高市早苗氏、愛車スープラのレストア完成 30年前の輝き戻り感無量「ノリノリで運転」
自民党の高市早苗経済安全保障担当相が若手時代から22年乗り続けた1991年式トヨタスープラ(JZA70型)のレストアが完了。29日、奈良トヨタ・田原本本社で行われた記念式典に出席した高市氏はパレードで自らハンドルを握って出発するなど、愛車の復活に喜びをかみしめた。
人生で初めて新車で買った車
自民党の高市早苗経済安全保障担当相が若手時代から22年乗り続けた1991年式トヨタスープラ(JZA70型)のレストアが完了。29日、奈良トヨタ・田原本本社で行われた記念式典に出席した高市氏はパレードで自らハンドルを握って出発するなど、愛車の復活に喜びをかみしめた。
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“予定外”の行動だった。当初は、奈良トヨタ・菊池攻社長が運転する予定が、高市氏は自ら運転席へ。エンジンをかけると、その音に笑顔がはじける。右腕を何度も突き上げた。そのまま、菊池社長を助手席に乗せて出発。約10キロの道のりを走っていった。
現職の大臣が自ら運転することは異例中の異例。関係者によると、高市氏が車の運転をしたのは10数年ぶりという。しかし、本人はいてもたってもいられなかたようだ。
除幕式に先立ち、あいさつでは、菊池社長がパレードに言及すると、高市氏は座ったまま、免許証を片手に“スタンバイ”をアピール。会場は大きな拍手に包まれた。
そして自身のあいさつでは「なんといってもうれしいのは、私が愛したスープラをエンジニアの皆様がむちゃくちゃ苦労してレストアしてくださったこと」と興奮。「去年、私が自民党の総裁選に出たときに、私とスープラの写真がネット上でも評判になって、それから私の後援会長まで引き受けていただいている菊池社長のアイデアで私の選挙事務所にスープラを置いたところ、全国各地からスープラと撮りたいという方々が奈良にお出かけをいただいて」と歩みを紹介した。
「農家の納屋にずっと入れておいたものですから、ひどい状態だったんですけど、今日は動く、走るということで、とっても楽しみにしてまいりました。今日、私はエンジンをかけるだけということでありましたけど、念のため免許証と、めがねが必要なのでめがねも持ってまいりました。エンジンかけるの楽しみにしております」とはやる気持ちを抑えつつ、いまかいまかと待ちわびた。
除幕式では白い布をはぎ取ると、目を輝かせて大拍手。エンジンルームに記念プレートをはめ込み、「やったー!」と無邪気に叫んだ。
パレードは高市氏にとって夢のような時間だった。助手席に座った菊池社長は「高市大臣に本当に喜んでいただいた。若い頃によく聞いていたB’zのCDを聞いて、ノリノリで運転していただいてよかった。最初の予定ではめがねの姿を見られるの嫌だから僕に運転してくれって言っていたけど、(実物のスープラを)見てしまって、もうそのまま私が運転しますみたいな感じでした。驚きました」とコメントした。
スープラは高市氏が22年乗り続けた後、知人が納屋で約10年保管し、奈良トヨタが買い取ったもの。スープラの前は中古のセリカXXに乗っており、自身にとっては初の新車だった。国会議員になってから終電を逃した後、深夜に東京―奈良間を運転したこともあり、「こういうとんがったタイプの車が徐々に姿を消し始めた後も、ずいぶん長い間、私は大切に乗ってまいりました」と語っていた。
ボディーカラーは白で、走行距離は7万7000キロ。レストアは2月に始まり、県内から集められた10人の職人の手により、ボディーや内外装、エンジンなど、主要部分が修復・再生された。高市氏は6月の中間報告会にも出席し、レストア中の車体と対面。作業員を激励していた。
車両は30日から自動車博物館「まほろばミュージアム」(奈良市)で一般展示される。