花田優一、父・貴乃花との勘当報道に「いつの時代かと」 初演技で示す俳優への本気度

堂々たる演技を見せる花田優一(左)【写真:ENCOUNT編集部】
堂々たる演技を見せる花田優一(左)【写真:ENCOUNT編集部】

やっぱり、スポットライトを浴びる仕事には憧れがありました

 昭和のレジェンド俳優・林、ヒロイン役の新人・岩瀬あんなとの共演はどうだったのか。「あんなちゃんも女優さんを目指している方。ある意味で本職の方々の前で、恐縮する部分もあったんですけど、自分のポリシーとして本職の人の肝をちょっと冷やしてやろうかな勢いで来ました」と笑う。

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 祖父は貴ノ花利彰、伯父は花田虎上、大伯父は初代若乃花、祖母は藤田紀子、父は貴乃花光司、母は河野景子という家系に育った優一。芸能界には密かに憧れもあったという。

「ずっと運動少年だったんで、小さいころはサッカー選手、バスケ選手にはなりたいと思っていました。始まりは靴職人だったんですが、やっぱり、スポットライトを浴びる仕事には憧れがありましたね。違う誰かになりたい願望もありました。でも、1番手を伸ばしちゃいけなさそうな匂いがしていたんです。だから、今、すごい悪いことをしている、それができている気持ち良さはありますよ」と微笑む。

 しかし、本職はあくまでも靴職人だと言い切る。「本職の核の部分みたいなのをやめちゃうと、こういう仕事の幅にも広がっていかない。靴作りは1足1か月かかり、何足も並行して作っています。1か月に作れるのは4、5足。年間にしたら、50足くらい作れたらいいかな、という感じです。製法や素材によってピンきりですが、だいたい20万から40万ぐらいでしょうか」。

 この映画でも、ひそかに自分の勝負靴(60万円相当)で臨んだ。足の形にピッタリと合った黒革製で、X形のステッチがワンポイントになっている。「これは昔、フィレンツェでの個展に出したものです。普段も履いているんですけども、せっかくなので、自分の靴で、と思っていました。映画でも、どこかで映ったらいいかなって」。

 絵を描いたり、歌手活動と活動を広げているが、「自分が思っているところと、みなさんが求めてくださっているものの、ちょうどいいところを狙っていければ、ブレないんじゃないかなと思います。何もしないで、やりたいなとか文句言ってるぐらいなら、いろいろとやってみてから、意見を言った方がいいと思うんです。そうすれば、相乗効果で全て上がっていくと思うので」と話す。

 ジャッキー・ウー監督は母・景子のフィアンセでもある。「正直言うと、男同士でいる時間というのは今までなかったんです。一緒に食事に行くわけでもないですしね。お互いの仕事場所、プライドを持てる場に、母がいない状態でいられるのはいい時間です。男同士の対話ができるな、と。ふと思うと、今は母のことは全く頭にないんです。現場では監督と演者。そんな立場とか、肩書みたいのものを気にする時間はないのかも。終わってからまた違う感情が出てくるかもしれないですが……」。

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