配信ドラマの可能性を実感 BLドラマの金字塔「ポルノグラファー」の魅力を竹財輝之助×猪塚健太に聞く

「すごく自然体に現場で生きることができた気がします」と話す竹財輝之助【写真:荒川祐史】
「すごく自然体に現場で生きることができた気がします」と話す竹財輝之助【写真:荒川祐史】

2018年のシリーズ開始から3年。お互いの印象に変化は?

――お2人から見たそれぞれの役者としての魅力を教えてください。

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猪塚「竹財さんは本当に頼りになる、身を任せさせていただける方。ドラマの時は、春彦が先生に振り回されるという意味で、お芝居も全部預けて受け取ったものを全部返そうとしていて、僕の中で竹財さんへの信頼感が生まれました。今回はどちらかというと、春彦が勝手にモヤモヤしてそれをぶつけるという感じ。前回とは違うアプローチですが、僕のこの感情も絶対に受けて返してくれるだろうという信頼があって。自分が作ってきた感情と、お芝居を心置きなくぶつけることができました」

竹財「木島理生という人には独特の間と気持ち悪さがあって。すごくスローにしゃべりますし、『せりふ忘れてるんじゃないかな』というくらい間を取りますし、『相手の役者さんは嫌だろうな』と思っていたんですけど、猪塚くんは全部待ってくれるし、受けてくれる。その時点で僕は猪塚くんを信頼していました。なので、今回は特にすごくフラットに現場にいけました。猪塚くんだしと思って何も心配せず、すごく自然体に現場で生きることができた気がします」

――初対面から、お互いの印象は変わりましたか。

竹財「会ってすぐのころは、『木島理生のお芝居についてこれるかな?大丈夫かな?』と不安だったけど、それが払拭されてからは何も変わっていません。年下の役者さんで一番信頼しています」

猪塚「すごくうれしいですね!僕は、竹財さんという人がだんだんわかってきて、そんなに気を遣わなくていいのかもしれないって(笑)。そういう意味ではすごく居心地がよくなったかもしれないです。初めて会ったときは『何を考えてらっしゃるんだろう?』と多少様子をうかがっていましたが、とても自然体な方だし、今は『ちょっとこれに対して思ってるな』『口を出さない方がいいかも』とか(笑)。そういうのも含めて、良い関係になれたと思っています」

春彦を演じた猪塚健太。「プレイバックは大成功」と感じた瞬間とは?【写真:荒川祐史】
春彦を演じた猪塚健太。「プレイバックは大成功」と感じた瞬間とは?【写真:荒川祐史】

劇場版では女性キャラクターも光る。「春子を超えてきてる!」(猪塚)、「映画版のキャストに助けられた」(竹財)

――これまでは主に木島と春彦の関係にクローズアップしていましたが、今作ではスナックのママ・春子や、木島の妹・菜月など女性キャラクターの存在感も大きいですね。

猪塚「松本若菜さんが演じる春子のシーンがめちゃくちゃ好きで、完全に春子に心をつかまれました。僕は松本さんと一緒のシーンがそこまで多くはなかったのですが、スクリーンで見たときに『春子を超えてきてる!』って。春子を超えた春子を演じてくださってる。それだけでプレイバックは大成功だと思いました」

竹財「松本さんとは何回かご一緒しているんですけど、普段はすごくおちゃめな方。最初の春子の登場シーンは『オネエかな?』って(笑)。でも、ああいうところを出せるのってすごく好き。『ポルノグラファー』シリーズで、今回初めて笑ったかもしれないです。小林涼子ちゃんも菜月という役をしっかり見せてくれました」

猪塚「菜月も笑っちゃいますよね。『そんなにヤンキー!?』って(笑)」

竹財「ちゃんと家にいたくない感を出してくれたので、やりやすかったし、『コイツ、本当に嫌いだわ』ってなりました(笑)」

猪塚「涼子ちゃんは原作を読んで、『ポルノグラファー』自体をすごく好きになってくれていましたよね。2人の関係性に萌えたりはしゃいでいて、それが面白くってうれしくって、一緒にやっていて楽しかったです。実際は菜月とは真逆な方で、すごくいい刺激になりました」

竹財「女性が入ってきているというのが今回の作品のいいところでもあるのかな。本当に違う作品を見ているみたい。静雄(奥野壮)ももちろんそうですし、映画版のキャストにはすごく助けられました」

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