【カムカムエヴリバディ】森山良子が縁感じる出演 サッチモ好きの父思い「天国で喜んでいる」

森山良子が3月25日に放送されたNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)に、ハリウッドのキャスティングディレクターであるアニー・ヒラカワ役で出演した。森山は、同作が、父・森山久さんと親交のあったルイ・アームストロングと関係のあるストーリーであることに「胸が詰まるような思いになりました」と出演が決まった際の感想をコメント。また。役を演じる際のエピソード、3代目ヒロイン・ひなたを演じる川栄李奈の印象にも言及した。

アニー・ヒラカワを演じる森山良子【写真:(C)NHK】
アニー・ヒラカワを演じる森山良子【写真:(C)NHK】

ハリウッドのキャスティングディレクターであるアニー・ヒラカワを熱演

 森山良子が3月25日に放送されたNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜、午前8時)に、ハリウッドのキャスティングディレクターであるアニー・ヒラカワ役で出演した。森山は、同作が、父・森山久さんと親交のあったルイ・アームストロングと関係のあるストーリーであることに「胸が詰まるような思いになりました」と出演が決まった際の感想をコメント。また。役を演じる際のエピソード、3代目ヒロイン・ひなたを演じる川栄李奈の印象にも言及した。

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「ひと言では言い表せないような気持ちです。ストーリーを伺った時に、なぜ私のところへ依頼をくださったのかしらと、本当に不思議でたまりませんでした。というのも、私の父(森山久)がジャズミュージシャンでトランペッターだったからです。そして、ルイ・アームストロングの大ファン! 父は日系2世で日本語より英語の方がずっと上手だったものですから、ルイ・アームストロングが日本に来るときに羽田まで自分の車を運転して迎えにいったんです。ただ、大好きなだけなのに(笑)。

 サッチモ(ルイ・アームストロングの愛称)もすごく心を開いてくれて、父の車で宿泊するホテルに入り、いろんなおしゃべりをして……というエピソードを、私は小さいときからたくさん父から聞いてきました。サッチモが生きていた当時は差別がひどかったと思いますが、そんな中でも人に笑顔しか見せない人だったそうです。父はサッチモのことが大好きだったので、今回のことも天国で喜んでいると思います。そんなつながりがあるルイ・アームストロングは、私にとっても子供の頃からとっても特別な人でした。出演が決まった時は、私もこの作品にえも言われぬご縁を感じて、なんとも言えない本当に胸が詰まるような思いになりました」

 演じるアニー・ヒラカワのせりふは英語が多い。

「アニー役を演じるうえで『あまり感情過多になりすぎないように』と、そこだけ気を付けました。英語のせりふが多いですが、幼少期の経験が支えになっています。小学生くらいの時に、アメリカンポップスというかオールディーズが流行っていたんですが、音楽に合わせて歌っていると父に呼ばれて、8小節を1時間くらいかけて直されるんです(笑)。

 英語の発音も直されて、また電蓄(電気蓄音機)のあるところへ戻って歌い始めると、また呼ばれて直されて…。もう、鼻歌も歌えない状況でした(笑)。小さい時から『私は歌い手になる』と言っていたので、父も母も私がシンガーになるだろうということを察して直していたんでしょうね。そのころの父のダメ出しが、今こうして歌を歌うのに役立っていますが、アニーの英語のせりふを話すうえで『言葉』としても役立っているのはすごくうれしいです」

 物語やひなた役の川栄の印象にも言及。

「この壮大な100年の物語は、それぞれの登場人物の細かい心情が丁寧に描かれていて、全部のセリフが人生や生きざま、いろんなことにリンクしていくような感じです。もちろん計算されていると思うんですが、計算されているとは気づかないかもしれないような網目の中をくぐっていくせりふのやりとりというのが、本当にすばらしい。ただ立ち尽くして、唖然(あぜん)とするシーンがあったんですが、それだけで『おおお』と、感動して本当に涙があふれてきたこともありました。

 私、家でも『エモーショナル良子』と呼ばれていて、なんでも『きゅっ』ときちゃう方なんです。ひなた役の川栄さんは、とても頑張り屋さんです。日本語も英語も膨大な量をあの体の中に全部インプットしてこの役に臨まれています。一方、私は3行ぐらい覚えるのに『うわああ!覚えられない!覚えられない!』と言っています(笑)。それくらいすさまじい努力をなさっていると思いますね」

 最後に視聴者にメッセージ。

「100年にわたる壮大な家族のドラマです。人それぞれのご家庭があると思いますが、いろいろな人、いろいろな出会い、ひとつひとつが全て大事なシーンであるし、すべてが大事な出会いであるし、生きているということは本当に毎日が大事なんだなと、本当にそういうふうに思う作品です。どうぞ最後までご覧ください」

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