を馳せる」という岩崎の思いと共通する部分もあるようだ。

 18年にプロレス・フェスティバルとしてスタートしたBURSTは、20年に佐賀県神埼市に拠点KANZAKI BASEを設け旗揚げされた。21年5月から月に一度の定期戦を開催している。

 次回は「wonderfuldays vol.2」(8月21日)で、関本は橋本大地と組み、佐藤耕平、横井宏孝組と対戦する。他にも石川修司、宮本裕向、竹田誠志の3WAYマッチ、児玉裕輔VS塚本拓海、本田竜輝vs菊田一美のシングルマッチが決定。さまざまな団体を主戦場とする選手が一堂に集結し、他のリングではなかなか見られない対戦カードを実現させている。

 岩崎はXと一騎打ちに臨むことになっている。岩崎は2017年にZERO1でデビュー。181センチ、95キロと恵まれた体で、注目を集め、19年にはNWA・USヘビー級王座を獲得するなど期待通りに成長していたが、20年に退団。佐賀に拠点を移していた。

 プロデューサー・佐藤耕平のサポートの元、23歳にして団体の先頭に立つ岩崎は「たくさんの選手にウチのリングに上がってもらい、プロレスのさまざまなスタイルを見ていただきたい。ハードコアマッチもその一つだけど、僕は子供たちに夢を見せる正義のヒーローになりたい」と、照れ笑いを浮かべながら言い切った。

 実は一般社団法人「ONE STEP・いのちを学ぶ教室」の専任理事も務める岩崎。KANZAKI BASEで子供たち相手にレスリング教室を開くなど、正義のヒーローとなるために、日々頑張っている。9月に24歳になるが、お兄さんとして子供たちにも慕われている。

 もっとも岩崎は「僕の方が子供たちに教わっている」とにっこり。どうやらレスラーとしてはもちろん人間としても成長しているようだ。

 8・21決戦での対戦相手はX。佐藤プロデューサーが正義のヒーローを目指す岩崎に相応しい悪党を選んでいる。「どんな相手だろうが、子供たち始め皆さんの応援してくれる気持ちを、大切に闘いたい」と、目を輝かせる岩崎の咆哮が佐賀の地に轟き渡ることだけは間違いない。

次のページへ (2/2) 【写真】 火祭り刀を手に関本大介もBURSTに乗り込む
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