岡崎友紀が大ブレークした理由 芸能生活60周年を迎えて明かした恩人2人の名前

1970年に教師と結婚した女子高生を明るくコミカルに描いたTBS系ドラマ「おくさまは18歳」で大ブレークし、その後も「なんたって18歳!」、「ママはライバル」などに主演して国民的アイドルとなった女優の岡崎友紀(68)。8歳で舞台に立ち、今年は芸能活動60周年の節目となる。11月2日には都内で記念ライブも行った。岡崎にここまで60年の生き方と、これからを聞いた。

芸能生活60年を振り返る岡崎友紀【写真:ENCOUNT編集部】
芸能生活60年を振り返る岡崎友紀【写真:ENCOUNT編集部】

1970年のドラマ「おくさまは18歳」で大ブレーク 国民的アイドルになった女優

 1970年に教師と結婚した女子高生を明るくコミカルに描いたTBS系ドラマ「おくさまは18歳」で大ブレークし、その後も「なんたって18歳!」、「ママはライバル」などに主演して国民的アイドルとなった女優の岡崎友紀(68)。8歳で舞台に立ち、今年は芸能活動60周年の節目となる。11月2日には都内で記念ライブも行った。岡崎にここまで60年の生き方と、これからを聞いた。(取材・文=中野由喜)

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「幼い頃、音楽が鳴ると踊っちゃう子だったそうです。母にせがんで4歳からモダンバレエを習わせてもらいました。始めたら楽しくて、楽しくて」

 その後、月謝が安いという理由で東宝芸能学校に入った縁で、宮城まり子さんと出会い、舞台「そばかすまり子の恋物語」で本格的なデビューを果たした。

「宮城さんにミュージカルの子役のオーディションに行くように勧めていただき、作品に恵まれるようになりました。この世界で生きることになったのは宮城さんのおかげ。おかげ、と言うと森繁久彌さんも。母が仕事をしていた放送局に森繁さんもいて母と友達だったんです。3歳の頃から森繁さんの舞台を見たり、家に遊びに行ったりしていました。私が子役をやっているとは伝えていませんでしたが、ある時、気付いた森繁さんに、ご自分が出るNHKのドラマ『太陽の丘』(1966年)に誘われて出演しました。テレビに出られるようになったのは森繁さんのおかげです」

 70年の「おくさまは18歳」では33.1%の高視聴率を記録するなど出演作が次々ヒット。人気女優としての地位を築き、17、18歳当時は多忙を極めた。

「めちゃくちゃなスケジュールだったことは確かです。ドラマは朝、早く撮影が始まり、日が暮れるまで。何本か掛け持ちして、スタジオでは司会、歌、コント。仕事の合間に学校。休みはなかったです。いつも眠かったです。最も眠れたのは移動の車。今も自分が運転しない車や電車、飛行機の中ではすぐ眠っています(笑)。でも楽しかったんです。私は舞台出身ですから自分1人抜けたら他の全員に迷惑をかける。だから絶対に休めないと子供の時から理解していたので我慢できたのかもしれません」

 ハードな仕事で彩られた青春時代。何が支えていたのか。

「大学進学をどうするなど将来に不安を感じた時期もありました。ただ、この仕事は私にとって、世の中の人にとってとか、いろいろ考えた時に、『面白かった』『感動した』と言ってもらえる仕事は、そうはない、と思ったんです。難病で余命半月と言われても、私の番組を見て頑張っている人にも会えました。おこがましいですが、私は人の役に立っていると感じました。物は燃えたり、消えたり、壊れますが、身に付いた技術は基本をしっかりやっていればなくならない。それで人に笑顔や幸せを届けることができるなら。そんな思いでいました」

 ハードな生活を乗り切れる強じんな心身なのか。

「人の役に立っているかどうかをすごく気にするタイプの子供でした。それがずっと今まで続いてきました。いいことだと思いますが、大変だったという思いも。家族やファンのために役に立っているか。主演を務めると視聴率やお客さんの数も全部背負って心配して、を60年やってきました。ぱっと見て明るく、元気に見えると思います。でも皆さんが思っているほどではないです。うじうじ考えることもあります」

 60周年記念イベントについて聞いてみた。

「照れと恥ずかしさから、何十周年記念というようなイベントをやってきませんでした。そしたら自分の番組とか歌っていた曲を忘れていることが多くて(笑)。今回、それを思い出しただけでも良かったです」

 今後は仕事にどう取り組んでいくのだろうか。

「年齢を考えると日々、幸せで平和であればと思います。これまで、すごいスケジュールの中で歌ったり踊ったりを続けてきた影響で、足腰が弱り、座ったり立ったりが大変で。でも声は出るんです。赤ちゃんの声からおばあちゃんの声まで出ます。声優に向いています。少し経験はありますが、これから声優をやってみたいですね。座っていいなら20年は頑張れそう(笑)」

次のページへ (2/2) 【写真】ピアノを弾きながら笑みを浮かべる岡崎友紀
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