球団チアは踊るだけ? 「ファンの皆さんと選手をつなぐ」ために日々奮闘
グラウンドの華とも呼ばれるチアリーダーたち。コロナ禍で活動を制限されながらも、チームの勝利のために奮闘する姿は力強く、美しい。4月中旬、千葉県に本拠地を置くプロ野球球団「千葉ロッテマリーンズ」公式チアパフォーマー「M☆Splash!!(エムスプラッシュ)」の活動に1日密着。分刻みのスケジュールに追われながらも、ファンにとって球場での体験を最高のものにするために努力し続けるチアリーダーたちの知られざる姿を取材した。
千葉ロッテ公式チア「M☆Splash!!」のリーダー・ASUKAに1日密着
グラウンドの華とも呼ばれるチアリーダーたち。コロナ禍で活動を制限されながらも、チームの勝利のために奮闘する姿は力強く、美しい。4月中旬、千葉県に本拠地を置くプロ野球球団「千葉ロッテマリーンズ」公式チアパフォーマー「M☆Splash!!(エムスプラッシュ)」の活動に1日密着。分刻みのスケジュールに追われながらも、ファンにとって球場での体験を最高のものにするために努力し続けるチアリーダーたちの知られざる姿を取材した。
コロナ禍でステージは中止に。それでもSNSを通じて笑顔を届ける
M☆Splash!!は2004年に結成され、今年が18年目のシーズンを迎える伝統あるチーム。千葉ロッテマリーンズの主催試合でのグラウンド内でのパフォーマンスや、ボールパークステージでのダンスパフォーマンスをはじめ、各種イベントでのサポートを通じて球場やマリーンズ、そしてファンを盛り上げる「チアパフォーマー」だ。メンバー全員が、球団が運営するダンスアカデミーのインストラクターを兼任していることも特徴で、今シーズンは27人のメンバーで構成されている。
この日の試合は午後2時プレイボール。それでも、朝から彼女たちの準備は始まっている。まだ誰もいない球場に姿を見せたのは、リーダーのASUKA。「おはようございます」「よろしくお願いします」と周囲と元気にあいさつを交わし、控室へ。その後すぐに衣装に着替えて登場すると、さっそく球場内を案内してくれた。
まず案内されたのは球場内のコンコース。新型コロナウイルスの影響でこれまで実施していた試合前のダンスステージは中止されているが、代わって球場内からインスタグラムを使ったライブ配信を行っているという。この日はそのリハーサルから。限定グルメの情報や、グッズを使ったファッションコーデの提案、開場前のグラウンドの様子の紹介と盛りだくさんの内容を滞りなく伝えるため、入念に配信の流れをチェック。台本を片手に「あまり人前で話すタイプではないので、緊張します……」と終始ドキドキした表情で話すASUKAだが、そつなく進行をこなしていく。
ライブ配信のリハーサルが終わると、急いで移動し、今度はダンスのリハーサルに臨む。シーズン中に追加された新曲を含め、グラウンドで披露するナンバー全てを出演メンバーで細部まで確認。曲目が大きく変わることはめったにないが、出演メンバーやグラウンドでのポジションは日替わりのため、メンバーそろってのダンス練習は毎試合欠かせないそうだ。
リハーサルが終わると、リーダーであるASUKAからメンバー全員に伝達事項を共有。ウォーミングアップ中の選手にぶつからないように、キャッチボールがそれた際に事故が起きないように……。さまざまな事態を想定し、きめ細やかな指示が飛ぶ。チーム全体の意識を徹底することで、複雑な導線を管理し、グラウンド上での事故を防いでいる。
「私達のパフォーマンスの流れは毎試合同じですが、お客さんにとっては大切な1試合。皆さんにとって特別な1日になるようなパフォーマンスを心がけています。今日という1日が球場に来てくださった皆さんにとって『楽しかったな』『来て良かったな』と思っていただきたい」と話すASUKA。ハードなタイムスケジュールにも関わらず、どの作業でも手を抜くことはない。