15歳で“実写版しずかちゃん”演じた小宮山莉渚は女優、音楽活動、モデルで「常に動いていないと気が済まない」

169センチの長身と小顔が際立つモデル・俳優の小宮山莉渚は、スクリーンやドラマで着実に存在感を増している。4年前にCMで「実写版しずかちゃん」を演じた彼女は、ダンス&ボーカルグループでも活動。「真面目そうな役が多いんですが、しっかりしているように見えますか?」と笑う18歳の近況を聞いた。

「私が撮りたかった女優展 Vol.5」に選ばれた小宮山莉渚【写真:舛元清香】
「私が撮りたかった女優展 Vol.5」に選ばれた小宮山莉渚【写真:舛元清香】

ガールズグループ・MISS MERCYでも活動

169センチの長身と小顔が際立つモデル・俳優の小宮山莉渚は、スクリーンやドラマで着実に存在感を増している。4年前にCMで「実写版しずかちゃん」を演じた彼女は、ダンス&ボーカルグループでも活動。「真面目そうな役が多いんですが、しっかりしているように見えますか?」と笑う18歳の近況を聞いた。(取材・文=大宮高史)

小宮山はデビュー以来、ショートにしていた髪を今、長く伸ばしている。

「中学2年の春に伸ばしていた髪を切って、モデルや映像のお仕事を始めたのはその後でした。ですから、ずっとショートヘアのイメージがあったと思うので『新しい自分像を見つけていきたい』という意味でも、ロングヘアにチャレンジ中です」

性格は「常に動いていないと気が済まない」。回遊魚のように動きながら、興味を抱いたものを特技にしてきた。

「絶えず何かに熱中していました。小学生の頃は囲碁に熱中していて、中学ではスライム作りにハマって。高校に進んでからは料理が好きになって、パンやお菓子作りから始まって、今ではカレーやカツ丼も作れます」

カレーのスパイス選び、しょうゆや砂糖を使っての丼の味付けまでできるという本格派だ。

「もともとは『夢色パティシエール』のアニメに出てくるお菓子が好きで始めたんですが、気づいたらここまで極めてしまいました(笑)。そんな凝り性な私が一番打ち込んできたのが芸能の世界です」

2018年にミスセブンティーンのオーディションに応募。合格には至らなかったが、現在も所属するスターダストプロモーションにスカウトされ、芸能界入りした。20年にはソフトバンクの『ドラえもん』実写化CM『5Gって ドラえもん?』で15歳のしずか役に抜てきされた。

「私もアニメで見ていたしずかちゃんですから、憧れの存在になれたことを楽しんでいましたね。気負ったり、ギラギラした緊張感もなく、素直に楽しかった記憶があります」

その後も『non-no』専属モデルや映画出演で頭角を現し、今春には3月16日から開催の「私が撮りたかった女優展 Vol.5」の被写体に名を連ねた。気鋭のフォトグラファー5人がそれぞれ1人の女優にフォーカスして撮る企画で、今回最年少で選ばれた。

小宮山の他に選ばれたのは松本穂香、玉城ティナ、恒松祐里、八木莉可子。文字通り、売れっ子ばかりだ。

「すごく光栄ですし、『私でいいのかな』という緊張感もありましたが、私だからこそ見せられる顔を見せようと決意しました」

カメラマンの角田航氏と話し合って決めたコンセプトは「素顔の私ではなく、役に入っている瞬間を撮ること」だった。

「映像と違って写真は一瞬を撮られるのと、ファッション誌と違って自分自身が主役なので、角田さんがシャッターを切る瞬間を意識して『静止した表情』に力を込めました。難しかったけれど、他の方もどんな風に写っているのかを見るのも楽しみですし、客観的に作品を見比べれば『こんな世界観の私もありだな』といった発見もありそうです」

「TGC」などファッションイベントにも出演、ランウェイを歩く機会も増えた【写真:舛元清香】
「TGC」などファッションイベントにも出演、ランウェイを歩く機会も増えた【写真:舛元清香】

NHKドラマ『ケの日のケケケ』で、當真あみ演じる主人公の先輩役

26日放送のNHKドラマ『ケの日のケケケ』にも出演する。NHKの創作テレビドラマ大賞受賞作で、主演の當真あみが扮(ふん)する高校生・片瀬あまねに立ちはだかる上級生・皆見樹李を演じる。

「樹李ちゃんはずっと打ち込んでいた陸上競技をケガで諦めざるを得なくなり、代わりに生徒会に入って生徒みんなのために活動していく女の子です。當真さんのあまねちゃんは感覚過敏を持っていて、彼女が何も活動しないサークル『ケケケ同好会』を作ろうとするのを妨害します。正反対のあまねちゃんに対してズバズバと厳しいことを言っていくんですが、彼女の言動で次第に考えが変わって、お互いに成長していく展開が見どころです」

當真は、大河ドラマや民放連続ドラマ出演で注目されている存在。彼女と演じ合った日々は、刺激を受けつつ楽しく過ごせたという。

「ドラマの中と同じく私が1歳年上で、現役高校生同士で学校の様子とかを話せたりしたので、本当の学校のように楽しめた現場でした。(當真さんは)芝居一つにもすごく引き出しが多い人なんだと、そばで見ていて実感しました」

熱中しやすい自身については、「器用そうに見えて不器用なのかも」と思っている。

「普段の私って、樹李ちゃんとあまねちゃん、2人の中間のような性格ですね。器用で優等生の樹李と不器用なんだけど自分に素直なあまね、2人とも軸がしっかりしています。私はお話してきたように何にでも首を突っ込んできたので、完璧そうに見られてもひとつことを極めるまでに至っていないんです。だから、夢中になった経験で学んだことを他の現場でも糧にして、凝り性な私なりのマルチアーティスト像を作っていきたいです」

ガールズグループ・MISS MERCYでの音楽活動も強みになっている。

「結成当時は幼い頃からダンス漬けのメンバーもいたので、素人の私は全く自信もありませんでした。皆にパフォーマンスを教えてもらいつつ、私は個人仕事で学んだ表情の作り方などをメンバーに伝えたりしています。(グループの雰囲気は)ちょっとしたことでもキャッキャと雑談して盛り上がっている、にぎやかな女子校みたいです。『女の子だけの楽しい空間ってこんな感じだよね』をいつも実感します」

グループは22年3月にデビューして今春で2周年になる。

「昨秋にいただいた曲(6thシングル『UNSTTOPPABLE』)はちょっと懐かしいユーロビート風で、その前には夏らしい爽やかな曲(アルバムに収録の『Summer Rays』)を歌ったりと、いろいろなテイストの曲にチャレンジできています。たくさんの音楽に触れて、グループの強みにしていきたいですね」

ゼロから飛び込んだ世界でも、好奇心はひるまない。初夏の6月には、出演映画『違国日記』の公開も控える。演じている楢えみりは、両親を亡くして叔母と暮らす高校生の田汲朝(早瀬憩)の大切な親友。朝と叔母の高代槙生(新垣結衣)の関係が軸になるヒューマン作の撮影現場で、早瀬とはすぐに打ち解けたという。

「役のえみりとしても友だちを大切に想う人を演じたので、早瀬憩ちゃんと心の底から親密になりたいと思って、現場ではほぼずっと一緒にいました。短い間でも親友同然の仲になれて、クランクアップを迎えた時は別れが辛くて。試写会で再会できた時は2人してはしゃいでいました」

学園ものに出演すると、部長、生徒会メンバーなど、真面目な役が多いという。「しっかり者に思われやすいんでしょうか」。だが、素顔の小宮山はよく笑い、現場での経験談も明朗に語ることができる。

「明るい役も暗い役もできる自信があります。クールな印象があるのかもしれませんが、こんな風に基本的に明るい性格ですので、いろいろな人物像を演じて、振り幅の広さを知ってもらえるチャンスに転じていきたいです」

昨今は出演作で彼女のことを知ったファンが、MISS MERCYのイベントにも来てくれるようになったという。

「ソロでの仕事がグループのためにもなっていると実感できる瞬間が増えました。今の私には、ハードルが高そうな難しい役作りを要求される作品でも、得意の“没入癖”で役を極めたいです。そして、『何だこの人は! 何を考えてるんだろう?』とお客さんに注目してもらえたら最高です」

今月で高校を卒業するが、小宮山にとっては人生すべて成長期。出会うものに胸を弾ませて没頭し、その度に万華鏡の煌(きら)めきを放っていく。

□小宮山莉渚(こみやま・りな) 2005年7月14日、宮城県生まれ。20年、ソフトバンク『5Gってドラえもん?』のシリーズCMにしずかちゃん役で起用され、21年公開の『ヤクザと家族 The Family』で映画初出演。23年公開の『少女は卒業しない』ではメインキャストの1人、神田京子役で出演。24年には、映画『違国日記』の公開を控えている。他の活動は『non-no』(集英社刊)の専属モデルなど。169センチ。

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