曙太郎さん死去、好敵手だった貴乃花氏が追悼「相撲教習所を思い出します」「百折不撓の人生観…安らかに」
大相撲の第64代横綱を務めた、米ハワイ出身の曙太郎さんが心不全で亡くなっていたことが11日、分かった。54歳だった。同期で好敵手だった第65代横綱の貴乃花光司氏(51)がこの日、ENCOUNTに追悼コメントを寄せた。以下全文。
同期で出世争い、通算成績25勝25敗
大相撲の第64代横綱を務めた、米ハワイ出身の曙太郎さんが心不全で亡くなっていたことが11日、分かった。54歳だった。同期で好敵手だった第65代横綱の貴乃花光司氏(51)がこの日、ENCOUNTに追悼コメントを寄せた。以下全文。
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哀悼の意を表します。
数々の闘いの思い出がありますが、相撲教習所に半年間通った頃の稽古の思い出が出てきます。土俵は3つあり130名ほどでA土俵 B、Cと分かれます私たちは、A土俵において猛々しく取組に励みました。
ハワイ諸島から来日し今日に至るまで日本の文化を感じて幾多の苦労があったかと思います。ハワイ巡業の際には地元ご家族も来ており、穏和な挨拶を交わしたことは新しい記憶のように思い出しています。
百折不撓の人生観だったと思いますが、これからは身を楽にして安らかに。
第六十五代横綱 貴乃花光司
百折不撓(ひゃくせつふとう)とは「幾度失敗しても志をまげないこと」を意味している。現役時代、互いにケガに苦しみながら、横綱の責務を全うしてきたライバル同士。認め合う関係だからこその言葉だった。
曙さんはハワイの大学を中退し、同じハワイ出身の元関脇・高見山が師匠を務めていた東関部屋に入門。1988年春場所、18歳で初土俵を踏んだ。後に兄弟横綱となる3代目若乃花と貴乃花の若貴兄弟と同期だった。
横綱曙は、2メートル超の長身を生かした突き押し相撲が得意の取り口だった。新弟子時代から貴乃花と出世争いを演じ、序ノ口から歴代1位の18場所連続勝ち越しで、92年名古屋場所後に大関に昇進。93年春場所で横綱昇進を果たし、いずれも貴乃花に先んじた。優勝回数は曙11回、貴乃花22回。優勝決定戦を含めると、通算対戦成績は21勝21敗だった。