【RIZIN】元幕内・貴賢神「軽い階級は最強と思わない」 重量級には「スピードが通じない領域がある」

会見にて貴賢神(右)とシュレックの両者が向かい合った場面
会見にて貴賢神(右)とシュレックの両者が向かい合った場面

“皇帝”と練習するつもりだった

――では、今のRIZINはどう見えますか?

「結局、RIZINも見ていましたけど、注目されているのは軽い階級じゃないですか。軽い階級は、自分からしたら強いと思わないんですよ。確かに速いし、トリッキーなんですけど、重量級はそれが通じない領域にあるんです」

――だから“神に選ばれた階級”と呼ばれるのかもしれないですね。

「過去にフェザー級の柔術チャンピオンと柔術のスパーリングをしたときに、その選手の三角絞めが入ったんです。そしたら周りの人に『解け』って言われて。ほどき方が分からないから、そのまま持ち上げて叩きつけたら、『練習だからそれはダメだ』って怒られたんですよ。だから自分は、軽い階級が『最強』と思ったことはないです」

――ヘビー級こそ、「最強」を名乗るにふさわしいと。

「ええ。それがヘビー級の選手でも、ある程度まではそれが通用すると思っていますし。ホントはデビュー戦が終わったら、ロシアにいるエメリヤーエンコ・ヒョードル選手のところに行って練習したかったんですよ」

――“皇帝”の訓等を受けに?

「ええ。でも今は(戦時下のため)無理なので。どうしよっかなと。(ロシアに)行ったら帰ってこれないですよ(苦笑)。あ、影響を受けたわけじゃないですけど、最近はUFCのデビッド・ルイスがよかったな。だからヘビー級の選手ばっかり見てますよ。いつかやりたいですね」

――UFCにはかなり大型のファイターが世界中から集まってきていますけど、いつかは上がりたい?

「いや、UFCにこだわりはないんです。たとえば5年後、UFCが世界一強いといわれるならUFCに行きたいし、RIZINがそうならRIZINに出たいです。ただ、今現在で考えると、RIZINのほうがルールで禁止されていることが少ないじゃないですか。4点ポジションからの攻撃もアリだし、サッカーボールキックも有効、タテヒジもOKだから。もしUFCの選手がRIZINに来たら、だいぶ序列も変わるんじゃないかと思いますね」

――たとえば、2003年の大みそかにあった、曙VSボブ・サップ戦はどう思いましたか?

「俺は曙関のせいで相撲の株が落ちていると思っているので……ハッキリ言っていいですか? 大嫌いです(笑)。横綱っていう最高地位まで行っているのに、僕から見たら体も作らずに格闘技の試合に出ていって。(大相撲を)怪我で泣いて引退して、格闘技の世界に行って勝てるほど、甘くはないと思います」

――厳しいですね。

「横綱っていう肩書きを持っているから、そこに勝ったら相撲は弱く映るわけじゃないですか。世間的にも。それがすごく嫌でしたね」

――貴賢神さんも、勝ち進んでいけばいくほど、相撲を背負っているような目で見られるかと思います。

「そうですね。でも自分は相撲を代表しているつもりはないので。相撲をやっていたことに感謝はありますけどね」

――最後に、「RIZIN TRIGGER 3rd」での関根“シュレック”秀樹戦への意気込みをお願いします。

「楽しんで、相手をぶっ潰しにいきます。グー(拳)で殴れるのが楽しみなんですよ。今まで(大相撲時代)グーはできなかったから。最初はバンデージを巻いている自分に酔いしれたりもしまそた(笑)。過去に、取り組み中にグーになっちゃいそうになったこともありましたけど、慌てて開きましたからね。反則負けになっちゃうので(苦笑)」

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