日本でリメーク決定「梨泰院クラス」、韓国ロケ地は回復途上 原作者経営のパブが目立つワケ

Netflixで放送されて大ヒットとなった韓国の連続ドラマ「梨泰院クラス」(イテウォンクラス)が日本でリメークされることになった。俳優の竹内涼真が主演するジャパン・オリジナル版「六本木クラス」として生まれ変わり、7月からテレビ朝日系で放送される。オリジナルの舞台となった梨泰院はソウル市内の中心に位置する大繁華街で若者や外国人が大勢集まる流行スポットとしても知られている。韓国政府は25日、新型コロナウイルス感染症がエンデミック(風土化)に向かっていると判断し等級を最高段階の1級からインフルエンザレベルの2級に引き下げるなど日常生活の回復へと大きく舵を切った。ソウル市内にある多数の繁華街で人出が急速に戻りつつある中、大人気ドラマのロケ地は一体どうなっているのか――。

セロイがオープンしたタンバム1号店。今週中から営業再開予定【写真提供:文恵子氏】
セロイがオープンしたタンバム1号店。今週中から営業再開予定【写真提供:文恵子氏】

韓国政府が新型コロナウイルスの等級を1級から2級に引き下げ

 Netflixで放送されて大ヒットとなった韓国の連続ドラマ「梨泰院クラス」(イテウォンクラス)が日本でリメークされることになった。俳優の竹内涼真が主演するジャパン・オリジナル版「六本木クラス」として生まれ変わり、7月からテレビ朝日系で放送される。オリジナルの舞台となった梨泰院はソウル市内の中心に位置する大繁華街で若者や外国人が大勢集まる流行スポットとしても知られている。韓国政府は25日、新型コロナウイルス感染症がエンデミック(風土化)に向かっていると判断し等級を最高段階の1級からインフルエンザレベルの2級に引き下げるなど日常生活の回復へと大きく舵を切った。ソウル市内にある多数の繁華街で人出が急速に戻りつつある中、大人気ドラマのロケ地は一体どうなっているのか――。

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「梨泰院クラス」は20年1月から3月に韓国で放送されて大ヒット。日本でも同月からNetflixで配信されると大ブームを巻き起こした。俳優のパク・ソジュン演じる青年・セロイが、絶望の淵からはい上がり金と権力を振りかざす巨大企業に屈することなく仲間とともに立ち向かっていく姿を力強く描きハマる芸能人が続出した。劇中で数多く登場したのが梨泰院の店舗や風景だ。セロイが開店した居酒屋「タンバム」(甘い夜)1号店として登場した飲食店は25日現在、店頭にメニューの看板が出ているが、営業はしていない状態という。「電話をしたら今週の木曜から徐々に営業再開する予定だとのことです。何度か店の前を通りましたが、店の前はいつも違法駐車されています」(ソウル在住のメディアプロデューサー)。

 セロイが明日への希望を夢見るシーンとして登場した南山タワーが見える歩道橋「緑莎坪(ノクサピョン)陸橋」はドラマで見た通りの開放感が広がっているが、街の中心部に入り込むと正面玄関をチェーンで閉鎖していたり、「賃貸」に出されていたりする店舗が数多く目につく。「観光客と外国人頼りの街なので梨泰院の回復はまだまだ先ですね。それでも人と車の数はこの2年で一番多かったような気がします。自宅から近いのでよくこのあたりを散歩しましたが、以前はまさにガラガラでした。それに比べるとかなり回復してきたように見えます」(同)。ソウル市内の他の繁華街同様、梨泰院の街も活気を取り戻しつつあるようだ。

ホン・ソクチョンが経営するパブ「My Chelsea」はまだ閉鎖状態【写真提供:文恵子氏】
ホン・ソクチョンが経営するパブ「My Chelsea」はまだ閉鎖状態【写真提供:文恵子氏】

 ただ、“梨泰院の顔”役として出演した俳優でタレントのホン・ソクチョンが経営するパブ「My Chelsea」はまだ閉鎖状態。コロナ禍前は梨泰院7軒、その他地域で13軒の計20店舗を経営していたというが、最後まで残っていたパブ「My Chelsea」を一昨年8月末で閉店した。現在の様子はというと、「私たちみんなの安全のためマスクを着けてください」と英文で書かれた横断幕が張られ、入り口も板などで覆われている。

 一方、「My Chelsea」の前にあるパブ「クルバム」(意味:ハニーナイト)はにぎやかに営業中だ。こちらは「梨泰院クラス」の原作漫画の作者でドラマ「梨泰院クラス」の脚本も担当したチョ・グァンジン氏が経営する人気店。外観には「梨泰院クラス」のコミックが掲出されているためかなり目立つ。店内では電灯が輝き客席の窓も開いている。「梨泰院クラスのモチーフになっている店ということで梨泰院ではとても有名です」(同)。店内のテレビではドラマ「梨泰院クラス」が放映され、メニューは学生が日記帳に食事の名を乱雑に書いたようなユニークなスタイル。最近、韓国のブロガーたちがこの店について楽しそうに現地レポートしている。

 梨泰院の全面再開までまだ多くの時間がかかるだろうが、主人公のセロイと同じように苦闘しながらも一歩一歩前へと進んでいるかのようだ。

次のページへ (2/2) 【写真】「梨泰院クラス」のウェブコミック原作者が経営する有名店「ハニーナイト」外観 主人公セロイとヒロイン・イソの看板が目を引く
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