蒼木陣、フリー役者から「刀剣乱舞」主演に抜てきされるまで 21歳で飛び込んだ芸能界

ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズンで注目を集め、2019年舞台「『刀剣乱舞』維伝朧の志士たち」では単独座長を務め、「フランケンシュタイン-cry for the moon-」等にも出演してきた蒼木陣(29)。そんな彼の俳優デビューまでの道のりを振り返ってもらった。

憧れの俳優を明かした蒼木陣【写真:ENCOUNT編集部】
憧れの俳優を明かした蒼木陣【写真:ENCOUNT編集部】

蒼木陣、憧れの俳優は唐橋充

 ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズンで注目を集め、2019年舞台「『刀剣乱舞』維伝朧の志士たち」では単独座長を務め、「フランケンシュタイン-cry for the moon-」等にも出演してきた蒼木陣(29)。そんな彼の俳優デビューまでの道のりを振り返ってもらった。(取材・文=竹之内梨佐)

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――デビューのきっかけを教えてください。

「21歳にデビューしたんですけど、中学生から芸能界に憧れがありましたね。でも愛媛から東京って遠くて、夢のまた夢で……。大阪のスポーツ系の専門学校に体を動かす仕事がしたい理由で通って、卒業前に、中学校で同じクラスだった幼なじみで俳優の本田礼生くんに『芸能界に興味がある』って話したら『東京に来たら?』と言ってくれて、すぐに上京しましたね。東京に来てからは知り合いに劇団を紹介してもらって、自分からオーディションに応募して、(事務所に所属せず)フリーで舞台に立って、お芝居のことはまだ分からないけど『この世界楽しいかも』と思いました。その後も何作かその劇団のお芝居をして、その後に今の事務所に出会いました」

――きっかけをくれた本田礼生さんの存在は大きいですか。

「先日も数年ぶりに共演して、やっぱりお互い役者としてやってきた経験値が芝居から垣間見れるときがあって、刺激されました。良きライバルで良き仲間だけど“家族”ですね(笑)」

――初舞台はどんな役柄だったか、覚えていますか。

「16年くらい地下に幽閉されてる役だったんですけど、役の作り方が分からなくて……。トイレの中を真っ暗にして3時間閉じこもってみたりして、自分なりに、もがきながら演じましたね。とにかく緊張していたし、『セリフ言えてるかな?』とかいろんなことが分からなかったこともあったけど楽しかったのは覚えています」

――現在、憧れの役者さんはいますか。

「『刀剣乱舞 維伝朧の志士たち』で初座長をしたときに、ご一緒した唐橋充さん。お芝居をしているときの存在感が圧倒的なんです。同じ空間にいて飛んでくる圧がすごい。でも普段は明るくてフランクで周りを包み込む優しさがあって、陽気でギャップのある方で、こんなかっこいい人になりたいって思いましたね」

――唐橋充さんと話して印象に残ったことを教えてください。

「フランクで壁がない方なので、プライベートもお芝居の話も相談させていただいていますね。僕の人柄やお芝居にポジティブな言葉をかけてくれる人。2年前の『刀剣乱舞』の公演以来に、今年の3月に舞台『アクダマドライブ』でご一緒したときに、初めて『あそこの芝居“うまいわ”』って言ってくれて、“うまいわ”は、自分の成長を感じられるワードチョイスでしたね。何気ない言葉から成長を感じられてうれしかったです」

――役者人生で、達成感があった役には出会いましたか。

「刀剣乱舞一択。演じた中でより自分が強くなれた。脚本と演出が面白かったのと、初の単独座長だったのもあります。63公演もあったので、座組とご飯や温泉行ったりしていましたね。ずっと楽しかった。負の感情がわかないまま終えられた公演でもありますし、自信がついたし出会えて良かった作品です」

――最後に俳優・蒼木陣としてポイントを教えてください。

「1つのことにハマったら、ただただやり続ける。好奇心力。ここ数年だと絵を書いてみたり、一眼のカメラに挑戦してみたり。人としていろんな経験していろんなことを活かせる仕事ですしね(笑)」

□蒼木陣(あおき・じん)1992年5月26日生まれ。2013年に俳優デビュー。主な出演作品として舞台「魔界転生」「忠臣蔵討入・る祭」「タンブリング」「フランケンシュタイン-cry for the moon-」「令和千本桜~義経と弁慶」、19年「刀剣乱舞」シリーズでは初主演を務める。22年7月には音楽劇「『クラウディア』produced by 地球ゴージャス」の出演を控えている。

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