【舞いあがれ!】制作統括が語る脚本の魅力「シンプルな言葉の中に豊かな奥行き」

俳優・福原遥がヒロイン・梅津舞を演じるNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』(月~土曜午前8時)。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く作品。

空を飛ぶ舞(福原遥)【写真:(C)NHK】
空を飛ぶ舞(福原遥)【写真:(C)NHK】

31日放送の最終回で空飛ぶクルマが五島の上空を飛ぶ感動的なラスト

 俳優・福原遥がヒロイン・梅津舞を演じるNHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』(月~土曜午前8時)。物語は東大阪や五島列島を舞台に、舞が空への夢に向かって奮闘する姿を描く作品。

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 3月31日に放送された最終回では、舞が空への夢をかなえ、自身が操縦する空飛ぶクルマ「かささぎ」が長崎・五島の上空を飛ぶ感動的なシーンが描かれた。NHKの制作統括・熊野律時氏に、最終回の舞台裏や桑原亮子さんの脚本の魅力、視聴率的にも高い数字をキープしたことをどう捉えているかなどを聞いた。

「空飛ぶクルマが飛び立つところを五島の人に見守っていただくシーンでは、一人でも多くの五島の方に出演してほしいなと思い、お声がけをして、エキストラに300人くらいの地元の方に集まっていただきました。地元の皆さんに空飛ぶシーンを見守っていただき、本当に良かったと思います。大勢の方が集まっていただけたことに、福原さんをはじめ出演者の方もすごく感激していました。いろんな人の思いが空飛ぶクルマを飛ばしているということが分かる撮影現場になったのはありがたいことです」

 五島の子供たちが上空の空飛ぶクルマに手を振るシーンが印象的だった。

「これからの未来を担っていく子供たちが空を見上げて、いろんな人の思いの結晶である舞たちが作った、かささぎを見て手を振るという、明るい未来につながっていくシーンを五島の子どもたちがすてきに表現してくださって非情に良かったと思います。桑原さんともそういう終わり方でありたいと話していました。未来への希望が感じられたらなと思って子どもたちに出演をお願いしました」

 空飛ぶクルマの撮影の苦労も尋ねた。

「いろいろ今までやってきた手法を駆使して撮影しました。今回、まだ実在しない未来の乗り物を登場させなければならなかったのでVFXを含め、いろんな技術を使って飛んでいる表現をしました」

 脚本家・桑原亮子さんの魅力も語ってもらった。

「一人一人の登場人物のせりふ一言一言の奥行きが素晴らしいです。最終回のラストで『間もなく一つ目の目的地に到着します』というのを最後のせりふに置くことには、シンプルな言葉の中に豊かな奥行きのある意味合いを考え抜いて書いてくださっていると感じます。ここから先も人生は続いていくけど、ここまで頑張ってきた大きな区切りがあり、そこからきっと第2、第3の目的地があるという未来へのイメージがすごく湧く言葉を選び出して書いてくださる。さりげないシンプルなせりふに、その人の思い、経験を感じさせるのは本当に素晴らしい」

 視聴率も好調だった。多くの視聴者に支持された。

「キャストの皆さんやスタッフも、少しでもいい作品にしよう、舞ちゃんをはじめ登場するキャラクターの考え、歩んでいる人生が伝わるようにしたいと思って、みんなで一生懸命にやってきました。それが見てくださる方の気持ちを少しでも明るくしたり、こんな大変な中でも頑張ろうと思っていただけたとしたらありがたいです。最初に目指した『いろいろあるけど空を見上げて明るい未来に向かっていくという希望は決してあきらめない』という話として届けばいいと思って作ってきました。それが少しでも伝わったのであればありがたいと思っております」

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