松たか子、夫役・役所広司からの絶賛の声に大照れ「本当にもったいない言葉」
俳優の役所広司と女優の松たか子が2日、都内で行われた映画「峠 最後のサムライ」(6月17日公開、小泉堯史監督)の完成披露試写会に、メガホンをとった小泉監督とともに登壇した。
映画「峠 最後のサムライ」完成披露試写会、役所広司が過去回想
俳優の役所広司と女優の松たか子が2日、都内で行われた映画「峠 最後のサムライ」(6月17日公開、小泉堯史監督)の完成披露試写会に、メガホンをとった小泉監督とともに登壇した。
歴史小説界の巨星・司馬遼太郎が、幕末の風雲児と呼ばれた、越後長岡藩家老・河井継之助(役所)を描いた国民的ベストセラー「峠」を実写映画化した本作。時流は倒幕へと傾き、サムライとしての使命と庶民を先導するリーダーとしての狭間で葛藤しながらも、強大な武力を誇る明治新政府軍に立ち向かっていく継之助の“最後のサムライ”として本当の正義を貫こうとするその姿が、現代を生きる私たちに日本人の生き方、リーダーとしてのあるべき姿を問いかける歴史超大作となっている。
継之助の妻・おすが役を演じる松の印象を聞かれた役所は、松が20歳くらいの頃に同じドラマに出演していたことを明かし「絡みはなかったんですけど、スタジオの外のモニターで(姫役の松が)籠の中から出てくるシーンがあったんですけど、なんて華のある女優さんだろうと思って、すごく上品で、その頃からずっと松さんを見続けてきて、久しぶりにお会いして、女性としてもお母さんとしても妻としても豊かになっていく感じがして、撮影のときは松さんの包容力で2人のシーンは出来上がった感じがしました」と語ると、松は「本当にもったいない言葉だと思って、(役所を)見られません(笑)」と大照れ。
役所と共演しての感想を求められた松は「妻の役をやらせていただけるということが、すごく勉強になると思って『ぜひ』と言ったものの、私でいいんだろうかって思っていた自分を包んでいただいたというか、本当に幸せな現場で、ただお芝居をすればいい現場があるんだなって改めてそれを幸せに思いました」としみじみと語った。
また、継之助のように“周りに反対されても貫き通したい譲れないこと”を尋ねられると、役所は「こんな話をしていいのかわかりませんけど、今も譲れないことというのはやっぱり、遠くで行われている戦争というのが身近に感じているんですけど、この国を焼け野原にするような戦争は何があっても避けなければいけないなあということでしょうか」と熱く語り、松は「反対されたら譲るかもしれないです」と笑いつつ、「私、流されて生きているかもしれないですけど、もちろんそういう悲しい風景を2度と……という思いはありますけど、流されて行き着いたところで生きてい行けるかなとか(笑)、止められたら止められたところから考えようかなって。すみません、楽に生きているんですけど、思いつかなかったです」と答えた。