熊切あさ美、壮絶な役作り「1か月毎朝起きたら『蒲田行進曲』の松坂慶子さんを見ていた」

グラビアタレントで俳優の熊切あさ美が13日、東京・俳優座劇場で主演を務める舞台『時来組版 蒲田行進曲』の会見に出演者と登壇。同日夜の初演を前に「明るくて天真爛漫な自分らしい小夏を演じたい」と意気込みを語った。

会見に出席した熊切あさ美【写真:ENCOUNT編集部】
会見に出席した熊切あさ美【写真:ENCOUNT編集部】

舞台『時来組版 蒲田行進曲』で小夏役 会見で意気込み語る

 グラビアタレントで俳優の熊切あさ美が13日、東京・俳優座劇場で主演を務める舞台『時来組版 蒲田行進曲』の会見に出演者と登壇。同日夜の初演を前に「明るくて天真爛漫な自分らしい小夏を演じたい」と意気込みを語った。

 劇作家・つかこうへいの代表作として1980年の初演以来人気を誇る『蒲田行進曲』。京都の撮影所を舞台にスター俳優の銀ちゃん、大部屋俳優の後輩・ヤス、銀ちゃんの子を身ごもったヤスの妻・小夏の3人の奇妙な関係を描いた人情喜劇だ。82年に映画化されると、第6回日本アカデミー賞・最優秀作品賞をはじめ、その年の数々の映画賞を受賞した。

 銀ちゃん役を演じる神田時来組座長の泉堅太郎は、数ある『蒲田行進曲』の戯曲の中で「つかさんの事務所協力の下、初めて映画作品を舞台化する」と話し、そこに時来組ならではの歌ありダンスありの演出を加えたと説明。

 今回、主役の小夏役を演じる熊切は初演を前に「緊張しています」と第一声。泉が「彼女とはこれまで(舞台で)15年くらい一緒にやってきた」と紹介すると「気付けば15年で、15年経った今、舞台で妊婦役や結婚をさせていただけるので、蒲田行進曲で結構自分の夢が叶う感じです」と心境を明かした。

 小夏は、映画では松坂慶子が演じた役。これについて熊切は「『蒲田行進曲』は松坂慶子さんの印象がすごいので、この役をやらせてもらうってなった時、1か月くらい毎朝起きたら『蒲田行進曲』のDVDを見て松坂慶子さん(の小夏)をずっと見ながら生活してきました。(作品の中で)共感する部分もいっぱいあって、みなさんに『熊切の小夏も良かったね』と言ってもらえるような、明るくて天真爛漫な自分らしい小夏を見せたいと思います」と抱負を述べた。

 泉は熊切の成長ぶりに感心したという。

「彼女と舞台で15年やってきて初めて彼女の名前が一番上にくる舞台なんです。今までは2番手、3番手で誰かに頼ることができたんだけど、1番手というのは、誰にも頼れない訳です。でも、今年、舞台が決まってからの彼女を見ていると『人間てこんなに変わるんだな』と思いました。だから今年の漢字は『熊』です」と報道陣を笑わせた。

 そんな今年について熊切は、「何だかんだ毎年毎年いろいろとあるんですけど、毎日起きた時に『やっぱり幸せかも』って思える1年だったので、すごく自分の中では幸せな1年でした」と振り返った。

 記者からプライベートでの結婚について聞かれると「まだ予定がなくって急がなきゃいけない年齢なんですけど、今回、ウェディングドレスを着たり、妊婦さん役をやって、今まで無かった結婚願望とか、ちょっと憧れを持つようになりましたね」と笑顔で答えた。

 会見には元オリンピック水球選手で俳優の保田賢也も登壇。舞台で新選組・沖田総士を演じるマコト役で出演し、「(スポーツとは違う世界で)先輩方からアドバイスをいただきながら、今ここに立ててるという気持ちです。『大部屋の魂』をみなさんにお見せできるように精一杯頑張ります」と意気込みを語った。

 つかこうへい作、新藤栄作演出による舞台『時来組版 蒲田行進曲』は本日から17日まで俳優座劇場(六本木)で上演される。

次のページへ (2/2) 【写真】熊切あさ美、泉堅太郎、保田賢也の3ショット
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