プリキュアの着ぐるみで女児と接触…“非公式グリーティング”が波紋 ひたち海浜公園「想定外」
茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で、女児向けアニメの覆面コスプレをした不審者情報が拡散、波紋が広がっている。一連の投稿によると、一般客がキャラクターに扮(ふん)した着ぐるみ姿で、子どもと触れ合う非公式なグリーティング(着ぐるみを着たマスコットキャラクターと記念撮影したり、触れ合ったりすること)が横行。ひたち海浜公園では9日、園内のコスプレなどに対する「撮影等のルール」を追加、「公序良俗に反する行為、他のお客様に不安を与える行為は禁止します」と発表している。
キャラクターに扮した着ぐるみ姿で、子どもと触れ合う“非公式グリーティング”
茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園で、女児向けアニメの覆面コスプレをした不審者情報が拡散、波紋が広がっている。一連の投稿によると、一般客がキャラクターに扮(ふん)した着ぐるみ姿で、子どもと触れ合う非公式なグリーティング(着ぐるみを着たマスコットキャラクターと記念撮影したり、触れ合ったりすること)が横行。ひたち海浜公園では9日、園内のコスプレなどに対する「撮影等のルール」を追加、「公序良俗に反する行為、他のお客様に不安を与える行為は禁止します」と発表している。
「注意喚起【プリキュアが好きなお子様がいらっしゃる保護者の方へ】 明らかに子供と接触する事を目的として着ぐるみを使用している人がいます!! ひたち海浜公園や遊園地等で職員等の付き添いもなく、イベントも無いのに子供に近付く着ぐるみがいたらご注意ください!」
今月8日、ひたち海浜公園内での不審者情報について、注意喚起を行った投稿が拡散。投稿には、覆面コスプレで活動していると思われるアカウントスクリーンショットが添付されており、「羨ましい(語彙力不足)。女児に寄って来られるってたまらないですよね」「昨日はかなりよかったですよ。女児が抱き付いてきたり抱っこしたりしました。グリーティングは着ぐるみの醍醐味だと思います」というやり取りが残されている。
一連の投稿に対しては、「公式がやってるものだとばかり思っていた」「変質者に娘を触られていたと思うとおぞましい」といった不安の声が多数寄せられており、「公式やプロは何かあっては大変だから抱っこは絶対にしない」「子どもの様子を遠くから撮影している人もいます」といった情報共有も行われている。
ひたち海浜公園ではこれまでにも、撮影等のルールとして「一般のお客様の肖像権を侵害しない」「露出度の高い衣装や他の人に不快感を与えるような衣装を着用しない」「血のりを塗るなど、他のお客様に恐怖感や怪我をしている等の誤解を与えない」などの禁止事項を設けていたが、9日、騒動を受け新たに「コスプレ衣装を着用した撮影は、個人やグループで楽しむ行為であるため、他の一般のお客様へのお声かけや接触はご遠慮ください」「お客様の安全な公園利用のため、防犯上、顔が確認できない被り物及び特殊メイク(目・鼻・口などの顔の一部を覆うメイク)、覆面、フルフェイスを着用しない」「その他、公序良俗に反する行為、他のお客様に不安を与える行為は禁止します」というルールを追加したことをホームページ上で発表した。
一連の行為について、ひたち海浜公園の担当者は「コスプレのお客様も含めて、全てのお客様に安全・安心・快適に公園をご利用いただけるようルール設定をしておりましたが、想定外の利用のされ方であったため、非常に残念に思います」と回答。「これまでも、他のお客様の利用の妨げになる行為や不快に感じる行為、その他禁止事項等を設定しご遠慮いただいておりましたが、今回の件に対応し得るルールにはなっておりませんでした。ここ数日で、公園ホームページなどに『顔が確認できない被り物』や『施設の安全性に関するご意見』を多くのお客様よりちょうだいしたことを受け、防犯対策を含め、安全管理上必要な対策であると判断したため、ルールを追加いたしました」と新たな措置を講じた経緯について説明する。
今後については「撮影等のルールを守っていただけるよう、ご案内や巡視を強化するとともに、今後もコスプレのお客様も含め、全てのお客様が安全・安心・快適に当公園をご利用いただけるよう撮影等のルールを随時見直していきたいと考えております」としている。
また、プリキュアを用いたファンによる非公式グリーティング活動について、東映アニメーションと「ひろがるスカイ! プリキュア」の公式アカウントは9日、「昨今、一般の方による非公式グリーティング活動(営業活動、一般の方へのお声がけや接触行為)などが見受けられます。作品公式と誤認させるような弊社キャラクター等を模した扮装による公共の場所での上記活動はお慎み頂けますようお願いいたします」と注意を促している。