東京女子流が語る過去のリーダー交代劇、コロナ禍の10周年…波乱の10年も変わらない絆

互いに助け合い難局を乗り越えた前リーダーの山邊(左)と現リーダーの庄司【写真:荒川祐史】
互いに助け合い難局を乗り越えた前リーダーの山邊(左)と現リーダーの庄司【写真:荒川祐史】

山邊の重圧を救った庄司とのリーダー交代劇

――さて、また昔の話になりますが、東京女子流の10年は、メンバー4人が子どもから大人へと成長した大切な10年でもあったと思います。そんな中で個人とグループを選択しなくてはいけないターニングポイントもいくつかあったと思います。

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山邊「“この先どうしよう?”って考えることはいっぱいありましたね」

――未夢ちゃんは元々リーダーで、その後、芽生ちゃんに代わりました。これは2人にとって大きなターニングポイントだったのかなって。

山邊「振り返ると私自身、当時リーダーという役割がすごく重荷に感じて苦しくなっちゃった時期があったんです。それで芽生に代わってもらって…」

――先頭で引っ張るよりも後ろからみんなを支えるような、そんな役割の方が向いていたのかな。

山邊「そうだと思います。芽生に代わって、それまでの苦しさから解放されて自分らしさが戻ったように感じました」

――芽生ちゃんはどうでしたか?当時とってもシャイな印象だった芽生ちゃんがリーダーに選ばれて驚きました。

庄司「仰る通り、最初はどうしよう?って思いました。でも未夢が重荷に感じているのが分かって、そのプレッシャーから解放されてグループのバランスが良くなるなら頑張ってみようって覚悟を決めました。自分が引っ張っていかなきゃって戸惑いながらですが、エンジンをかけました(笑)」

中江「人見知りな芽生が、自分の話を聞いてもらおうと前に出るのってめっちゃ勇気のいることですから。でも頑張り屋さんで一生懸命なところも昔から変わらないし。その姿をずっと見てきたから“あまり背負いすぎないでね”って思っています。これからもみんなでサポートしていきたいです」

――そんな友梨ちゃんが10年間大切にしてきたことは?

「シンプルなんですけどコミュニケーションとかアイコンタクトです。結構メンバーといっぱいしゃべるんですよ。意外と長く活動しているとそういう会話がなくなってくると思うんですけど、毎日会ってるからって話さなくなっちゃうのは寂しいじゃないですか? だから女子流はいまだに昨日あった出来事をよく話しますね。何気ないけれど大切な時間だし幸せなことだなって」

――友梨ちゃんはラッパーのサイプレス上野さんとのヒップホップユニット「サ上と中江」で活動したり、役者としても舞台を経験して、ひーちゃんも、ソロアイドルとして活躍して、個人活動を経験した分、グループに対する思いもそれぞれあるんだろうなって。

中江「どんな出会いも、どんなきっかけも女子流がくれたものなので、外での経験を全て女子流に持って帰ってこれたらなっていつもそう思っています」

新井「私も全て女子流があるからこそ出来ていることだと思っています。コロナの自粛期間を経験して、以前だったら当たり前だと思っていたことが、当たり前じゃないってことに気付いて。特にライブの大切さを再確認させてもらいました」

――最後に2021年の目標を聞かせてください。

山邊「やっぱり攻めの1年でいきたいので、女子流の曲をもっとたくさんの人に聞いてもらえるように発信していきたいです」

新井「この春に大学を卒業するので、今度は勉強していた時間をみなさんとたくさん会える時間に使って思い切り楽しみたいです」

中江「明日何が起こるかわからないということを改めて知った2020年だったので、伝えたい時に伝えたいし、出来る時にやりたい。だからもっと女子流のために欲張りにやっていきたいなって思います」

庄司「2021年は去年以上に曲を発表していきたいですし、だからこそ1人でも多くの方に届けていきたいと思っています。そして大きなチャンスをつかめるようにこれからも最強の4人でいたいと思います」

□東京女子流(TOKYO GIRLS’ STYLE) 2010年結成の山邊未夢・新井ひとみ・中江友梨・庄司芽生からなるガールズグループ。2回の武道館公演を経験し、海外での活動も日本国内と同時に精力的に行い、台湾と香港でのワンマンライブを重ねるなど、楽曲センスに魅了され、ガールズグループの中では一躍、脚光を浴びる存在となった。17年7月には過去に提言した「アーティスト宣言」を撤回。メンバーの「アーティストなのかアイドルなのかはみていただく方に判断してほしい」という発言から、事実上“原点回帰”を宣言した。ディスコ・ファンクから、EDM・Future Houseと幅広いジャンルにて、ハイクオリティな楽曲を発表し続け、ダンス&ボーカルの可能性を追求するライブパフォーマンスを見せる注目のガールズグループへ。今後の日本のポップスシーンを担うグループである。

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