西島秀俊、芦田愛菜と親子役で初共演 来年1月期のTBS日曜劇場にマエストロ役で主演

俳優の西島秀俊が2024年1月期のTBS系連続ドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(日曜午後9時)で主演を務めることが30日、分かった。日曜劇場への出演は『流星ワゴン』(2015年)に主演して以来9年ぶりとなる。また、芦田愛菜と初共演することも発表された。

『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』で西島秀俊(左)が芦田愛菜と初共演【写真:(C)TBS】
『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』で西島秀俊(左)が芦田愛菜と初共演【写真:(C)TBS】

芦田愛菜は西島秀俊演じる夏目の娘・響役

 俳優の西島秀俊が2024年1月期のTBS系連続ドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(日曜午後9時)で主演を務めることが30日、分かった。日曜劇場への出演は『流星ワゴン』(2015年)に主演して以来9年ぶりとなる。また、芦田愛菜と初共演することも発表された。

 本作は、金曜ドラマ『凪のお暇』(19年)、『妻、小学生になる。』(22年)などを手がけた脚本家・大島里美氏によるオリジナルストーリー。人の心の内側を丁寧に描き出す大島氏が初めて日曜劇場作品を担当する。

 そして、本作の劇伴を担当するのは『テセウスの船』(20年)、『日本沈没―希望のひと―』(21年)をはじめ多くの作品の劇伴を手がけている作曲家、音楽プロデューサーの菅野祐悟氏。近年はメディアを通した作曲活動とは別に、「生の音楽を聴いてほしい」という強い思いから、オーケストラによるコンサート活動も行っている。さらに、本作のオーケストラを全面監修するのは、東京音楽大学教授であり、日本クラシック界をけん引している世界的指揮者の広上淳一氏。また、オーケストラの演奏部分は東京音楽大学が全面バックアップする。

 西島が演じる夏目は、20代の頃から海外で活動し、数々の有名オーケストラと共演してきた才能あるマエストロ(指揮者)。大好きな音楽に対して常にアパッシオナート(情熱的)に向き合い、その情熱はいつも演奏家たちの眠っていた情熱を呼び覚まし、火を灯していた。しかし、音楽以外の能力はゼロで家事は何一つできないポンコツ。超マイペースかつ天然な男でもある。5年前に起きた“ある事件”をきっかけに家族は夏目のもとを去り、夏目自身は音楽界から離れていたが、日本のとある地方の楽団の指揮をするために数十年ぶりに帰国する。

 そんな夏目の娘・響(ひびき)を演じるのは芦田。芦田の日曜劇場出演は『南極大陸』(11年)以来となる。『南極大陸』放送当時は7歳だった芦田だが、今作では市役所に勤務する20歳の女性を演じる。父親とは真逆で音楽を嫌い、音楽の無い人生を送っていた響は、5年前の“ある事件”をきっかけに父と決別していた。ところが父が突然帰国することになり、気まずい同居生活が始まる。

芦田愛菜、西島秀俊にキツくあたる役に「心が痛いです(笑)」

 以下は出演者らのコメント。

○西島秀俊
「企画書を読んだ段階から涙が出るほどで、さらに脚本を読んでみると、大島さんの心の中にあるものが繊細に描かれており、非常に音楽の力を感じました。先日、クランクイン前に本読みをしましたが、出演者の方それぞれの個性が強くて、いい意味でバラバラだなと感じました。しかし、だからこそキャスト全員で一体感が生まれたら面白いだろうなと思い、ワクワクしております。

 僕が演じる俊平は、音楽に対する熱意や純粋な気持ちを持っていますが、それ故に周りが見えなくなってしまい、迷惑をかけてしまうキャラクターでもあります。今回共演する芦田さん演じる娘・響や家族とのシーンでは、全く相手にされない父親をコミカルに演じつつも、時にはそのコミカルさが胸に刺さったり、ぎくしゃくしているように見えても深いところで愛情を持っていたりといういくつもの気持ちのレイヤーがあるので、想像していないところで心が震えるような瞬間が起きるのではないかというたくさんの可能性を感じています。

 マエストロ役を演じるにあたって指揮の練習をしていますが、教えてくださる先生方が本当に素敵な方たちで、本質的なこともそうですが、指揮者がどのようなイメージを持ってやっているのかということや、音楽の構造も教えていただけるので興味深く、おもしろいです。ただ、ものすごくハードルが高いので毎回ぐちゃぐちゃになりながらもなんとか頑張っています(笑)。

 今作では、素敵な共演者、スタッフの方々のお力を借りてひとつひとつのシーンに心を込めて演じたいと思っています。俊平をはじめ、物語の登場人物が再生していき、力を得ていくように、ドラマを見てくださった皆さんが、月曜日から『今週も頑張ろう、何か新しいことを始めよう』と力が湧くような素敵なドラマになるように全力を尽くしたいと思います。ぜひ、ご期待ください」

○芦田愛菜
「台本を読むと、登場人物がいきいきと楽しそうに音楽を奏でているのが印象的でした。
音楽に触れたことのあるなしや、楽器の得意・不得意、音感があるとかないとかではなくて、音楽を前にしたら『音楽が好きなんだ』という気持ちだけでいいんだよ。と、言ってくれる。そんなドラマなんじゃないかなと思います。

 今作で私が演じる響は、西島さん演じる父親の俊平にキツく当たる役なので、自分自身としては心が痛いです(笑)。ですが、5年前のある事件をきっかけに絡まってしまった糸をうまくほぐせなくて、父親に対して素直になれない、頑固な娘を一生懸命に演じたいと思います。私も、母親からは『頑固だね』とよく言われるので、響の気持ちはよくわかります(笑)。

 親子のシーンでは、素直になりきれない頑固な響と、なんとかして距離を縮めたい俊平のコントのようなコミカルなシーンが楽しみですし、独特な親子の雰囲気を作り出したいです。たくさんの登場人物が、それぞれの音をドラマの中で奏でるので、音で皆さんと繋がれたらいいなと思っています」

○脚本・大島里美氏
「才能あふれる心優しい指揮者。音楽以外はポンコツで天然だけれど、オーケストラのメンバーや出会った人々にはとても愛される。けれど、たった一人、大切な娘だけにはとことん嫌われてしまった『パパ』の健気な奮闘の物語です。ドラマ作りでは、物語のイメージから音楽を作っていただくことが多いと思います。今回は、クラシック音楽にもともと備わる豊かなドラマ性にたくさんのイメージをもらって登場人物のキャラクターを作り、心情を描いています。

 人物それぞれにテーマ曲があり、毎話、心と音楽がリンクした『情熱的』で素敵な演奏シーンがあります。普段クラシックを聴かれない方にも、さまざまな人物たちの、音楽の力で限りなく豊かにふくらんでいく感情を一緒に楽しんで体感していただけましたら幸いです」

○企画プロデュース・東仲恵吾氏
「家族。かけがえのない一番の味方だけど、そばにいるからこそ些細なことでぶつかったり、喧嘩したり、ほんの少しのボタンの掛け違いで修復がきかないくらいの亀裂がはしることもある。そんな父娘の“喜怒哀楽”を真正面から描きたいと思って、企画しました。

 今作の主人公は、音楽では天才的な才能で人を魅了する指揮者だけど、娘には有り余る愛をうまく伝えられない不器用な父親です。そしてその娘も綻んでしまった父との関係から素直になれずに立ち止まっています。そんな二人が、この家族にとっての空気のような存在である“音楽”を通して、家族の止まった時を動かしていきます。そこで七転八倒していく姿がなんとも愛らしく、応援したくなるような、そんな物語になっています。

 そんな愛おしい父と娘をイメージしたとき、かっこよさと優しさを併せもちつつ、時にチャーミングなところも見せてくださる西島秀俊さんと、芯の強さがありしっかりしていながら、どこか支えたくなるような愛らしさも持つ芦田愛菜さんに演じてもらいたいと思いました。

 このお二人が父娘を演じてくださるのは、まさに奇跡です。お二人が演じてくださると決まってからは、父と娘のキャラクターが台本の中で、溢れんばかりに瑞々しさを持っていきました。まだ撮影は始まったばかりですが、二人での芝居は、ものすごい掛け合わせで想像以上のものになっています。なにより、脚本の大島さんが書くセリフひとつひとつがとても素敵で、心が鷲掴みにされて、涙腺が緩みっぱなしです。今はただただ、この作品を早く皆さんにお届けすることを楽しみにしております。ご覧になっていただいた方々が、翌日からアパッシオナートな1日を迎えられる様なドラマになっております。ぜひ、ご覧ください」

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