夢見がちなラクダ、弱音を吐けないトラ…「女のお悩み動物園」著者が語る女の悩みの仕分け方

「真面目に働いてりゃ、悩んで当然!」と世の女性にエールを送るジェーン・スー【写真:山口比佐夫】
「真面目に働いてりゃ、悩んで当然!」と世の女性にエールを送るジェーン・スー【写真:山口比佐夫】

同書のテーマは「悩みを全部、悩みのままにしないこと」

「実録・おんなの動物園」の連載期間は5年になるが、この5年で社会の意識にも変化があったという。今回の書籍化にあたり、回答を加筆修正した部分も少なくない。

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「回答の大筋は変えていませんが、5年たつと女の子たちの考え方もけっこう変わったと思うので。ただ、若い女性の意識は変わっても世の中の考え方が大きく変わるまでには至っていない。若い子たちの考え方が変化してきただけで、そこから上の世代は変わってない。上の世代は意識的にアップデートしていかないと」

 16種類の動物すべてに、すなわち女性全体に共通して言えることが、「どこかで自分に自信を持てないこと」と「それを自分のせいだと思い込むこと」。そして、それこそがあらゆる悩みを解決する糸口になるという。

「この本の一番のテーマが『悩みを全部、悩みのままにしないこと』。あなたが今抱いてるその悩みは、本当に悩みなのか、それとも『悩み』のふりをしたただのわがままなのか、あるいは自分じゃなくて社会の問題なのか。親の介護できょうだいと揉めてたって、もしかしたら問題があるのはあなたじゃなくて行政のほうかもしれない。それぞれの悩みの原因が自分にないケースもままあること。どこまでが自分の悩みで、どこまでが自分で解決できることなのか。その悩みの仕分け方を覚えてほしい」

 デフォルメされた動物たちを通して自分を客観視し、悩みの原因を具体的に分析する手助けとなる同書。「真面目に働いてりゃ、悩んで当然!」との言葉通り、読むだけでふっと気持ちが楽になりそうだ。

■ジェーン・スー(じぇーん・すー)1973年5月10日生まれ、東京都出身。コラムニスト。「ジェーン・スー」はハンドルネームであり、本名は非公開。自称「未婚のプロ」。「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」など、著書多数。

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