シンガー・ソングライターのあいみょんが2日、『AIMYON TOUR 2023 -マジカル・バスルーム- Additional Show』のファイナル公演を和歌山県民文化会館大ホールで開催した。本記事では、10月31日に行われたセミファイナルとなる東京・東京ガーデンシアターでの模様を紹介する。

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　同ツアーは、4月7日のよこすか芸術劇場からスタートした本編と、10月3日の大阪フェスティバルホールからスタートした追加公演を合わせて全40公演。あいみょん史上最も公演本数の多いツアーとなった。

「もうすぐお風呂が沸きます」という聴きなじみのあるメッセージに続いて、オープニングの映像が流れると、ライブは追加公演からセットリストに加えられた『貴方解剖純愛歌～死ね～』からスタート。会場はすぐに手拍子に包まれて、あいみょんの「歌えますかー？」という呼びかけに応えるように、サビでは一斉に合唱が起こった。今年のツアーから声出しが全面的に解禁され、『ふたりの世界』では恒例となっている「まだ眠たくないの？」「セックス！」のやりとりも行われた。

　その後、『愛を伝えたいだとか』、『ら、のはなし』、『空の青さを知る人よ』を披露。MCではおなじみとなったオーディエンスをスクリーンに映し出す双眼鏡が今年も登場して、「どこから来たの？」「誰と来たの？」「私のライブ何回目？」というあいみょんの問いかけに大声で応えたり、ツアーグッズを振ってアピールをしたりと、軽妙なやりとりも行われた。

　その後、コール＆レスポンスで盛り上げた『皐月』や『ミニスカートとハイライト』ではハンドマイクでステージを自由に移動しながら歌い、『二人だけの国』では照明演出で幻想的な雰囲気を作り上げた。中盤のMCではこの3年間を振り返り、「音楽とか芸術はお客さんがいて成り立つものなので、みんなにいろんなことを我慢してもらいながら、私が続けさせてもらってた」と話し、一度だけ行われた無観客ライブを振り返りつつ、「みんながいてくれるっていうのは、酸素がここにあるっていう風に思うので、みんなのいろんな表情が見れて、私にとってはこれがライブなんやって、ほんまに思えております」と感謝を伝えた。

　さらに「私はシンガー・ソングライターなので、この3年間、世の中が危うくなってしまったときも、ひたすら曲を作りました。ただ、これをリリースしても、みんなに聴いてもらえる場所はどこなんやろう？と思ってたんです。でも、この曲をどうしてもリリースしたいですって言って、シングルでリリースして、この曲で出会ってくれた方もたくさんいると思うし、私にとってはマイナスなことだけじゃなくて、プラスなこともすごく多くて、またシンガーソングライターとして成長ができた3年間だったと思ってます。次に歌うその曲は、自分の音楽人生の中で特別であり続けると思います」と語り、『裸の心』を歌い上げた。

　次パートからは、映像演出とともに楽曲を披露。『風のささやき』や『ポプリの葉』、『強くなっちゃたんだ、ブルー』と続けた。さらに、『ペルソナの記憶』で盛り上げた。

　観客からのリクエストに応える形でクレヨンしんちゃんのモノマネ（歌バージョン）を披露するレアシーンも織り交ぜつつ、ギターリフと手拍子で盛り上げた『彼氏有無』からライブ後半はアップテンポな楽曲を続け、ハンドマイクで飛び跳ねながら歌った『マシマロ』と『夢追いベンガル』で場内の温度は一気に急上昇。

　続けての『マリーゴールド』のサビで一斉にオーディエンスの手が振られると、ここで今年のあいみょんを代表する一曲となった『愛の花』を披露した。歌い終えると、「私にとってきっと人生一度きりの朝ドラの主題歌が『らんまん』でよかったと思ってますし、ほんまにすてきな半年間でした」と感謝した。

　さらに、「みんなの歌声が聴きたいんですが、歌ってくれますか？」の声掛けで始まった『君はロックを聴かない』では大サビの前で大合唱が起こった。『GOOD NIGHT BABY』、『姿』と続け、「またいろんなところでみんなとお会いできたらうれしいです」と話し、最後は追加公演初日に初披露され、サプライズで配信が開始された『ノット・オーケー』で約2時間半におよぶステージを終えた。