無限に飛び出す様子に「ずっと見てられる」 40年前から現役、老舗和菓子屋の団子製造機が話題

季節の変化を知らせてくれる植物たち。関東や関西ではソメイヨシノの見ごろは過ぎたが、ツツジのつぼみがふくらみ始めるなど、行楽シーズンはまだまだ続く。いまSNSでは、公園でのお花見やピクニックにぴったりのスイーツが生み出される瞬間を撮影した動画が話題だ。1932年年に創業した老舗和菓子店の担当者に聞いた。

老舗和菓子屋の団子製造機が話題【写真:ツイッター(@izumiya_okazaki)より】
老舗和菓子屋の団子製造機が話題【写真:ツイッター(@izumiya_okazaki)より】

和菓子と洋菓子を融合した新商品の販売も予定

 季節の変化を知らせてくれる植物たち。関東や関西ではソメイヨシノの見ごろは過ぎたが、ツツジのつぼみがふくらみ始めるなど、行楽シーズンはまだまだ続く。いまSNSでは、公園でのお花見やピクニックにぴったりのスイーツが生み出される瞬間を撮影した動画が話題だ。1932年年に創業した老舗和菓子店の担当者に聞いた。

 商店街などのくじ引きで使用される抽選器のような器具が回り始めた動画。ぐるぐると回転する器具から飛び出てきたのは当たりを知らせる球……、ではなくおいしそうな三色のお団子。器具は愛知・岡崎市にある老舗和菓子屋「御菓子司 和泉屋【公式】(@izumiya_okazaki)」で約40年前から使用されているという。

 撮影をしたのは和菓子の製造に携わる職人さん。「製造風景はなかなか一般の方が見ることがないと思うので、ツイッターを通して見てもらって興味を持ってほしい」との思いから、無限に飛び出してくる団子の様子を撮影した。約16秒の動画を見た人からは「社会科見学している気分になれました」「ずっと見てられる」「わんこそばみたいにこの場で食べ続けたい」などのコメントが殺到。1.4万件ものいいねが集まった。

 担当者は「みなさんに製造風景に興味を持ってもらえるのがうれしいです そして今回のは『機械から出てきて、ポトンポトンと落ちるところが、かわいい』という意見がかなり多かったです」と反応をよろこんでいる。ツイートでは、「売り切れないように、必死で製造しております」と意気込み。団子を購入後の花見スポットとして担当者は「岡崎公園のソメイヨシノ」を挙げ、「岡崎公園の下に川が流れているのですが、川沿いを東に進んでもらうと河津桜があり、岡崎では葵ざくらと呼ばれています」と教えてくれた。

 みたらし団子が人気の同店。みたらし団子は1日に1800から2千本を販売するといい、今回動画を投稿した三色の花見団子は、1月中旬から4月下旬までの間に製造・販売する季節の限定品。3か月の間に、2万本以上を販売するという。

 ことしは徳川家康公を主人公にしたNHKの大河ドラマ『どうする家康』(日曜午後8時、松本潤主演)の放送もあり、家康生誕の地である岡崎市が、注目を集めている。ドラマ効果にわく岡崎城の横には、喫茶スペース「本丸茶屋」も誕生。店舗に「出世団子」という団子を作って卸しているそう。中にはそれぞれ違うあんこが入っているという。

 先代の味を守りながら、新しい技術も取り入れた新作に挑戦している職人さんたち。和泉屋では和菓子と洋菓子をミックスした新感覚の商品も展開している。

「これからだと抹茶を使ったシュークリーム『抹茶deシュー』が販売になります。大河ドラマで岡崎が盛り上がっていますので、新作として八丁みそ味のおもちで、白あんを包んだ大福を、さらにパイ生地で包んで兜の形に織った『黄金かぶと(こがねかぶと)』を近々販売する予定です」と語ってくれた。

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