【RTU】神田コウヤ、カイウェン戦を回顧 批判一蹴「自分にとって戦いは趣味でも娯楽でもない」

今年8月27日に行われた「Road to UFC(RTU) シーズン2」。フェザー級トーナメント準決勝に日本から出場した神田コウヤ(パラエストラ柏)はリー・カイウェン(中国)に0-3の判定負けを喫した。あれから1か月半、当時の状況について神田に聞いた。

練習前の神田コウヤ【写真:ENCOUNT編集部】
練習前の神田コウヤ【写真:ENCOUNT編集部】

短期間のトーナメント戦の難しさ「決勝だったらリスク覚悟でいけた」

 今年8月27日に行われた「Road to UFC(RTU) シーズン2」。フェザー級トーナメント準決勝に日本から出場した神田コウヤ(パラエストラ柏)はリー・カイウェン(中国)に0-3の判定負けを喫した。あれから1か月半、当時の状況について神田に聞いた。(取材・文=島田将斗)

 15分間、ケージ内をサークリングしていた神田。対するカイウェンもなかなか手を出さない。2Rの途中にはレフェリーが「私は君たちの戦いを見なければいけないんだ」と試合を止めるシーンもあった。攻め手を欠いた神田は判定負けだった。

「最悪の事態っていうのが一発当てられて失神して試合の記憶すらないことでした。そういう展開を避けられたのがまず1つ。自分の攻める時間がうまく作れなくて勝ちにつながらなかった印象ですね」

 試合後には「しょっぱい」「印象悪い」の声も上がっていた。どんなプランだったのか、こう明かす。

「カイウェンが踏み込んできたのに対して自分も踏み込んでタックルを合わせるという作戦でした。相手の思い切った踏み込みがなくて、それでテイクダウンを取りづらくなってしまいました」

 会場のブーイングはもちろん聞こえていた。神田はそれでも「ああすべきだった」とうなずく。

「負けたけど『やっぱり俺たちはああするべきだったよな』と。最善を尽くしたというか、やり切った感じですね。アウトボクシングとかはもう少し精度を高めて、例えば相手が鼻血を出す攻撃を出せたらなとか反省しています。ただ、あの日の自分の技術、強さではああいう戦い方になるよねっていう感じですね」

 お互いに攻め切れなかった。選手本人はトーナメントならではの難しさを感じていたようだ。

「あそこで勝てば決勝。準決勝というのはお互いナーバスになってしまうところがあるんですよね。勝てば次もある。あれが決勝だったらリスク覚悟でさらけ出していたと思うんですけど、そういうわけにもいかない。トーナメントで準決勝なので、ああいう展開になってしまうのは仕方ないと思います」

 その上で「ワンマッチだったらお互いにアグレッシブになれましたた。今回は試合の期間が短い。前戦から3か月しかなくて、また勝ったら3か月後。そういう条件のなかで戦うとなると、一発のある選手に対してはああいう戦い方になってしまうかなと。自分にとって戦いは趣味でも娯楽でもないので。生活するためにやっています。文句言ってる人が自分の生活を工面してくれるわけではないです。自分で自分の生活を工面しなければならないですからね」と振り返っていた。

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