司会者でタレントの黒柳徹子（90）が14日、都内で行われた映画『窓ぎわのトットちゃん』の公開御礼ティーチイン付き舞台あいさつに、八鍬新之介監督とともに登壇。人生初のティーチインイベントにてファンと交流し、会場を盛り上げた。

　同作は、黒柳が自身の幼少期を描いた自伝的作品の映画化作品。落ち着きがないことを理由に小学校を退学させられたトットちゃんは、電車が教室の一風変わった学校・トモエ学園に通うことに。小林校長先生らと出会い、トットちゃんの人生が変わり始める……、というストーリーが展開される。

　黒柳は、小林校長先生との出会いに感謝し、出会っていなかったら「今頃ひねくれた人間になっていたと思う。でも学校が退学にしてくださったので（出会えた）。前の学校が退学にしてくださらなかったら、私、こういう風になっていなかった。ラッキーだったなと思います（笑）」と話した。

　次いで「ただ先生というのは、あんまりいろんなことを覚えていないんだなと思った」と切り出し、「今から20年くらい前に、私を退学させた先生から、偶然ですけどお手紙が来た」と告白。

　続けて「退学させたことは覚えていらっしゃらない。なんか結核療養所のようなところに入っていらして、そこに入っている人たちと一緒に、『毎日あなたのテレビを見ています』とお手紙をくださった。それで調べたら、いっぱい人がいるのにテレビが1つくらいしかないらしかった。だからそこにテレビを1つお送りしたんですよ。先生にもお手紙を書いた。先生はきっと、私を退学させたことは忘れていらっしゃる。それならそれで良かったなと思う。で、先生はそこで幸せにお暮らしになったみたいでした」とほほ笑んだ。

　この日、黒柳は4組の一般客との質疑応答に対応。イベント最後のあいさつで「お優しい方が多くて、さっきここにいらっしゃった方のお一人が小さい声で『100歳まで生きてくださいね』とおっしゃってくださった（笑）。とってもうれしかったです」と言い、「100歳まで生きるつもりでいますので、100歳まで生きますので皆さんも長生きなすってください。私が100歳までテレビに出たりなんかしたりしているのを見てくださったら、それはうれしいという風に思います。ありがとうございました」と話すと、会場から自然と拍手が巻き起こった。