愛車は“本物”の覆面パトカー 警察をも驚かせたオーナーの素顔「特殊車両が好きなんです」

本物の覆面パトカーを愛車にしている世にも珍しいオーナーがいる。乗りこなすのは、トヨタ・クラウンの「ゼロクラウン」と「200系」の2台。「決してパトカーや警察マニアではなく、特殊車両が好きなんです」という。そんな異色の車好きのカーライフに迫った。

覆面パトカー愛車の「ゼロクラウン」(右)と「200系」はインパクト抜群だ(私有地で撮影しています)【写真:ENCOUNT編集部】
覆面パトカー愛車の「ゼロクラウン」(右)と「200系」はインパクト抜群だ(私有地で撮影しています)【写真:ENCOUNT編集部】

「正規書類で確認しています」 警察関係の特殊車両はこれまで10台以上

 本物の覆面パトカーを愛車にしている世にも珍しいオーナーがいる。乗りこなすのは、トヨタ・クラウンの「ゼロクラウン」と「200系」の2台。「決してパトカーや警察マニアではなく、特殊車両が好きなんです」という。そんな異色の車好きのカーライフに迫った。

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 ゼロクラウンは2017年にネットを通して購入し、200系は知人の車屋から今年に入手。「どちらも交通警察で使用していたもので、正規書類で確認しています。陸運局の履歴でも確認しました。サイレンなどの緊急装備品は外されているので、業者やネットでこまめに探して純正品や代替品を買って取り付けるんです。ゼロクラウンは思い出深い1台で、ダッシュボードやヘッドライトを新しくしたりメンテナンスにもかなり費用をかけました。200系も一通り手をかけて費用もかさばりました。自分の知る限りだと、個人所有の200系覆面車両は、世の中に1台だけではないかと思っています」。

 こう熱っぽく説明してくれたのは、オーナーで会社員の佐藤雅慶さんだ。サイレンを鳴らしたり、赤色灯をつけて公道を走ったりするようなことはないといい、「問題のあることは絶対にしません」と強調する。

 助手席から乗ると、座席の下に消火器が設置されており、フットペダルが目に入る。警察が使用するパトカーでは、緊急走行用のサイレンに直結するのだという。他には、サイレンアンプや専用のスピードメーターまで“忠実再現”している。ゼロクラウンはフォグライトの横、200系はグリル部分で赤色灯が光る。「払い下げ品などの覆面パトカーや捜査車両だった車に乗っている人は結構いますよ。それに、マニアの人は、見た目をパトカーに寄せて部品などを取り付けて“作っている”人も多いです。ネットオークションには、例えばクラウンのパトカーのボディーといったパーツが出ていることもありますよ」と話す。

 それでは、覆面パトカーのイメージとして強い、ルーフ部分の赤色灯はどう再現しているのか。佐藤さんの愛車2台は、ボタンを押すと自動で屋根の一部が開閉して外に出る仕組みになっている。「私の場合は純正品を取り寄せて設置しましたが、人によっては板金屋さんに頼んで屋根の一部を切って取り付ける人もいます。ゼロクラウンの納車の時は、積載で運んできて下ろしてそのまま陸運局に行きました。屋根部分が封鎖されていてね。ナンバーが取れた時は格別ですよ」というから驚きだ。

 実は佐藤さん、覆面パトカーはこれで4台目。前の2台は知人に譲ったという。そもそも、警察関係の特殊車両はこれまで10台以上を手元に置いてきた。

個人所有の200系覆面車両は「世の中に1台だけではないか」という(私有地で撮影しています)【写真:ENCOUNT編集部】
個人所有の200系覆面車両は「世の中に1台だけではないか」という(私有地で撮影しています)【写真:ENCOUNT編集部】

いつか乗りたいパトカーは「クラウン155Z」

 そんな仰天愛車遍歴の原点とは。もともとはオートバイに憧れた少年だったという。「バイクが大好きで、ホンダ・VFRのナナハンに憧れて、レース観戦に熱中していました。それで、VFRをあれこれ見ていると、どうも白バイに多く採用されていることに気付きまして。車やバイクをいじることが大好きだったもので、『白バイ作っちゃおうかな』と、カスタムに凝り出したんです。そこから特殊車両に目覚めました。20代後半の頃でした」。バイクから車へと関心が移る。「今はパトカーばかりに乗ってますけど、昔は日産スカイラインR32GT-Rを乗り回していたんですよ。若い頃はパトカーに追われる方でした(笑)。それに、ランクルに凝った時期もあって。観音開きやハイリフト、テレビ局が使っていた車両に乗っていたこともありました」。日産キャラバンのパトカーを持っていた当時はこんなこぼれ話が。「駐車場に駐車していたら、うちの家族に警察の方が『ここはパトカーの廃車置き場ですか?』って勘違いして聞いてきたことがあります」。

 市販のクラウンと、覆面パトカーのクラウン。違いはあるのか。「あまり変わらないですね。最新車種を除いてパトカーの駆動エンジンにカバーはかけられていません。ワイヤレスキーがないので、キーはがちゃがちゃと回して開けないといけません。市販車との違いはあと数点の細かい部分ぐらいです」。目ざとい人が気付くのか、聞いてみると、「ほとんど声はかけられませんよ。警察の方からもそうです。マニアの人からたまに『これ、作ったんですか?』と聞かれますが、『いや、作ってないです』と答えます(笑)」とのことだ。

 いたくお気に入りの2台。家族用の1台を加えて3台の維持費だけでも大変だといい、これ以上数を増やすことは考えていないという。それでも、「覆面パトカーはこれが最後かな、と言いつつ、クラウン155Z、最後のマニュアル車だった車種がありまして。3000CCのマニュアル車は、パトカーか道路公団の使用車しかないんですよ。これはいつか乗りたいとは思っているんです」とニヤリ。

 今後のカーライフは、原点回帰をテーマにしたいとのことだ。亡くなった父の面影だ。「おやじは外車が大好きで、ベンツ、ジャガー、フォード・マスタングに乗って。私はおやじのように外車には乗らないのですが、車好きはしっかり遺伝しました。18歳で免許を取って、譲ってもらったのが、トヨタ・ソアラ。平成元年の頃、当時はソアラかレパードかと言われていた時代で。あの頃を思い出しながらまた乗ってみたい。最後に乗るなら、ソアラに決めているんですよ」。それまでは覆面パトカーが頼りになるお供になってくれそうだ。

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