「絶対許せない」 散歩中の愛犬が“毒入りパン”で命奪われる 当事者が必死の注意訴え

散歩中の愛犬が落ちている何かを食べてしまい、急激に体調が悪化して死んでしまう事件が発生した。場所は、千葉・芝山町の芝山公園。農薬と思われるものが混入したパンが原因とみられ、“毒入りエサ”を故意に置いたとすれば、許されない犯行だ。注意喚起をSNS発信した当事者に詳細を聞いた。

散歩中の愛犬が“毒入りエサ”によって被害に遭う事件には注意が必要だ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
散歩中の愛犬が“毒入りエサ”によって被害に遭う事件には注意が必要だ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

青い農薬が入ったパン? 最後までけいれんしながら息絶えたという 「小さなお子さんも注意です!」

 散歩中の愛犬が落ちている何かを食べてしまい、急激に体調が悪化して死んでしまう事件が発生した。場所は、千葉・芝山町の芝山公園。農薬と思われるものが混入したパンが原因とみられ、“毒入りエサ”を故意に置いたとすれば、許されない犯行だ。注意喚起をSNS発信した当事者に詳細を聞いた。

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 発信したのは、千葉県動物愛護センターからの依頼で、センターに収容されている犬たちのお散歩ボランティアを担うお散歩隊(@osanpo_center)の担当者だ。犬たちの社会化、人と接することに慣れたり、音などの刺激にならしていく「馴化(じゅんか)」のサポートを毎週続けており、センターにドッグランを建設するなど、犬の保護活動に尽力している。

 1匹の愛犬が突然、悲劇に見舞われた。今年7月下旬の週末、飼い主夫婦と、センターの卒業犬である当該犬が朝の散歩で芝山公園を訪れた際の出来事だったといい、「何か口にした! と、一瞬で吐き出させたものの、辺りには青い農薬と思われるものが混入されたパンがいくつか落ちており、急いで病院に連れて行きましたが、当該犬は最後までけいれんして、吐きながら亡くなりました」。

 何を食べてしまったのか。お散歩隊さんは「息を引き取る直前に、吐いたものはすでに薄まって、薄い水色の液状になっていたとのことですが、公園内で口にしてしまった青い農薬と思われるものの影響があったことは間違いないです」と説明する。 

 これを受けて飼い主側は、管轄警察署に、吐いたものの画像などといった証拠になり得るものをすでに提出。お散歩隊さんは、県の公衆衛生獣医班、動物愛護センター、管轄保健所、町役場に事案について報告したという。

 お散歩隊さんは、ツイッター(現・X)を通して被害報告と共に、「犬連れで芝山公園へお散歩に出向かれる際は十二分に注意してください! 青い農薬入りの食べ物が公園内に置かれています。犬だけでなく小さなお子さんも注意です!」と注意を促した。

 コメント欄には「ひどすぎますね…まじか…」「絶対許せない」「散歩をしていた飼い主さんの悲しみがどれほどのものか」「やった奴は地獄に落ちろ…」「小さい時は何でも口に入れちゃう子がいるからなぁ 親が見張ってないと怖いよなー」などの反響が寄せられている。

 類似の案件として、神奈川県逗子市内の公園で今年1月、異物を食べた散歩中の犬が突然けいれんを起こす事件が発生。こうした愛犬が“毒入りエサ”によって被害に遭うケースが全国で後を絶たない。

 お散歩隊さんは「今回のケースでは、関係機関の動きとしてはどこも鈍い感触です。似たような事件が多発していることに関しては、動物愛護法の周知がまだまだ未熟であるため、たかが動物の死、と安易に終わらせることなく、しっかりと捜査なり周知なり、次の犠牲を避ける努力をしていただきたいと思います。動物を手にかけ、次第にエスカレートして最後には人への危害が、というお決まりの被害が相次いでいるのに、簡単に考えすぎであるように見受けられます」と苦々しい思いを口にする。

 公園は誰でも立ち寄ることができ、特に子どもたちによっては日常の遊び場になっている。万が一、幼児が異物を口にしてしまっては大変だ。

「いつ何時どういった行動に出るか予測不能な小さいお子さまからは決して目を離さないことが大事だと思います。それに、いかにしつけがなされている犬であっても同様ですが、万が一、不審なものを手にしたり口にしたり、目撃したりした場合はすぐに通報していただきたいです。また、通報された公の機関はうやむやにせず、しっかり精査するようにしてくださることを願っています」と話している。

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