田原総一朗氏が一喝「一番悪いのは終身雇用だ。サラリーマンは正論が全く言えない」

ジャーナリストの田原総一朗氏が3日、都内で行われた映画『テレビ、沈黙。放送不可能。II』(8月19日公開)完成披露イベントに出席した。当日は立憲民主党の小西洋之議員、ジャーナリストの金平茂紀、東京新聞の望月衣塑子記者も登壇し、同作をアピールした。

イベントに出席した田原総一朗氏【写真:ENCOUNT編集部】
イベントに出席した田原総一朗氏【写真:ENCOUNT編集部】

映画『テレビ、沈黙。放送不可能。II』完成披露イベント

 ジャーナリストの田原総一朗氏が3日、都内で行われた映画『テレビ、沈黙。放送不可能。II』(8月19日公開)完成披露イベントに出席した。当日は立憲民主党の小西洋之参院議員、ジャーナリストの金平茂紀氏、東京新聞の望月衣塑子記者も登壇し、同作をアピールした。

 同作は、田原氏が“話しておかなければならない人物”とタブーや忖度なしで語り合う『放送不可能。』シリーズの第2弾。政府がテレビ番組の放送内容に介入が出来るよう放送法の法解釈の変更を強要したという事実が、今年、立憲民主党の小西氏による総務省内部告発文書により明らかになった。今回は、政府によるメディアへの圧力の実態をテーマとして、真実をつまびらかにする。

 小西氏は「今日この日があるのは、テレビの報道の自由が守られているのは、私に文書を提供してくださった本物の国家公務員の方がいたからですね。普通だと出ない文書ですね」と切り出し、「今、『君たちはどう生きるか』という映画が大ヒットしてます。トラの威を借りるわけではないんですが、この映画のテーマは『君たちはどう生きるか』。大切の価値はなにか。ジャーナリストはジャーナリスト、官僚は官僚、政治家は政治家。それぞれ守り抜かなければならない生き様があると思うんですけど、その生き様を果たしてくださった方がいるから、本日、この日があると思うんです」ととつとつと語った。

 田原氏は「よく小西さん、立ち上がる気持ちになったね」とねぎらいつつ、「昔、宮沢喜一が銀行を救うために公的資金の投入をしようとした財務省が反対。全省庁も反対。マスコミも全部反対。当時、宮沢さんが総理大臣の時に『この国はつぶれますよ。この国は官僚主導制なんだ、政治主導にしなければならない』と言った。その後、安倍さんが内閣人事局を作った。これをやりすぎて、官僚がみんな、政治家に忖度(そんたく)するようになった」と国会と省庁の関係性の歴史を語った。

 さらに田原氏は「なんで皆、声を上げないの? 保身なんかどうでもいい。一番悪いのは終身雇用だ。サラリーマンは正論が全く言えない。言ったら左遷だからね」と持論を展開していた。

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