水谷豊、監督第3弾のテーマはオーケストラ 世界的指揮者の西本智実が音楽監督で参加

俳優・水谷豊の監督第3弾作品となる「太陽とボレロ」の製作が決定した。オーケストラが舞台の物語で、世界的指揮者・西本智実が自身初となる映画音楽監督で参加。2022年公開を予定にしている。

水谷豊【写真:三宅英文『轢き逃げ』より】
水谷豊【写真:三宅英文『轢き逃げ』より】

「太陽とボレロ」2022年公開へ イルミナートフィルハーモニーオーケストラが演奏参加

 俳優・水谷豊の監督第3弾作品となる「太陽とボレロ」の製作が決定した。オーケストラが舞台の物語で、世界的指揮者・西本智実が自身初となる映画音楽監督で参加。2022年公開を予定にしている。

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 初監督作となる「TAP‐THE LAST SHOW‐」(17年)では夢見る若者の青春群像とショービジネスの光と影を、脚本も手掛けた監督第2作「轢き逃げ 最高の最悪な日」(19年)では不幸な事故があらわにする人間の心の奥底を描ききり、オリジナルの映画を作り続けている水谷監督。監督3作目では、オーケストラを舞台にした人間ドラマを“洒脱なエンターテインメント作品”として紡ぎ出す。

 ある地方都市の市民交響楽団を舞台に、「音楽を愛する人々」と「音楽の素晴らしさ」を描く本作。脚本制作の段階から、本物のオーケストラの魅力を映画に取り込みたいと水谷監督は構想していた。

 西本はバチカン国際音楽祭に2013年以来毎年招聘(しょうへい)されるなど自身が創設した“イルミナートフィルハーモニーオーケストラ”での音楽活動や、07年にダボス会議を主催する世界経済フォーラム「2030年イニシアティブ」に取り組むヤンググローバルリーダー選出など、グローバルに活動。昨年は慶應義塾大学SFC研究所上席所員に就任し、国内おいても書籍出版や行政と組んでのプロジェクトを通して文化活動にも精力的に取り組んでいた。

 お互いがそれぞれの活動と作品をリスペクトしていたという2人。水谷監督が西本のコンサートに訪れたことから出会い、クラシックの世界について話を交わすうちに、水谷監督が、作中で奏でられる「ボレロ」の指揮演奏をオファー。作品のテーマと監督の思いに共鳴した西本は快諾し、自身初となる映画音楽監督をも引き受けることとなった。同時にイルミナートフィルハーモニーオーケストラが演奏に参加することも決定した。

 水谷監督は「運命のように出会えて、お仕事をご一緒できることに、今、とても嬉しく興奮しています」と語り、西本も「このようなリクエストをいただき、人生には思いがけない不思議なご縁というものがあるんだなとつくづく思います。水谷さんの世界に耳を澄ませていきたいと思います」と呼応する。

 「劇場」でしか味わえないエンターテインメントが誕生する。水谷監督は「西本さんと出会ったことにより、より深いクラシックの世界の人間ドラマを描くことができたと思います。ヨーロッパなど多くの国々ではクラシックを生活の一部のように楽しんでいます。この映画も西本さんとともに『クラシックを楽しめる映画』にしたいと思っています」と意気込みを寄せた。

次のページへ (2/2) 【写真】世界的指揮者でグローバルにも活動を広げる西本智実のカット
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