池松壮亮、仲野太賀ら出演の話題作『季節のない街』地上波放送が決定「とても嬉しく思います」

俳優の池松壮亮、仲野太賀、渡辺大知が出演しているディズニープラスで独占配信中の話題作『季節のない街』が4月5日金曜深夜24時42分からテレビ東京で地上波放送されることが6日、発表された。

4月5日スタート『季節のない街』ビジュアル【写真:(C)テレビ東京】
4月5日スタート『季節のない街』ビジュアル【写真:(C)テレビ東京】

原作は山本周五郎氏の小説『季節のない街』

 俳優の池松壮亮、仲野太賀、渡辺大知が出演しているディズニープラスで独占配信中の話題作『季節のない街』が4月5日金曜深夜24時42分からテレビ東京で地上波放送されることが6日、発表された。※初回(4月5日)、最終回(6月7日)は5分拡大(24時42分~25時18分)

 本作は、現在放送中の『不適切にもほどがある!』でも話題の脚本家・宮藤官九郎氏が、20代のころからずっと切望していた企画で、テレ東とディズニーの共同製作でついに実現。昨年8月にディズニープラスで先行配信が始まると、「笑って、泣いて、考えさせられた」「全キャラが愛おしい!」「苦しくなるけど、クスッと笑える。人生のような全10話」「宮藤官九郎の最高傑作」「今、みるべき作品」など、多数の賞賛の声が寄せられ、ドラマレビューサイトFilmarksでも4.2点と高得点をマーク。宮藤氏自身も「紛れもなく、いちばんやりたかった作品で、これを世に出したら、自分の第2章が始まるような気がしています」と手ごたえを語っている。

 原作は、山本周五郎氏の小説『季節のない街』。誰もがその日の暮らしに追われる、裕福とはいえない“街”を舞台に弱さや狡さを隠さずにたくましく生きる、個性豊かな住人たちの悲喜を紡いだ物語となっており、1970年に黒澤明監督が『どですかでん』のタイトルで映画化したことでも知られる不朽の名作だ。

 この傑作小説をベースに、舞台となる“街”を12年前に起きた“ナニ”の災害を経て建てられた仮設住宅のある“街”へ置き換え、現代の物語として再構築。希望を失い、この“街”にやってきた主人公が“街”の住人たちの姿に希望をみつけ、人生を再生していく青春群像エンターテインメントを描く。

 池松が演じているのは、怪しげな男の指示で、街に住む人々の暮らしぶりを報告する仕事を請け負い、猫のトラと一緒に街に潜入する主人公・半助こと田中新助役。街の青年部を率いる、母親の愛情に飢えた承認欲求高めな“親思い”の次男坊・タツヤ役を仲野、街の近所に住む酒屋の息子で、好きな女の子目当てで街に出入りしているオカベ役を渡辺が務めている。

 さらに、オカベが恋している街でいちばん内気なかつ子役を三浦透子、タツヤの母・しのぶ役を坂井真紀、「どですかでん」と叫びながら“見えない電車”を毎日1人で運転する六ちゃん役を濱田岳、六ちゃんの母・くに子役を片桐はいり、六ちゃんのよき理解者であり街を見守るたんばさん役をベンガル。

 そして、向かいあった仮設住宅に暮らす親友同士である2組の夫婦の、増田益夫役を増子直純(怒髪天)、その妻・光代役を高橋メアリージュン、河口初太郎役を荒川良々、その妻・良江役をMEGUMIが演じている。

 ほかにも、皆川猿時、又吉直樹、前田敦子、塚地武雅、藤井隆、鶴見辰吾、岩松了など、豪華キャストが集結し、“全員ワケあり&いわくつき”の個性豊かな住人として登場する。

 さらに、第一線で日本の映像界を支えるスタッフも勢ぞろい。宮藤氏とともに、監督を務めるのは、『いとみち』などを手がける横浜聡子氏、『ドライブ・マイ・カー』に監督補として参加した渡辺直樹氏、そして音楽には『あまちゃん』『いだてん~東京オリムピック噺~』など宮藤脚本の作品のほか、『エルピスー希望、あるいは災いー』の音楽も手がけた大友良英氏、撮影には『ある男』『万引き家族』などの話題作で活躍する近藤龍人氏、美術には『すばらしき世界』などの数多くの作品に携わる三ツ松けいこ氏、そして衣装には多くのアーティストのスタイリングを担当し、宮藤作品にも多数関わる伊賀大介氏が参加している。

出演者コメント全文

○池松壮亮
「ディズニープラスで配信された『季節のない街』が地上波で放送されること、とても嬉しく思います。未見の方にも、もうみていただいた方にも是非楽しんで頂けたらと思います。この街では皆が同じ痛みや貧しさを知りながら、ただ隣り合って横並びに騒がしく暮らしています。倫理観はさほどないけど、互いに命をそっと繋ぎ止め、互いの明日を作りながら、忘れられることにささやかに抵抗しながらその営みを続けています。戦争や災害を繰り返すこの世界で、このドラマが誰かのささやかな楽しみになることを願っています」

○仲野太賀
「『季節のない街』の地上波放送が決まったこと、大変嬉しく思います!! 宮藤さんのもとに最高のスタッフとキャストが集って、撮影したのが約一年前。仮設住宅で笑ったり泣いたり、踊ったりブチ切れたりした日々が懐かしいです。あの街にしかないカオスがとっても恋しいです。ディズニープラスでは配信されていましたが、テレビでも気軽に、毎週楽しみにしてもらえればと思います!よろしくお願いします!」

○渡辺大知
「環境や生活が日々変化していくなかで、こんなに人間の『元』を感じさせてくれるドラマが観られるなんて。参加させてもらえて光栄です。毎話、魅力的なキャラクターたちが大暴れしています。このドラマが地上波で観られるのはいまの時代だからこそとても意義のあることだと思うので、放送が待ち遠しくて仕方ないです。あの街のみんなが思いっきり生きているのを、ぜひ目撃してください!」

スタッフコメント全文

○宮藤官九郎(企画・監督・脚本)
「昨年ディズニープラスさんで配信された『季節のない街』が地上波で放送されます。もともと30分の深夜ドラマを想定して作ったので、個人的には本来の形に近いのですが、改めて、この作品を世に出そうと考え、力を貸して下さったディズニーさん、テレビ東京さんの心意気に深く感謝します。

 去年の今頃、極寒の茨城の廃校で2ヶ月半の撮影。黒澤明監督の『どですかでん』が大好きな僕にとって、寒い以外は至福の時でした。六ちゃんが、島さんが、ホームレス親子が、かつ子がそこにいる。仮設住宅で生活している。池松壮亮くん、仲野太賀くん、渡辺大知くんの“青年部”にまた会いたいと思っても、彼らはおろか、仮設住宅のセットすら存在しない。けど、映像にはしっかり残っている。大好きな『どですかでん』が2つになった感覚です。

 今年は元日から能登半島地震があり、新たに仮設住宅が建設され始めています。改めて災害の恐ろしさに言葉を失うと同時に、この作品が今どのように受け止められるのか。ただ、触れないことが思いやりでは決してないし、逆境においても人間は逞しく、強く、同時に弱く、時に涙し、時に笑い、だからこそ人生は面白いという、山本周五郎さんの原作が持つ普遍的なメッセージは、発表から60年が経った今こそ、現代人を勇気づけてくれると信じています。まずは気楽に30分、1話完結の人情喜劇をお楽しみください」

○チーフプロデューサー:濱谷晃一さん(テレビ東京 制作局 ドラマ室)
「宮藤さんから『季節のない街』を、災害で全てを失った人たちが暮らす仮設住宅でやりたい、という構想を聞いたとき、震災、疫病、紛争など、様々なことが起きる世の中で、とても意義のある現代的なテーマになると思いました。と同時に、仮設住宅のオープンセットをテレ東ドラマで作れるのかな…… と大きな不安に駆られました。

 しかし、ディズニーさんのお力添えのおかげで実現し、それが、自分が思い描いたよりもはるかに高いクオリティで、素晴らしいキャストが集う作品になり、そして、テレビ東京からも皆さんにお届けできることが嬉しくてなりません。登場人物たちに起こったこと、起こることは、とても苦しく、登場人物たちも常識を逸脱したような人ばかりです。

 ただ、それを重く届けるのではなく、毒はそのままに、ゲラゲラ笑えて、感動の涙を誘う、これが宮藤さんならではの人間賛歌なんだと、最終回までを通して痛感します。なんとテレビ東京・無料です。これを機会に見てください! ディズニープラスさんでは、全10話一気見できます! 二度、三度見ると、この世界の魅力が伝わると思いますので、ぜひご覧ください!」

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