決着の舞台は英国! 新日常連外国人オスプレイとザックが至極の一戦を展開!

英国ヘビー級王者のザック(左)【写真提供:Robyn Goding】
英国ヘビー級王者のザック(左)【写真提供:Robyn Goding】

ハイフライヤーとクラシカルな関節技の使い手による一進一退の攻防

 試合は、両者の対照的なスタイルが正面から交錯するスリリングな展開となった。ザックが英国伝統の関節技をさらに発展させた攻めを見せれば、オスプレイは変幻自在の空中殺法を駆使していく。この闘いは、ザックがジム・ブレイクスやジョニー・セイントといったレジェンドのレガシーを引き継ぐのと同時に、ジョディ・フラッシュ、ジョニー・ストーム、PACへと受け継がれた英国空中戦のオスプレイによる新解釈にもなっている。どちらも突然変異ではなく先代のプロレスを継承しているところに大きな価値があると言えるのだ。

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 最後はトップロープ上で三角絞めに捕らえられたオスプレイがザックをパワーボムで叩きつけると、ヒドゥンブレードからストームブレーカーを決めて3カウントをゲット。悲願のブリティッシュヘビー級王座初戴冠を5度目の挑戦で成し遂げた。ザックは3度目の防衛に失敗、オスプレイは第14代王者ということになる。試合後のオスプレイはヘビー級転向を示唆。2月20日、新日本に合流すると試合後のバックステージにてあらためてヘビー級で闘っていくことを宣言した。このベルトを懸けての日本でのタイトルマッチや、昨年につづくG1参戦も期待されるところだ。

 なお、この「HIGH STAKES 2020」では海外修行中のグレート・オーカーンも参戦した。オーカーンはランペイジ・ブラウンとのコンビで昨年10月にRPWタッグ王座を奪取。今大会ではデビッド・スター&ダミアン・ダー組を破り5度目の防衛に成功した。エル・ファンタズモが新日本に持ち込んだRPWクルーザー級王座戦は、ファンタズモがV7に失敗、キャリア2年半の“OJMO”マイケル・オクが第15代王者となった。これは番狂わせと言っていいだろう。RPW女子王座はゾーイ・ルーカスのV9を阻止し、カナダ出身のジゼル・ショーが第4代王者に。このところ英国を主戦場にしているジゼルは前EVEタッグ王者で、昨年8月、東京女子プロレスに初来日。万喜なつみと初代インターナショナル・プリンセス王座を争った選手である。

 大会のエンディングではオスプレイ、オク、ジゼルのRPW3大シングル新王者が揃い踏み。地元ファンの大歓声に応えていた。考えてみれば、オスプレイは2016年の初来日で新日本の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」に初参戦し初制覇。その優勝報告をおこなったのがこの会場だった。また、日本発で物議を醸した故ベイダーさんとの一騎打ちをおこなったのも、ここヨーク・ホールだ。それだけに、感慨もひとしおだったことだろう。

 また、2月14日同所では新日本でもおなじみのジェフ・コブ、タマ・トンガ&タンガ・ロアの弟ヒクレオ、DDT参戦を前にしたクリス・ブルックス、メキシコの超大物LAパーク、映画「ファイティング・ファミリー」のモデルとなったナイト・ファミリーの第3世代リッキー・ナイトJr.など、あらゆる世代のさまざまなレスラーが世界から集結。RPWとは日本とも関係が深く、世界的にも見逃せない団体なのだ。(日付はすべて現地時間)

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