Curumiが明かす「FENNEL」VALORANT女子メンバーの素顔 “アイドル志望”でJKミスコン応募の過去も

タクティカルFPSゲーム「VALORANT」の国内初となる公式女性大会「VALORANT Champions Tour Game Changers Japan(以下、VCT Game Changers Japan)」が7月30日から8月7日にかけて行われ、プロeスポーツチーム「FENNEL」のVALORANT女子部門「FENNEL HOTELAVA」(フェンネル ホテラバ)が初代女王に輝いた。同チームは10月12日から同16日にかけて行われる東アジア大会「2022 VALORANT Game Changers East Asia Qualifier」に日本代表として出場。リーダーを務めるCurumiに、同チームの魅力や自身のこれまでの“歩み”について聞いた。

「FENNEL HOTELAVA」メンバーの魅力を語ったCurumi【写真:ENCOUNT編集部】
「FENNEL HOTELAVA」メンバーの魅力を語ったCurumi【写真:ENCOUNT編集部】

10月12日開幕の東アジア大会「2022 VALORANT Game Changers East Asia Qualifier」に出場

 タクティカルFPSゲーム「VALORANT」の国内初となる公式女性大会「VALORANT Champions Tour Game Changers Japan(以下、VCT Game Changers Japan)」が7月30日から8月7日にかけて行われ、プロeスポーツチーム「FENNEL」のVALORANT女子部門「FENNEL HOTELAVA」(フェンネル ホテラバ)が初代女王に輝いた。同チームは10月12日から同16日にかけて行われる東アジア大会「2022 VALORANT Game Changers East Asia Qualifier」に日本代表として出場。リーダーを務めるCurumiに、同チームの魅力や自身のこれまでの“歩み”について聞いた。(取材・文=石井宗一朗)

――「VCT Game Changers Japan」で優勝。初の「VALORANT」女子日本代表となりました。当時の心境を教えてください。

「純粋に試合に勝てたことがうれしかったです。でも時間がたつにつれ、自分たちが女子の日本代表になるという自覚も湧いてきた。今は『しっかりしなきゃ』という思いが強いです」

――「FENNEL」VALORANT女子部門の設立が発表されたのは6月(活動開始は3月)。大会までの準備期間は決して十分ではなかったと思います。リーダーとしてどのような取り組みをされましたか。

「FENNEL HOTELAVAはめちゃくちゃ個人技が強いんです。『女子の中の最強5人集まりました!』みたいな感じなので、私が何かしたというよりは、みんなの力があったから優勝までいけた。本当にメンバー1人1人がしっかりしているので、短い準備期間でもあそこまで仕上げられたのかなと思います」

――連携の部分で難しいと思ったことはありますか。

「なかったです。1人1人が言いたいことをはっきり言う子ばかりで、『これがしたい』『じゃあこうしよう』みたいな、建設的な話し合いができる状態だった。集まって1日目は、気を遣ったりすることもあったんですけど、短期間で元から仲が良かった5人みたいになりました」

――9月1日には「ZETA DIVISION」suzu選手の期間限定での「FENNEL」移籍が発表されました。suzu選手を含め、「FENNEL HOTELAVA」メンバーの特徴、魅力を教えてください。

――KOHAL選手について。

「KOHALは思ったことをそのまま言うので、感情が読み取りやすいです(笑)。彼女の意見がVALORANTの戦略だったり、チームの決定事項になることがよくある。KOHALがいてくれるから今のチームがあると言っても過言ではないぐらい、すごくしっかりした子です」

――Len選手について。

「Lenちゃんは設立した当初から、ずっと一緒にやってきているメンバーです。すごく優しい子で、気遣いがめっちゃできるし頭も良い。自分たちに戦略的な面で足りないところがあったら逐一報告してくれます。もう私じゃなくて、Lenちゃんがリーダーで良くない? ってぐらい(笑)。『いつも言ってくれてありがとう』っていう気持ちでいっぱいです」

――Festival選手について。

「最強です(笑)。メンバーの中で一番強いと思ってるし、みんなも多分そう思ってる。『女子の中で一番強いんじゃない?』っていうぐらいすごいです。でも彼女自身は、『自分が一番強いぜ』みたいな感じはまったくなくて、良い意味で普通の女の子。話してて楽しいし、かわいいし、メンバーの“癒やし”みたいな感じです。一番年下なのもあるかもしれないんですけど、一番かわいい(笑)」

――suzu選手について。

「suzuちゃんとは知り合って1、2か月ぐらいなんですけど、ブートキャンプで初めて会う前から元々いたように感じてます。本当に話しやすい。でも実は最初『怖い人なんかな』『とっつきにくい人なんかな』みたいに思ってたんです(笑)。でも全然そんなことなくて、自分の意見もしっかり持ってるし、相手を尊重することもできる“人間の鑑”みたいな人。ブートキャンプで会って、suzuちゃんのすごさみたいなのを実感してます。純粋にプレイもうまいですし、本当に『来てくれてありがとう!』の気持ちでいっぱい」

――最初suzu選手を「怖い人」と思った理由は何ですか。

「suzuちゃんとはこれまで話したことがなくて、配信での姿しか見たことがなかったんです。はっきり自分の意見を言える女の子って少ないと思うんですけど、suzuちゃんははっきり言う。そういう姿を見て『仲良くなれるかな?』『嫌われんかな?』みたいにビビッてました(笑)」

――aika選手(本業の都合で現在は活動休止中)について。

「第2のKOHALみたいな感じです。自分の意見をしっかり持っていて、言いたいことがあったらはっきり言う。それ故に、衝突することもちょくちょくあったんですけど、話し合えばちゃんと納得してくれるような人です。仕事もめちゃくちゃ頑張ってて人間力も高い。ストレスに弱い一面もあるんですけど、そんなところもかわいいと思えるぐらい素直な子です」

――リーダーとして大事にしていること、気を付けていることはありますか。

「メンバーをリスペクトする気持ちは絶対に忘れないようにしてますし、メンバーにもそうであって欲しい。何かを伝える際に言葉遣いが荒かったりしたときは『それは違うんじゃない?』『そこはちゃんと言葉遣い、しっかりした方がいいんじゃない?』と話すこともあります。でも彼女たち自身もその気持ちを絶対持っていると思うし、普段の会話とかでも『リスペクトしてくれてるな』と感じています」

――メンバー間で“衝突”することはありますか。

「ありますし、昨日もありました(笑)。でも、ぶつかってなんぼだと思ってます。言葉遣いがちょっと悪いときもあるけど、リスペクトに欠けるような発言とかはまったくないです」

理想像は「最強にかわいくて最強に強いゲーマー」【写真:ENCOUNT編集部】
理想像は「最強にかわいくて最強に強いゲーマー」【写真:ENCOUNT編集部】

ゲーム好きは「家族譲りです」

――ゲームを始めたきっかけを教えてください。

「ゲーム好きなお兄ちゃんの影響です。小学生のとき一緒にプレステとかで遊んでました。あと私の母も昔からPCゲームが好き。自分は最初、タイピングとかもできなかったんですけど、遊び方を教えてもらいました。家族譲りですね」

――プロとして活動することは想像していましたか。

「『プロまではいかないだろうな』と思っていました。人脈があるわけでも、飛び抜けた才能があるわけでもない。だからプロになれると決まったときは本当にうれしかったです」

――「FENNEL」加入の経緯を教えてください。

「Lenちゃんに『FENNELの女子部門ができるから一緒にやらない?』と誘われたのがきっかけ。Lenちゃんとは元々ちょっとの間ですけど、同じ女子チームに所属してたことがあって、その繋がりです」

――プロになったという実感はありますか。

「あります。自分がプロにならなかったら絶対起こりえないようなことがいっぱい起きてます。例えば、配信した際に10、20人ぐらいだった視聴者が、優勝後は200、300人ほどに増えた。『こんな来てくれるんだ』『こんな応援してもらってたんだ』って実感できました。本当にありがたい。FENNEL様様です(笑)」

――ご家族の反応は。

「最初は『ちっちゃいプロやろ?』『まあ目標できたなら頑張りや』みたいな感じでした。すごいことだと捉えてはくれなかった。でも『優勝して女子の日本代表になったよ』って伝えたら、『1番獲れたんやね!』『すごいね!』って言ってもらえた。家族にそうやって認めてもらえたことが、一番うれしかったかもしれません」

――「VALORANT」初の公式女性大会で優勝。初代女王、そして日本代表でもある「FENNEL HOTELAVA」の注目度は高いです。リーダーとして、どのように受け止められていますか。

「もちろんプレッシャーはあります。でも注目されること自体はうれしい。『女子だから弱い』といった、『女性だから~』という視点はどのゲームにもあると思うんですけど、そういうイメージを私たちで払拭したい。『女子が一番強い』って思ってもらえるような姿を見せられるように頑張りたいです」

――これからプロを目指す女性にアドバイスをお願いします。

「ゲーマーで、うまくなりたいと本気で思っている女子は少数だと思います。でも、なりたいと思ったら絶対にあきらめないでほしい。私もプロになれるとは思っていなかったんですけど、純粋に自分が一番好きなタイトル『VALORANT』でうまくなりたいっていう思いだけでここまで来た。努力は絶対報われると思います」

――「最強にかわいくて最強に強いゲーマー」が理想像とのことですが、タレント業など別分野の仕事にも挑戦したいという気持ちはありますか。

「あります! 実はアイドルになりたくて、18歳のとき、女子高生ミスコンのオーディションに応募したこともあります。落ちたけど(笑)。なので人から注目されることに抵抗感はないです。もちろんプロはずっと続けていきたいですが、チャンスがあればタレントとか、ほかの仕事にも挑戦してみたいです」

※「FENNEL」VALORANT女子部門は10月3日より「FENNEL HOTELAVA」として活動

□FENNEL(フェンネル) 2019年設立。日本最大規模のゲーミングベースを横浜に構えるプロeスポーツチーム。現在9部門を設置し、約60人の選手が所属。APEX部門や荒野行動部門をはじめ、数々の国内・国際大会で優勝しており、VALORANT女子部門は日本代表として東アジア大会に出場する。「eスポーツに熱狂を。」をミッションに掲げ、大会運営事業、アパレル事業も展開。主催するeスポーツ大会ブランド「FFL」は、YouTube総再生回数3000万回を達成している。アパレル事業ではDIESELとのコラボレーションも実施。選手合計のツイッターフォロワー数は200万人を超える。

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