『相棒 season24』放送決定 黄金コンビ・杉下右京×亀山薫が通算11シーズン目に新境地へ
テレビ朝日系連続ドラマ『相棒』のシリーズ誕生25周年の節目として、10月より2クール連続で『相棒 season24』(水曜午後9時)が放送されることが22日、発表された。

初回SPは杉下右京が人間国宝に弟子入り!?
テレビ朝日系連続ドラマ『相棒』のシリーズ誕生25周年の節目として、10月より2クール連続で『相棒 season24』(水曜午後9時)が放送されることが22日、発表された。
通算11シーズン目に突入する杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)の“黄金コンビ”が、25年の集大成にして新たなスタートラインとなる『season24』でも躍動し、特命係が大いなる高みを目指して疾走する。
『season24』初回スペシャルで描かれるのは、“人間国宝の講談師”をめぐる殺人事件。芸の極致にたどり着いた名人と、彼を取り巻く複雑な人間模様、そして時代を映し出す“業”深き事件が。娯楽性と社会性が両立した『相棒』ならではの圧巻のミステリーが展開していく。
杉下右京役・水谷豊コメント「最高レベルの意表」
――『相棒』は毎年、夏に撮影がはじまりますが、今年も猛暑。現場の様子はいかがですか?
「みなさん、『暑い、暑い』と話していますが、僕は暑さには強く、わりと平気なんです。ですから、まだそれほど堪えてはいません。『涼しい顔していいよね』とみんなにうらやましがられています」
――初回スペシャルは右京が人間国宝の講談師に弟子入りする…という驚きの幕開けを飾りますが、脚本を読んだ感想を教えてください
「『相棒』の初回スペシャルのストーリーには毎シーズン、意表を突かれます。毎年、相棒ワールドの広がりを楽しみにしているのですが、今回は歴代の初回スペシャルの中でも“最高レベルの意表”。心底、驚かされました。でも、右京は落語など古典芸能が好きですから、講談にも造詣が深いはず。彼は講談という新たな世界に身を投じることになって、喜んでいると思いますよ」
――初回スペシャルの右京のセリフの中に、「人生100年時代ですから」というものがあります。人生100年時代、これから挑戦したいことがあれば教えてください
「今、具体的に何かやりたいことがあるかというと、特に思い浮かばないのですが、100年だと考えると、まだ時間があるなという感覚ですね。しかし、人生は何が起きるかわかりません。そもそも『相棒』だって、こんなに長く続くとは思ってもいませんでしたから……。そういう意味では、何が起きるかを楽しみにできるぐらい、元気でいられたらいいですね」
――『相棒』は今年、25周年。25年前の『相棒pre season』を振り返って、作品として変化したなと感じるところはありますか?
「『相棒』が変わったというならば、それは自然に訪れた変化ですね。決して意識して変えたことはありません。無理なく変わってきた……それが作品にとって、とても良かったのだと思います。脚本家やプロデューサーなど制作陣は、一貫して“今”を意識して物語を作ってきました。そして、我々も“今”を生きることに徹してきた……。25年は、その連続だったと思っています」
――25周年という節目にはじまる新シーズン、期待していることを教えてください。
「おかげさまで『相棒』は25周年、これまで計446のエピソードをお届けしてきました。これだけ続いてなお、視聴者のみなさんが今シーズンはどんな相棒が見られるのかと期待してくださっています。我々も同じで、新シーズンはどんな事件が待っているんだろうと楽しみにしています。この“先が読めない”奥行きの深さこそが、相棒ワールドの、相棒ワールドたるゆえんですね。新シーズンではいったい何が起きるのか、私自身も楽しみにしています」
――25年、右京を演じてきて『相棒』の進化とブレなさをどのように感じていますか?
「よく、“普通がいちばん難しい”といいますよね。“当たり前のこと”を実践するのは、実はとても難しいことです。その点、相棒は当たり前のことにずっと挑み続けてきた気がします。先ほどもお話ししたように、『相棒』では時代をどう感じるかを常に意識してきました。その結果、現実社会とリンクするどころか、時代を先取りするストーリーを生み出したこともありました。つまり大切なのは何よりも、“今を生きること”。それに尽きるのだと思います。
一方で、右京は警察官という職業を選んだ瞬間から、一貫して“右京の正義”というものを胸に刻み続けてきました。これは彼が警察官である限り、誰が何といおうと変わらない、譲れないもの。それが『相棒』という作品の揺るぎない軸につながるのだと思います。これまで僕は右京という人物を信頼してきましたが、これからも彼のブレない正義を信じ続けていくことでしょう」
亀山薫役・寺脇康文コメント「ブレない正義を信じ続けていく」
――『相棒』は毎年、夏に撮影がはじまりますが、今年も猛暑。現場の様子はいかがですか?
「みんな、ヘトヘトになりながら撮影しています。特に薫はフライトジャケットを着ているので、毎日、撮影が終わるころには汗びっしょりです」
――初回スペシャルは右京が人間国宝の講談師に弟子入りする…という驚きの幕開けを飾りますが、脚本を読んだ感想を教えてください。
「今回の初回スペシャルは『相棒』シリーズの生みの親ともいえる輿水泰弘さんの脚本なのですが、“またスゴイものを書いてきたな!”と震えました。設定もシーンも会話もすべて面白く、まるで初期に戻ったような薫のセリフも織り交ぜられているのに、成長も変化もある……。もはや彼にしか書けない脚本になっているんです。先日、輿水さんにお会いしたとき、ご本人にもお伝えしたのですが、すごい域に到達したと感じました」
――初回スペシャルでは、右京のセリフに「人生100年時代です」というものがあります。人生100年時代、これから挑戦したいことがあれば教えてください。
「僕も具体的にやりたいことはないのですが、先日、ある番組で豊さんのインタビューを拝見したら、新たな挑戦に際して、豊さんが『あぁ、いい世界が始まったな、と感じた』とおっしゃっていたんです。それを見て頭をガツンとやられた気がしました。自分は、人生の折り返し地点を過ぎてゴールに向かっているイメージを持っていたのですが、“これからまだまだ何かが始まることがある”ということを豊さんに教えていただきました」
――『相棒』は今年、25周年。25年前の『相棒pre season』を振り返って、作品的に変わったと思うところは?
「豊さんとは“今シーズンはこういう感じでいこう”など、一度も話したことがありません。薫が14年ぶりに戻ってきたときですら、“久しぶりに会うからこういう芝居にしよう”とか、“こういう変化を感じさせるようにしよう”という打合せは一切、していないんです。ただその瞬間、瞬間を右京と薫として生きてきました。だから、豊さんもおっしゃったように、もし『相棒』が変わっていたとしたら、それはごく自然な変化。とにかく2人で、目の前の事件に取り組み、今の時代を生きていくのみです」
――25周年という節目にはじまる新シーズン、期待していることを教えてください。
「『相棒』は新しい脚本をもらうたび、今回はどんな世界が広がっているんだろうとワクワクします。その振り幅が大きければ大きいほど、シリーズとしては面白いんですよね。でも一方で、奇をてらうことを目指すのは違う。ミステリーの面白さは追求しながら、ドラマ作りには真摯に向き合っていきたい。どうすればよりリアルな物語としてお届けできるのか、これからもスタッフ、キャストで知恵を絞っていきます」
