鬼滅「遊郭編」で増える吉原の“聖地巡礼” 子どもへの伝え方を商店街会長に聞いた

吉原神社で鬼滅ファンにも人気のストラップ【写真:ENCOUNT編集部】
吉原神社で鬼滅ファンにも人気のストラップ【写真:ENCOUNT編集部】

遊郭とは何か? 花魁は「乃木坂46みたいなアイドル的存在」

 不破さんは「説明は難しいと思いますけど、江戸時代の文化の花が開いたところが遊郭」と話す。

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 遊郭は江戸の大衆文化形成の発信地だった。「吉原を核にしたとき、歌舞伎や邦楽、お茶やお花、俳句、狂歌、全部つながっているんですよ。芸者も吉原から出たもの。吉原がなかったら歌舞伎の演目も相当減っていると思う」。非日常な空間が育んだ文化的な側面に目を向けてほしいと訴える。

 遊郭編で、音柱・宇髄天元や炭治郎は花魁に化けていた上弦の鬼・堕姫(だき)と対峙(たいじ)する。花魁については、「ファッションリーダーだった。今だったら乃木坂46みたいな、そういうアイドル的な存在だった」。容姿に秀でるだけでなく、芸や俳句、三味線、囲碁まで何でもこなす“遊女のエリート”で、大きな影響を与えたという。

 遊女は浮世絵の画題としてもポピュラーで、髪型や服装は年代ごとに異なり、地方の流行創出にもひと役買っていた。

「当時、参勤交代で大名が江戸に来ると、家来ら侍が吉原で遊ぶ。そうすると、『こういう着物があった』というのをお国で話す。そうすると、地方で吉原の物がはやったりする。旗本の奥方や大名の奥方がそれを着たくてまねしていたというのもある。お土産には浮世絵を買って帰るので、『江戸にはこんなきれいな女の人いるんだ』となって、そこで吉原がまた全国区になっていった」

次のページへ (3/4) ブラタモリ的吉原の楽しみ方 遊郭伝える博物館の計画も
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