「女の子は軒並み乗ってきます」 航空機デザインの愛車が大人気のワケ

自家用車は米国ロサンゼルス市警のパトカーという和田裕之さん(50)は、特殊車両のレンタルサービスと特殊なコーティングを扱う「ジープカフェ東京」(千葉・松戸市)を経営する。保有している車はいずれも、オリジナリティーがある年季が入ったものばかりだ。その中でも選りすぐりの1台を紹介してくれた。

1959年式キャデラック・デビル【写真:山口比佐夫】
1959年式キャデラック・デビル【写真:山口比佐夫】

航空機デザインの車体がインパクト抜群

 自家用車は米国ロサンゼルス市警のパトカーという和田裕之さん(50)は、特殊車両のレンタルサービスと特殊なコーティングを扱う「ジープカフェ東京」(千葉・松戸市)を経営する。保有している車はいずれも、オリジナリティーがある年季が入ったものばかりだ。その中でも選りすぐりの1台を紹介してくれた。(取材・構成=水沼一夫)

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 この車は1959年式のキャデラック・デビルと言います。ジープカフェ東京に来たのはもう4年前の話ですね。鹿児島県の薩摩川内市で出張のコーティング作業している時にガレージの横で眠っていました。キャデラックはほこりだらけで、燃料もエンジンオイルも漏れていたのを何とか車検だけは取ってこちらに運びました。

 6年間動いていなかった車を磨き上げて、エンジンから全部直しました。お客さんは「年に1回は乗りに行くから」という話だったんですけど、4年で1回も(松戸まで)乗りに来てくれない(笑)。「乗りたい時に松戸まで行きますからそっちに置いて撮影とかで貸し出ししておいて下さい…と。大きいので車庫も邪魔だし」と言われています。「とりあえず僕が持っています」と言ったら、「それでいいよ」という返事でした。

 このごろ、オリジナルのエンジンから異音が出始めたので、エンジンはもう1回オーバーホールします。オートマチックトランスミッションも当時のキャデラックのトランスミッションで、ちょっと特殊なんですよ。オーバーホールは日本では誰もやってくれません。最初に持って来た時からエンジンが温まるとリバースに入らないという不具合があったので、中古のトランスミッションを何とか探してきて、トランスミッションを載せ替えました。

 この車の魅力はまず車体です。航空機をデザインした形、巨大な羽根(テールフィン)ですよね。前から見ても後ろから見ても、どっちが前か分からないような車なんですけど、どこに行っても声をかけてもらえます。どんな人でも手を振っていただける。東京駅や銀座の街を走っても、皆さん手を振って、笑顔にさせてくれるのはこういう車かなと。優雅にのんびり乗れますね。結婚式雑誌のゼクシィさんに載せていただいたこともあります。モデルさんの撮影に貸し出ししたり、ファッション雑誌にも…そうそう、ミュージックビデオにもお貸ししましたね。

 基本オリジナルが好きなので、目立つ改造はしていないです。オリジナルというのがやっぱり一番強いですね。

 もう1959年生まれの60歳の車なので、無理はさせられません。スピードは130キロぐらいが精いっぱい。まあまあ出るんですけど、これ以上出したら、まずいんだろうなと思います。ちょっと心臓に負担をかけられないなと。高速道路ものんびり、街中ものんびりです。でもやっぱりしっかりしたボディーの造りはイマドキの車にはないですよね。鉄の塊です。プラスチックも使っていません。今の車はフェンダーもボンネットもみんなプラスチックですから。

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