「女性は未開発の可能性の宝庫」―パワフル女性社長が語る日本人女性に必要なこと

ミセスの潜在的な能力や魅力に注目し、6月に「ミセス・オブ・ザ・イヤー」を立ち上げたオーガナイザーの西村紗江子さん。大学卒業後、国際線のキャビンアテンダントや大手芸能事務所の仕事を経験し、2016年には自ら芸能プロダクション「アイビー・エンタテイメント」を創業したパワフル女性社長だ。女性を見るプロの目を持つ西村さんに、ミセスの魅力や今の日本人女性に必要なことなどを聞いた。

パワフル女性社長として活躍を見せる西村紗江子さん【写真:荒川祐史】
パワフル女性社長として活躍を見せる西村紗江子さん【写真:荒川祐史】

11月22日「ミセス・オブ・ザ・イヤー2020」のグランドファイナル日本大会

 ミセスの潜在的な能力や魅力に注目し、6月に「ミセス・オブ・ザ・イヤー」を立ち上げたオーガナイザーの西村紗江子さん。大学卒業後、国際線のキャビンアテンダントや大手芸能事務所の仕事を経験し、2016年には自ら芸能プロダクション「アイビー・エンタテイメント」を創業したパワフル女性社長だ。女性を見るプロの目を持つ西村さんに、ミセスの魅力や今の日本人女性に必要なことなどを聞いた。

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「女性の幸せには選択肢がたくさんあると思うのですが、その大きなものとして家庭を持って、子どもを産んで育てることだと思っているんですね。でも、私はたまたま、そういう人生を選択しなかったので、年を重ねるにつれ、仕事を通じて社会に貢献したいという気持ちが大きくなってきたんです。エンターテインメントは人々の心を動かす力を持つ。たとえば音楽は3分間で人の心を前向きにできるし、いい映画は人の一生を変えることもできる。それを肌で感じてきましたので」

 芸能事務所を創業し、経営者として多くを学ぶ中、ミセスを主な対象としたコンテストの仕事に出会った。

「地方大会を主催する主婦の方々とコミュニケーションをとることが大切と考え、コロナ禍の前に地方を回っていました。そこで気づきがあって。地方には有能でも能力を発揮する場がない方々がたくさんいました。もしかして、この有能な方々を、家族を大切にしながらも社会との接点を持って、自分軸(自信)を持って自分らしく生きることを一緒にやっていければ、映画や音楽と同じくらい意味のある仕事だと感じました」

 コロナ禍でさまざまな制約がある中、出会ったミセスたちの活躍の場をより広げようと、自ら新たに「ミセス・オブ・ザ・イヤー」を6月に立ち上げた。

「今、韓国、台湾、ベトナムからコラボの話もいただいています。ただのイベントではなく、集まった方々と人生を共有し、活躍の場を作っていくことが目標。30歳以上の婚姻歴のない女性も応募可能です。女性たちが新しい時代を生きましょうという、それはLGBTQも含めて全員が人としてリスペクトし合う時代」

 西村さんの考える「新しい時代を」もう少し知りたい。

「有史以来、人が知らなかった時代が来ると考えています。それは男女LGBTQすべての人が、それぞれの役割を果たす。リミットを感じることとなく、エイジレスでボーダレスである。能力のある人が適材適所で活躍できて、お互いを大切にする時代。それを私は『女と水の時代』と名付けています。今までは『男と油(石油)の時代』。日本は先進国の中でも女性の管理職、政治家の数が少ないです。もし、日本が女性の能力を発揮する場をきちんと用意できる国になり、さらに都市部への一極集中問題をクリアできたら洗練された国になると思っています。そのためには、お互いがリスペクトする関係が必要と思っていて。私はその誰も見たことのない時代を作るという理念を持っています。そんな時代を『女と水の時代』と呼んでいます」

 なぜ、「女と水」という表現なのか。

 「水は透明で清らかでどんどん広がっていく。女性は自身の存在意義を求めています。それは出世したいとかでなくて、平和な世の中をつくりたいとか。そういうことを大切にする価値観の時代が来ると思っています。コンテストのステージでヒールを履いてウオーキングすることに、私はそれほど意味を持っていません。でも、女性は面白いもので、外見的な美しさが自信につながっていきます。自分の軸(自信)です。そして大事なのは自身が理想とする外見を目指す過程。たとえば人前でしゃべれない人がスピーチの練習をする。この過程は大切。多くの方にチャレンジして頂きたく、私たちのイベントはエントリー費も他のイベントより低く設定しています」

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