LGBT告白の美人バレーボーラーが語る“カミングアウト” 「現役なら今でもしてない」

「カミングアウト」は自分らしく生きるための手段のひとつと語る【写真:荒川祐史】
「カミングアウト」は自分らしく生きるための手段のひとつと語る【写真:荒川祐史】

「同性愛で傷ついたことはない」自分らしく生きることもヒントに

 実の母親には、以前交際していた女性と同棲を始めた機会に打ち明けたが「そんなタイミングでもなければ、やっぱり話してないと思う。電話で、『一緒に住むなら相手の子への責任と自分に対しての覚悟を持ちなさいよ』と言われたくらいで、もしかしたら気付いていたのかも」と自身の例を明かす。同性愛に理解のあった母もきょうだいや世間への公表には反対していたが、「私は私の人生、母は関係ない」とテレビでのカミングアウトに踏み切った。

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 妹やかつての恋人からすぐに連絡が来るなど、反響は大きかったが、誹謗中傷やネガティブな意見は「どこかではそういう見方もあると思うけど、私の目や耳の届く範囲ではなかった。覚悟していたよりもずっと好意的に受け入れられた」と語る。

 世間の受け止め方については、滝沢さん自身の性格によるところも大きい。「私、同性愛で傷ついたことってないんです。何か、レズビアンだから悲しいことが起きたとか、怖い目にあったということはなくて。私が鈍感なだけかもしれないけど、成功体験が多かったことも関係してるのかな。自分に自信があるよねとよく言われますし、バレーボールを通して小さな成功体験の積み重ねを経験したことが、自分は自分という肯定感につながっているのかも」。自身の置かれた境遇と元来の性格から、公表を決めた滝沢さん。一方で、やはりカミングアウトは無理してまでするものではないという。

「カミングアウトする勇気がないって相談されることもあるんですが、無理してまでカミングアウトする必要なんてないんです。あくまで選択肢の1つでしかなくて、カミングアウトすることで自分が幸せになれるならすればいい。今はカミングアウトしてありのままの自分をさらけ出すことこそが良しとされているような風潮があって、それにも違和感があります」

 カミングアウトはする・しないが目的ではなく、あくまで自分らしく生きるための手段のひとつ。多種多様な性の在り方があるように、生き方だって人それぞれでいいはずだ。

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