落語家でレフェリー…異色の二刀流・文りんが語る東京女子プロレスの魅力と「女子校のような居心地の良さ」
あるときは落語家、あるときはラジオパーソナリティー、そしてあるときは東京女子プロレスのレフェリー。東女では初となる専属女子レフェリーの文りんは、様々な分野で活躍している。もはや東女には欠かせない登場人物になりつつある文りんだが、インタビュー後編では東女への思い、そして今後の展望を聴いた。

女子校育ちだったこともあり、女性ばかりの世界は私にとって居心地がいい
あるときは落語家、あるときはラジオパーソナリティー、そしてあるときは東京女子プロレスのレフェリー。東女では初となる専属女子レフェリーの文りんは、様々な分野で活躍している。もはや東女には欠かせない登場人物になりつつある文りんだが、インタビュー後編では東女への思い、そして今後の展望を聴いた。(取材・文=橋場了吾)
学生プロレスの同好会に入った文りんだが、プロレスラー志向はなかった。
「そもそもプロレスを初めて見たときから、レフェリーがいいなと思っていたんです。当時の道頓堀プロレス(詳細は前編参照)には女子レフェリーもいらっしゃって。それから色々な団体を見て、松井(幸則)さん、木曽(大介)さんはもちろん、李日韓さんからの影響は大きいですね。同性ということもあって、日韓さんが売店にいらっしゃるときは毎回行って、写真を撮ってもらっていました」
現在、文りんは週末は東京女子プロレスでレフェリーを、平日は大阪で落語や相撲エンタテインメントショーのMCもしている。
「落語家としてデビューはしていても、若手のうちは“鳴り物”という太鼓を叩いたり、楽屋で先輩方の着物を畳んだりといった、プロレスでいうセコンドワークも仕事なんです。それもあって、今も大阪が拠点になっています。(レフェリーに関しては)学プロ時代よりコンスタントに試合があるので、練習したことをアウトプットするスピードが全然違いますね。あと、カメラの位置を気にするようになりました。スチールカメラ以外にも中継カメラマンもいらっしゃるという中で、自分の立ち回り方は意識するようにしています。あと、同性の中で裁かせてもらっているので、男子に負けない強さというよりもフェミニンな部分を出していけるのかなと思います。中学・高校・大学と女子校だったこともあり、女性ばかりの世界は私にとって居心地がいいんですよ。東女の皆さんには、優しくしていただいているのでありがたいですね」

東女ならではの“女性のスポーツマンシップ”をレフェリー側から表現していきたい
そんな文りんの活躍に期待しているレスラーはたくさんいる。その中で、東女のリーダー・山下実優は、文りんのことをこう評した。
「文りんは東女の空間に合っていると思いますし、初の専属女子レフェリーということで特別感があっていいなと思います。まだ手探りの部分もあると思いますが、一生懸命やっているんだなと感じますね。多才ですごく面白い子というか、人生を有意義に生きているなみたいな……そういう人、好きなので(笑)。私も一度きりの人生、好きなことやろうよというタイプですし。英語は習いたいくらいです(笑)。英語のご案内も、文りんにやってもらおうと。そういう意味でも、(海外からの観客が増えている)東女の戦力になっていると思いますね」
このコメントを聴いて文りんは……。
「泣きそうです……。山下選手の存在はすごく大きくて、この団体をゼロから引っ張ってきて。そんなパイオニアの方から、デビューして間もないのに親身に話しかけてくださって、頑張り甲斐がありますね。東女は皆さんの頑張りたい方向が似ていて、それぞれが自立していると思うんです。皆さんオープンに接してくださって、何でも教えてくださるし、本当に助けられています」
最後に、今後の展望を聴いた。
「レフェリーはルールを守る存在で、かつアクシデントが起こったらすぐ試合を止めないといけないという権威的な部分はあるとは思うんですが、東女は女の子であるところを肯定的に全力で楽しめる場所だと思いますし、女性のお客様もそういう部分が好きで見てくださっている方も多いと思うので、選手の皆さんが自己肯定を楽しめるレフェリーを目指したいですね。自分のために使う自己肯定が前提で、その上でやっぱりあの子には絶対この場では勝ちたいという東女ならではの“女性のスポーツマンシップ”を、レフェリー側からも表現していきたいですね」
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