アイドル人生を変えるきっかけの場 「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」が熱いワケ

「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」。選抜総選挙(2009~18年)やじゃんけん大会(10~18年)の開催がない今、数少ない48グループ横断イベントにして、歌一本で成功をつかめるチャンスがある夢の舞台だ。

第3回大会は「過去一番のレベル」と言われる熾烈な戦いが展開された【写真:(C)TBS】
第3回大会は「過去一番のレベル」と言われる熾烈な戦いが展開された【写真:(C)TBS】

【前編】仕掛け人・竹中プロデューサーがこだわった「個人の努力が評価される場作り」

「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」。選抜総選挙(2009~18年)やじゃんけん大会(10~18年)の開催がない今、数少ない48グループ横断イベントにして、歌一本で成功をつかめるチャンスがある夢の舞台だ。

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「人気でも運でもない、完全実力勝負」を掲げた“ガチ歌バトル”に懸けて、1年間、血のにじむような努力を重ねるメンバーも少なくない。20年12月に行われた第3回大会では、STU48の2期研究生・池田裕楽が初出場・初優勝を果たし、鮮烈な新女王誕生劇を演じた。

 19年1月の第1回大会から、数々のドラマとヒロインを生んできた「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」はなぜメンバーたちを本気にさせ、観る者を魅了するのか。1月16日に放送される第3回大会の舞台裏ドキュメント(TBSチャンネル1)を前に、仕掛け人であるTBSの竹中優介プロデューサーに大会に込めた思いを聞いた。

 学生時代に吹奏楽部に所属し、大学では応援団でトランペットを吹いていた竹中氏。AKB48グループの番組に携わるようになった当初、若手メンバーの苦しみと葛藤を目の当たりにした。「十人十色の魅力を持つ48メンバーたちの躍進のきっかけになる場を増やしたい」。18年、そんな熱い思いを胸に、AKB48グループの総合プロデューサーを務める秋元康氏に「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」の開催を直談判したという。

「総選挙や握手会の列の長さだけが評価基準になってしまうと、アイドル人生の今のポジションを変えるチャンスがない。個人の努力が評価される場を作りたかったのが一番の理由です。ダンスがキレキレ、握手が神対応、バラエティーが上手い……、魅力あるメンバーがたくさんいるなかで、歌の上手さが評価されていない部分があると感じていました。歌は才能だけではなく、努力すれば必ず伸びます。一生懸命、素敵な歌を歌っている姿は人の心を打つものがある。それが練習を重ねて、思いのこもった歌ならなおさら。イベントセレモニー音楽番組としての形とうまく融合させられたらと思ったので、秋元康先生と別件で打ち合わせをした時に、予告なしで『頑張っているメンバーを引き上げる新しいことをやりたいんです!』と企画書を出しました。周囲はざわつきましたけど(笑)、プレゼンしたら即OKをいただけました」

次のページへ (2/4) 大会に込めた思いをSKE48野島樺乃、NMB48山崎亜美瑠、STU48矢野帆夏らが体現
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