キラリと光る達人のテクニック 三沢光晴と武藤敬司が認めた男とは?

小川と武藤のチーム結成、天国の三沢さんも待ち望んでいる

 デビュー36周年という長きにわたって活躍する小川は、確かなテクニックと老かいなインサイドワーク、豊富な試合経験。そして時には冷徹で厳しいことでも有名だ。ベテラン選手の中にも、小川のトレードマークのゼブラ柄を見ただけで震え上がる選手もいると言われる。それだけ怖い先輩だったのだろう。

 今では、ノアの若手選手を指導。その巧みな指導力に加え、ジャイアント馬場さんの直接コーチを受けた数少ない選手としても、存在感は大きい。

 思えば、武藤は一時、ヒザの負担を軽くする狙いもあって、ジュニア級に挑戦したことがある。ジュニアの闘いも身をもって経験しており、ジュニアながら現在、自分が保持するノアの至宝を手にしていた小川には、特別な思いがあるのかもしれない。

 今のところ、小川は武藤にそっけないが、混沌とするノア・ジュニアの勢力図の行方次第では、事態は一気に動くこともありそうだ。

 小川と武藤のベテラン達人コンビ。「プロレスはキャリアのスポーツ」と言われる。若いだけでは勝てない。勢いだけでも、体力だけでも勝てない。プラスアルファの経験値が2人にはある。

 加えて、修羅場をくぐり抜けてきたので、メンタルもタフだ。若い選手にはないベテランの妙味が絡み合い、最強ではないだろうか。小川と武藤のチーム結成を、天国の三沢さんも待ち望んでいるに違いない。

次のページへ (3/3) 【写真】ジュニアの体ながら小川良成はヘビー級戦でも大暴れ
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