今年も7作の映画出演と多忙な奈緒 佐久間由衣と過ごした「宝物のような」30分間

2020年は6本の劇場公開作に出演した女優の奈緒(26)は、今年も佐久間由衣主演の「君は永遠にそいつらより若い」(17日公開、吉野竜平監督)を始め、7本の公開作がある。陰のある女子大生・イノギ役を好演した本作では、役作りでの初体験もあったと明かした。

今年も7作の映画出演と大活躍の奈緒【写真:荒川祐史】
今年も7作の映画出演と大活躍の奈緒【写真:荒川祐史】

21年も7本の映画出演と多忙な奈緒

 2020年は6本の劇場公開作に出演した女優の奈緒(26)は、今年も佐久間由衣主演の「君は永遠にそいつらより若い」(17日公開、吉野竜平監督)を始め、7本の公開作がある。陰のある女子大生・イノギ役を好演した本作では、役作りでの初体験もあったと明かした。(取材・文=平辻哲也)

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 9月には本作のほか、漫画家の担当編集者役の「先生、私の隣に座っていただけませんか?」(10日)、妻役を演じたムロツヨシの初主演作「マイ・ダディ」(23日)の計3本に出演する奈緒。「大忙しでは?」と聞くと「本当にありがたいですね。でも、コロナで撮影が延びたりと、急な休みも増えました。正直、1つの作品に対する準備する時間がもう少し欲しいなって思うときがあるんですけど、今は少しバランスが取れてきましたね」とコロナ禍でも前向きに捉えているようだ。

 本作は卒業間近で児童福祉関係への就職を控えた少々変わり者の女子大学生・ホリガイ(佐久間)が、「暴力」「児童虐待」「ネグレクト」などの社会の闇、やり切れない「哀しみ」に直面する物語。奈緒はホリガイが出会う、大学生・イノギを演じた。「この作品も、私が参加させていただいた日数は正直、長くはなかったのです。でも、安心して現場にいられたのは、吉野監督が一緒に準備してくださったから」と話す。

 俳優は、その人物像を1人で掘り下げ、現場入りするのが通常だ。「吉野監督は、イノギさんの人物像、履歴書を一緒に考えてくださったんですよ。監督と一緒に考えるのは初めての経験でした。ここまでイノギさん像を共有できて、現場に入れたのは本当に大きかったです」と監督への感謝を口にする。

 イノギ役はどんなふうに捉えたのか。「イノギさんはあまり人と関わらないように生きている人ですね。そこが私とは決定的に違います。そこを軸に掘り下げていきました。それから、原作も大きな力になりました。原作には、歩き方、ホリガイさんから見たイノギさんといった描写が書かれていたんです」。

次のページへ (2/3) 26歳になって思うこと「20代のうちにできる役をやり尽くしたい」
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