卒業&引退発表のSTU48矢野帆夏、“最後のファイナリストLIVE”で見せた成長した姿

AKB48グループの中で最も魅力的な歌い手を決める「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」の第4回大会でファイナリストに勝ち残った8人と、審査員特別賞に選ばれたAKB48村山彩希による一夜限りの特別イベント「ファイナリストLIVE」が8月31日、東京・立川ステージガーデンで行われた。9月23日限りでの卒業・芸能界引退を発表しているSTU48の矢野帆夏は、自身にとって最後の“歌の祭典”で、ファンに成長した姿を見せた。

「STU48」矢野帆夏は自身最後のファイナリストLIVEで悔いなく歌い切った【写真:小田智史】
「STU48」矢野帆夏は自身最後のファイナリストLIVEで悔いなく歌い切った【写真:小田智史】

自身最後のファイナリストLIVEでファンに歌の魅力を届ける

 AKB48グループの中で最も魅力的な歌い手を決める「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」の第4回大会でファイナリストに勝ち残った8人と、審査員特別賞に選ばれたAKB48村山彩希による一夜限りの特別イベント「ファイナリストLIVE」が8月31日、東京・立川ステージガーデンで行われた。9月23日限りでの卒業・芸能界引退を発表しているSTU48の矢野帆夏は、自身にとって最後の“歌の祭典”で、ファンに成長した姿を見せた。

 矢野はSTU48を兼任していたAKB48岡田奈々に勧められる形で、人気でも運でもない、歌唱力だけで頂点を決める完全実力勝負の「第1回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」への立候補を決断。7位入賞をきっかけに、所属するSTU48でも初の16人選抜入りを果たすなど活躍の場を広げてきた、企画の象徴的な存在の1人だ。

 今年6月30日にSTU48からの卒業を発表した矢野にとって、今回のファイナリストLIVE出演が通算3回目にしてラスト。「卒業コンサートみたいな気持ち」と語っていたなかで、全員曲やAKB48グループの楽曲メドレーのほかに、ソロで「月と水鏡」(横山由依)、「逢いたくていま」(MISIA)、「Good-bye Yesterday」(今井美樹)、ユニットパートでSTU48の後輩である2期生・池田裕楽とともに「長い間」(Kiroro)を披露した。

 なかでも、ソロのフルサイズで歌った「Good-bye Yesterday」は、初参戦した「第1回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」の決勝大会1曲目で披露し、2曲目を歌唱する権利を掴み取った思い出の曲。「私の歌唱力人生はこの曲で始まり、この曲で終わりたいと思います」。少なからず緊張があったというなかでも、歌える喜びと感謝の気持ちを込めて、歌唱力No.1決定戦において自身最後の曲を歌い切った。

「第1回大会で歌って、結果的に(最終順位7位という)悔しい思いをしたことで、そこから練習を頑張れました。いつかまた、ファンの方の前で歌いたいと思っていたので、そういう機会をいただけて感謝していますし、歌唱力だけでなく、人間的にも成長した姿を見せられたのではないかなと。やり切った気持ちです」

STU48の気心知れた仲間が多かったのも矢野にとって思い出になったに違いない【写真:小田智史】
STU48の気心知れた仲間が多かったのも矢野にとって思い出になったに違いない【写真:小田智史】

歌唱力No.1決定戦の経験を「卒業してからの人生にも生かしたい」

 STU48は2期生の池田が第3回大会で優勝を飾り、同じく2期生の16歳・清水紗良も今回ファイナリストLIVE出演を果たすなど、旋風を巻き起こしてきた。歌唱力の高いグループの仲間を誇らしく思いつつ、その先頭に立ってきたのは矢野だった。最初で最後のファイナリストLIVE共演となったSTU48キャプテンの今村美月は、ずっと矢野の努力を見守ってきた同志でもある。

「STU48メンバー、特に1期生には、ほのたん(矢野)が歌唱力No.1決定戦に懸ける思いが強いのは、何も語らなくても伝わっていました。『1位を獲るまで、絶対に卒業しない』と言っていたんですよ。だから、私はそれを信じて、優勝するまでいてくれると思っていたんです。寂しい思いはありますけど、出場するたびに大会での自己記録を更新(7位→6位→3位)してきたことも改めてすごいと思ったし、ほのたんが歌に打ち込む姿がかっこよくて、周りのメンバーを引っ張ってくれました。悔しかった思い出の歌(「Good-bye Yesterday」)も、最後にみなさんの前で歌ってすてきな思い出に塗り替えることができて良かったと思います」

 矢野のアイドル人生は、歌唱力No.1決定戦によって切り開かれたと言っていい。9月18日にSTU48での卒業公演がまだ残っているとはいえ、約1600人が集まった、最後の大きなステージでのパフォーマンスがファイナリストLIVEだったのも何かの運命だろう。

「この企画がなかったら、私の歌を知ってもらえる機会もなかったし、選抜に入れるチャンスはもっと少なかったと思います。チャンスがあるならと、結果を求めずに立候補したのが第1回。そこから計4回出場させていただいて、そのたびに立候補して良かったなと感じました。いろんなことに挑戦したらいいことがあると学んだので、卒業してからの人生にも生かしたいです」

 大好きな母親に「歌がうまいと人生楽しいよ」と勧められ、小さい頃から歌に打ち込んできた矢野。歌がアイドル人生に彩りを添え、悔いのないものにしてくれたのは間違いない。

第4回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦 ファイナリストLIVE

日時:9/24(土)午後7時~10時30分、TBSチャンネル1で初回放送。
内容:2022年8月31日に開催されたスペシャルステージ「ファイナリストLIVE」を独占放送! 「第4回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」を制した岡田奈々(AKB48)のほか、池田裕楽(STU48)、矢野帆夏(STU48)、古畑奈和(SKE48)、清水紗良(STU48)、三村妃乃(NGT48)、今村美月(STU48)、坂本愛玲菜(HKT48)のファイナリスト8人と、審査員特別賞の村山彩希(AKB48)が生演奏をバックに本気で挑む、一夜限りの特別ライブの模様を収録している。

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