フェアレディZやジャガー、元白バイ隊員のレストア生活 箱根駅伝“先導バイク”も再生中

日本で1台だけのポルシェ社製パトカーのオーナーで、車・バイクの修理が大好きな倉林高宏さん(63)は、希少車をそろえたガレージ「湘南物置クラブ」(神奈川県藤沢市)で、夢のような趣味生活を送っている。ジャガーや日産の名車などなどのコレクションを紹介してもらった。

倉林高宏さんの貴重車ガレージには夢が詰まっている【写真:ENCOUNT編集部】
倉林高宏さんの貴重車ガレージには夢が詰まっている【写真:ENCOUNT編集部】

昭和の名車「プリンス グロリア スーパー6」や戦前のダットサン・フェートンも

 日本で1台だけのポルシェ社製パトカーのオーナーで、車・バイクの修理が大好きな倉林高宏さん(63)は、希少車をそろえたガレージ「湘南物置クラブ」(神奈川県藤沢市)で、夢のような趣味生活を送っている。ジャガーや日産の名車などなどのコレクションを紹介してもらった。(取材・文=吉原知也)

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「乗るより、修理している方が楽しい」といい、部品をあれこれ探して、試行錯誤し、見事に走る状態に復活させるのが、極上の喜びだ。まずは、約500万円をかけて整備・登録を行い、公道を走ることのできる「ポルシェ912 クーペ」のパトカー。神奈川県警が実際に使用していた“本物”だ。カーイベントで多くの注目を集める1台でもある。

 次に、「ジャガー Eタイプ シリーズ3 V12気筒」は50年前のモデルだ。知人が屋外で保管していたものを預かっており、運転の許可も得ている。レストアはブレーキを分解して組み立て直し、キャブレターなどのエンジン回りも修理。車体は、まるで新車のようにピカピカに仕上げている。「排気量は5300CCで、素晴らしいエンジン。でも、リッター3キロ。燃費面では最低な車だよ(笑)。夏はエンジンの熱気が入ってきて、もう死にそうになる」と笑う。とはいえ、カーイベント時に出展の多い“主力”なのだから、お気に入りなのだろう。

元白バイ隊員の倉林高宏さんはバイクも大好きだ【写真:ENCOUNT編集部】
元白バイ隊員の倉林高宏さんはバイクも大好きだ【写真:ENCOUNT編集部】

 そして、75年式「日産 フェアレディZ S30型」。友人からマンション駐車場の関係で維持できないから乗ってほしいと言われ、エンジンがかからない状態から復活させた。実はその友人が手に入れる前はワンオーナーが長く所持していたそうで、既に独特なオレンジ色に塗装されていたという。

 他にも、国産小型車の“原点”と呼ばれる日産「ダットサン」が2台。59年式の211型と、戦前1938年式のフェートン。このフェートンは戦前のエンジンに積みかえるべく、整備に着手している。さらに、昭和の名車「プリンス グロリア スーパー6」が2台。たくさんの工具・部品であふれるガレージ内には、バイクもたくさん置いてある。

 もともとは特殊車両のコレクターでもあった倉林さん。昔は15台ぐらい所有しており、消防車5台に、クラウンの4000CCの救急車も手元に置いていた。「もうガレージに入らなくなっちゃって、整理していったんです。でも、ポルシェのパトカーもそうだけど、ガレージやイベントの場で、いろいろな人が見に来て声をかけてくれて、交流できるのがうれしいんです」と話す。

 元神奈川県警警察官で、白バイ隊員として19年間活動した実績を持つ倉林さん。箱根駅伝の先導で乗った「ホンダ VFR750」と同タイプのバイクの“再生計画”も始動している。「いま白バイ仕様に作っている最中。これが楽しみで楽しみで」。童心のような夢は広がり続けている。

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