【電波生活】「ぶらり途中下車の旅」が長年愛されるワケ「取材で出会った人は絶対にカットしない」

注目番組や人気番組の魅力や舞台裏を紹介する企画。今回は1992年にスタートし、今年10月に放送開始より満30年を迎える日本テレビ系「ぶらり途中下車の旅」(毎週土曜、午前9時25分)。著名人の旅人が電車に乗り、気になる駅で途中下車して街をぶらりと歩く番組。総合演出の佐藤一氏に番組が長く視聴者に愛されてきた背景を聞いた。

「ぶらり途中下車の旅」のロゴ【写真:(C)日本テレビ】
「ぶらり途中下車の旅」のロゴ【写真:(C)日本テレビ】

「ぶらり途中下車の旅」の総合演出・佐藤一氏が語る舞台裏

 注目番組や人気番組の魅力や舞台裏を紹介する企画。今回は1992年にスタートし、今年10月に放送開始より満30年を迎える日本テレビ系「ぶらり途中下車の旅」(毎週土曜、午前9時25分)。著名人の旅人が電車に乗り、気になる駅で途中下車して街をぶらりと歩く番組。総合演出の佐藤一氏に番組が長く視聴者に愛されてきた背景を聞いた。(取材・文=中野由喜)

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「いつも思っているのは安心してぼーっと見ていられる番組作り。たまに『あれ、おいしそう』『いい所だね。今度行ってみよう』と休日に家族の話の種になるのが理想です」

 旅先をどう決めているのか気になる。

「まずオープニングの場所を決めます。たとえば季節的に見ごろの花が咲いている公園とか、見ている方が行きたくなる場所と季節感を大事にしています。次に、では近くの駅はどこだろうかという順で旅をする路線を決めています」

 オープニングの場所の選定方法はどうだろう。

「ディレクターとアシスタントディレクター2人1組で、実際に足を運び、自分たちの目で現地を見て決めています。オープニングの場所が決まったら出演者の旅人がどこで降りてもいいように、最寄り駅の路線を1か月くらいかけて実際に歩きます。店に入るときも番組名を名乗らず一般客として入って実際に食べたり、店の人の人柄や開店の経緯をそれとなく聞くなど、リサーチをしています。時間をかけて自分たちの足で歩いて旅先を探すのは、この番組の誇り。出演者の旅人には『この駅に、いいお店があります』と大まかな情報だけ伝えています」

 放送を見た人が、撮影時期を知らずに同じ景色を期待して出かけることもあり得る。

「放送時期はオープニングの場所選定から約1か月後。その場所が1か月後どうなっているかを予測しながら決めています。ただ皆さんが求める桜や紅葉のときは、放送直前に撮ることも年に何回かあります」

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