仲村トオルが“笑わない男”を熱演「心の中の歯をくいしばって演じました」

テレビ東京は上質なサスペンスなどを放送している月曜プレミア8枠にて、26日午後8時から「横山秀夫サスペンス 沈黙のアリバイ」(仲村トオル主演)、11月9日午後8時から「モノクロームの反転」(岸谷五朗主演)を放送する。

「横山秀夫サスペンス 沈黙のアリバイ」【写真:(C)横山秀夫/集英社・テレビ東京】
「横山秀夫サスペンス 沈黙のアリバイ」【写真:(C)横山秀夫/集英社・テレビ東京】

横山秀夫の F 県警シリーズを2作品一挙ドラマ化

 テレビ東京は上質なサスペンスなどを放送している月曜プレミア8枠にて、26日午後8時から「横山秀夫サスペンス 沈黙のアリバイ」(仲村トオル主演)、11月9日午後8時から「モノクロームの反転」(岸谷五朗主演)を放送する。

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 原作は本格ミステリーにして警察小説の最高峰との呼び声も高い横山秀夫の連作 F 県警シリーズの同名小説(「第三の時効」所収)。山梨県警本部の強行犯捜査係を舞台にした“県警史上、最強”とうたわれる捜査チームで班長を務める2人の男の生きざまを通して事件の真相に迫る本格警察ドラマだ。

「沈黙のアリバイ」「モノクロームの反転」の2作品を通じて山梨県警捜査第一課強行犯捜査一係・通称“一班”の班長・朽木泰正を演じるのは仲村。鋭い洞察力と経験に基づく捜査理論をもとに事件を解決に導き、チームは一番の検挙率を誇る一方、笑顔を一切見せず、“青鬼”の異名を持つ孤高の刑事だ。

 そんな“一班”に対抗心を燃やしつつ、ともに強行犯捜査係を引っ張る、通称“三班”の班長・村瀬恭一を演じるのは岸谷。朽木とは対照的に本能と直感を武器に捜査を展開する天才肌の刑事。

 それぞれ主演が両作品に登場する異例の試みで、横山の描く世界観を余すところなく映像化している。

【横山秀夫のコメント】
自作を元にした映像作品を客観的に観るのはなかなか難しいのですが、しかし、これは2作品とも相当おもしろいのではないかと。実録タッチの導入部から、刑事と犯人の人間性がじわじわと立ち上がってくる中盤、そして怒とうのラストまで、まったく目が離せませんでした。仲村トオルさんと岸谷五朗さんの「刑事っぷり」がすこぶる魅力的なのはもちろん、部下の刑事役の方々がどなたも素晴らしかった。さらには円熟の平田満さん。もう言うことなし、です。

【仲村トオルのコメント】
――朽木という男を演じてみての感想や思いをお聞かせください。

「公私を分けることをせず、刑事というスイッチが24時間、ONになったままの男だと感じました。自らOFFのスイッチは二度と使えないように破壊して、過去の事故に纏わる十字架を背中に絶対にほどけないロープで縛って生きているような人間だと感じました」

――岸谷さん演じる村瀬との共演はいかがでしたか?

「(岸谷とは)『ニアミスが多いな』とずっと思っていました。Wikipediaで調べたら、10年前のWOWOW 横山秀夫サスペンスだけではなく、何作品も同じタイトルの作品に出演していましたが、一緒のシーンは全くありませんでした。歳も近く、自分が1つ下です。実は住んでいるところも近く、岸谷さんがほぼ毎日走っているという道を僕も頻繁に通っていますが、一度もお会いしたことがありません。この作品をきっかけに、この先、この作品以上にガッツリ御一緒したいです」

――横山秀夫さんの作品は過去にもご出演履歴がありますが、本作も含めてどんな印象をお持ちですか?

「ミステリーでもサスペンスでも、人間が、人生が強い筆圧で書かれている、という印象があります」

――今回は「沈黙のアリバイ」「モノクロームの反転」とそれぞれすこし違う形で事件の真相にたどり着いてく2作品となっています。この2作品を楽しみにしている視聴者への見どころやメッセージをお願いいたします。

「緊急事態宣言があけて、自分としては撮影現場に戻れた喜びもありましたが、とても厳しいスケジュールの中、様々な新しい制約とハードルを乗り越え、スタッフ、キャスト一丸となって完成させた作品です。どんな状況であろうと自分たちの仕事を諦めず、手を抜かず、全力を尽くす、という姿勢は、ドラマの中の捜査一課の人間たちの姿ととても似ていたような気がします。自分も、『笑わない男』朽木を彼と同じように、心の中の歯をくいしばって演じました。多くの人に見ていただきたいです」

次のページへ (2/2) 【画像】「沈黙のアリバイ」場面カット
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