【映画とプロレス #20】アリと猪木の物語~映画「第十七捕虜収容所」に隠された新間寿のひらめき
前週の「映画とプロレス」で紹介したモハメド・アリ主演「アリ/ザ・グレーテスト」(1977年)。この中で使用されるアリ・ボンバイエのメロディーが“過激な仕掛け人”新間寿の閃きによってアントニオ猪木バージョンに変換された。以来、「炎のファイター INOKI BOM―BA―YE」はマット界をも超える最も有名な入場テーマ曲となるのだが、新間はアリ映画を観る前から猪木にもなにか音楽をつけたいと考えていた。先に全日本プロレスがミル・マスカラスの「スカイ・ハイ」で大ヒットを飛ばしており、このような演出が新日本プロレスにも必要と感じていたからだ。